
なんといいますか・・・・ため息しか出ませんね。
政府専用機、数年以内に退役の模様です。
毎日新聞の記事
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110124dde041010007000c.html
もちろん一番大きいのは政府専用機を整備委託している日本航空がボーイング747型機を引退させる方針なので整備が困難になるのが原因ではありますが、そのためにも予算の特別枠で維持費として例年より多い額を要求していました。
・・・が、あのただのパフォーマンスでしかない「政策コンテスト(笑)」であっさり却下。
11億円の増額で要求したのに、逆に例年よりも大幅減の17億円しか認められません。
日本航空がボーイング747を引退させるために維持費がそれだけかかるのは当たり前なのに、増額を認めないどころか例年より大幅減ですからね。
全く理解できません。
この大幅な減額は政府専用機の運行に深刻な影響があるでしょう。
・・・・まぁ想像つきますけどね。
政府専用機なんかなくしたいんでしょ?
「何年後」がいつなのかわかりませんが、現政権が次の総選挙で瓦解して再政権交代となったところでそのときには政府専用機は引退してる可能性もあります。
政府専用機はいわば国の顔です。
米国ならエアフォースワンが有名ですが、国が威信を保つためにそれ相当の専用機を用意するのはどこの国も当たり前です。
例えば財政難だからと、大統領や首相クラスが海外を訪問したとき、1泊5000円のホテルに泊まるようでは国のメンツ丸つぶれです。
新型の政府専用機の導入・・・・も厳しいでしょうね。
なにしろたった41億円をケチるんです。
1機当たり200億円近くする政府専用機を導入するとはおもえません。
子供手当てで2兆数千億をバラまくのにですよ。
新型の政府専用機の調達はないんじゃないでしょうか。
しかも政策コンテストでは政府専用機の廃止の意見すらでてますからね。
老朽化だとか将来的に整備の確保が厳しくなるから新型機の導入を前提にして引退を考えるというのなら賛成ですが、単にばら撒くためのお金のために必要な経費をケチって全部台無しにしてますよね。
ため息です・・・・
専用機ということは国家が責任をもって飛ばしているわけで、そのときどきで毎回チャーターすればいいなんてのは問題外です。
民間企業なのですから場合によっては稼ぎ時のときだから断るなんてこともあるかもしれません。
(聞いたことはないですが)
少なくとも一定の制限はうけるでしょう。
ところで政府専用機は邦人救助に使われることも想定していますが、日本は非常に苦い経験があります。
それは1985年のイラン・イラク戦争のときです。
フセイン・イラク大統領がイラン上空を飛行するものはすべて撃墜すると警告を出しました。
イラン国内の外国人は自国軍や民間機で国外脱出をしますが、我が国はというと・・・・
計画はありましたが、日本航空の労働組合の反対でチャーター機を飛ばせませんでした。
もちろん外国にとっては自国民が第一ですから、脱出のために日本人を乗せてくれるわけがありません。
我が国は本来なら物理的に救援機を出せる状態だったにもかかわらず、トルコ政府にお願いしました。
もちろん戦争状態のイランですし、イランは無差別攻撃をするといってるわけですから猶予時間内とはいえ非常に危険です。
トルコにとっても在留トルコ人の脱出のためにも余裕なんかなかったでしょう。
ところがトルコは快諾し、陸路で脱出できるものは陸路で脱出するよう呼びかけ、一人でも多くの日本人を助けるために救援機を用意してもらいました。
100年前のトルコ海軍フリゲイト・エルトゥールル遭難事故で当時の日本が救助活動を行ったことに対する恩返しだったとのことです。
日本人を助けるために日本人自身が危険を冒すのではなく、身内のゴタゴタから外国にお願いして善意で危険をかえりみない救援をしてもらったんです。
将来、在留邦人が危険にさらされたとき、チャーター機を断られた場合一人でも多くの日本人を救助するためにどうしますか?
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政治・外交・安全保障 | 日記
Posted at
2011/01/24 21:15:17