何を思い立ったのか、突然横須賀に行きたくなりました。
横須賀海軍施設で行われるグランドイルミネーションを見学するためです。
なんと横須賀に配備になったばかりの原子力空母”ジョージワシントン”が公開になるということで、こりゃ~いくしかないでしょう。
決めたのは1週間前。
多額の交通費は痛いですがやはり一度は見ておきたいですもんね。
ということで
GREAT☆ONEさん、
SL-35さんといっしょに横須賀を堪能してきましたよ。
ではその模様をじっくりねっと~り紹介しましょう。

横須賀海軍施設のゲートをくぐって15分も歩くと多数の港湾支援船とそしてひときわ目立つ巨大な船が見えました。

ニミッツ級原子力空母CVN-73”ジョージ・ワシントン”(満載排水量104078トン)です。
この巨大さがわかりますでしょうか。
全長は実に332.9メートルというすさまじさです。

CVN-73”ジョージ・ワシントン”の第2エレベーターです。
このエレベーターは艦載機を格納庫から飛行甲板に上げるためのもので25.9メートル×15.9メートルという巨大さで58.5トンの昇降能力があるといわれています。
学校の25メートルプールを思い浮かべればイメージしやすいと思いますが、あの広大な広さのものがエレベーターとして昇降するわけです。
これが実に4基設置されています。

そのエレベーターを上から眺めるとこんな感じに見えます。
エレベーターの昇降速度は意外なほど早く、わずか20秒で昇降ができます。
この巨大さにもかかわらず同じ高さの建物のエレベーターとは段違いの速さで動いていたことに驚きでした。

”ジョージ・ワシントン”の艦橋です。
この艦橋は7層構造で一番上が航空管制所、その下が航海所、その下に司令部となっています。

それでは中に入ってみましよう。
まず第1甲板にたどり着きました。
第1甲板はこの艦載機格納庫になっています。
この格納庫は実に208.5メートル×32.9メートル×8.1メートルという巨大さで、格納だけなら80機近い艦載機のうち2/3を収納することができます。
左側に巨大な窓がありますが、これはエレベーターの入り口ですがこのように開放しています。
空母が攻撃されたり格納庫内で爆発事故が起きたときに爆風を外に逃がすためといわれています。
実はニミッツ級以前の原子力空母”エンタープライズ”よりも格納庫のサイズは小さかったりします。

上の格納庫を反対側から写したところです。
天井に大量のスプリンクラー配管があるのがわかります。
もちろん事故は攻撃を受けたときに被害を最小限に抑えるための設備で、このほかに格納庫を3分割できる分厚い対爆扉が設置されている上にこの3区分された各区域ごとにダメージコントロールを行う指揮所があるとのことです。

それでは飛行甲板にあがってみましょう。
この位置から艦載機が射出されます。
レール状に見えるのは蒸気カタパルトMk-13mod4です。
こちらは第1カタパルト。

第2カタパルトです。
”ジョージ・ワシントン”には4基の蒸気カタパルトが設置されています。
Mk-13-mod4蒸気カタパルトは高圧の蒸気で内部のシリンダを動かして加速させるもので、35.4トンの艦載機を255km/hに加速させる能力があり、約92メートルの長さがあります。

第4カタパルト横のICCS(複合カタパルト制御室)です。
このように制御室を覆うことで放射能や生物化学兵器により汚染された状況下でも発艦作業を行えるようにしてるといわれています。
通称「バブル」。

第4カタパルトにセットされたF/A-18戦闘爆撃機。
ただしこの機体は用途廃止機で主に甲板や格納庫でのハンドリング訓練用に用いられます。
キャノピーは既に曇っていますし座席もないことに注目。
空母は巨大といいながらも多数の機体を同時に扱うため使える場所は非常に限られてきます。
そのため機体の移動にもそれなりの技量を必要とされます。

F/A-18戦闘爆撃機を後ろから。
既に「死んだ」機体なので補助翼が固定されず風でキィキィと動き、また垂直尾翼の方向舵もエンジンもありません。

このやたら巨大なクレーン車は飛行甲板で事故を起こした機体を異動させるためのものです。
F-14が35トンぐらいありますからそれぐらいの引き上げ能力があるのでしょうか?

こちらはカタパルト後ろにあるJDB(ジェット排気デフレクタ)です。
艦載機の高温のジェット排気から後続の機体をまもるための板で当然防熱対策がされています。
その2へ/
その3へ/
その4へ/
その5へ/
おまけへ
ブログ一覧 |
ミリタリーイベント | 日記
Posted at
2008/12/10 23:21:11