
会社の帰り道に本屋に寄ったら歴史群像シリーズの太平洋戦争第5巻が売ってました。
さっそくゲットしましたが、実はまだ第四巻を全く読んで無いんですよ(^^;
第5巻を読み終えるまでどれぐらいかかるかな?
この第5巻ですが、消耗戦です。
開戦直後の快進撃から一転して圧倒的な物量の前に日本が消耗戦を強いられていった悪夢の頃ですね。
タイトルからして読むのが気がめいりそうですが、しっかり内容を理解したいと思います。
さてこの太平洋戦争シリーズですが、当時の状況を見ていくと不思議なことに今の日本と重なる部分があるんです。
例えばよく言われる軍部の暴走。
これは統帥権が独立していたため、政治が軍隊をコントロールできなかったためにおきたともいえます。
ではなぜ統帥権が政治から独立していたかといえば、コロコロかわる政権では長期の国家戦略をたてられないからです。
方や軍隊は安全保障の立場から、長期の戦略は不可欠です。
だからこそコロコロかわる政権によらないしっかりした戦略をたてるために分けられていたわけです。
ところが独立しているということは、政治と軍隊が別々の戦略を立てることになります。
軍の動きに対して政治(外交)の観点からストップをかけられないというわけです。
それが軍部の暴走を許してしまったとも言えると思います。
元をただせば日本という国がしっかりとした国家戦略を持っていなかったからとも言い換えることが出来ると思います。
平成の現在では、もちろん国家戦略らしきものは全く感じられません。
自衛隊は完全に政治にコントロールされていますから暴走の危険は100%ありませんが、逆に今は政治が完全に暴走しています。
政府は中央官庁の官僚トップの事務次官を廃止する方向で進められているそうですが、官僚の力をそいだことで政治家が暴走したとき、もはや官僚(行政)がストップをかけることが難しくなる可能性もあります。
また、日本が日米戦争に進んでしまったのは支那事変が泥沼化したため、南仏印からのルートを封じるために進出したことで目と鼻の先にあるフィリピンを危惧した米国を刺激してしまったことも一因の一つです。
さらに陸軍はソ連を、海軍は南方を考えていたため、結局は最悪の中国大陸と米国という最悪の二正面戦争になってしまいました。
つまり目の前にある問題を片付けようとしたらもっとやっかいな問題が出てきてしまい、さらに国家としてそれに対応できてなかったということです。
平成の現在では・・・言うまでも無いですよね。
支持率や国民ウケがいいことをその場限りの思いつきで対応して、その後に恐ろしいほどやっかいな問題が見え隠れしています。
例の事業仕分けなんかまさしくそうで、国家戦略(多額の税金をとるかわりに厚福祉国家でいくとか、科学技術を国家としてすすめていくとか)もなく、優先順位など付けられないはずなのに素人も思いつきで切ってしまう。
また、国家主権にかかわるものなのに外国で人気とりたいために外国人参政権の約束をしてきてしまったり、「対等な関係」という気持ちの良い言葉のために、国家間の約束を完全に無視し、深刻な亀裂を生じさせたりとかしてますよね。
日本が孤立を深めていったとき、日独伊三国同盟を結びました。
これが米英の態度をさらに硬化させたわけですが、実は当時ドイツは支那事変で日本の敵国だった中国を軍事援助していました。
同盟を結ぼうと言ってる横で堂々と敵を援助してたわけです。
タイミングを考えたとき、果たしてこの同盟日本の運命を左右するほどメリットがあったのか、今にして考えれば疑問ではあります。
ちなみに新聞で国民に同盟を結ぼうキャンペーンを大々的にやって世論の後押しを作ったのは・・・あの新聞ですよ。
方や平成の日本では、現政権の幹事長が新人議員100人以上をつれて訪中したり、北朝鮮に対して拉致問題にとらわれず国交正常化すべきだなんて言ってます。
メリット・・・・ありますか?
忘れてはならないのは、戦争は当時国民の支持を受けていました。
もちろんマスコミが煽っていたのは言うまでもありません。
そのマスコミとは、言わずと知れたあの新聞です。
平成の現在では意見が若干違うだけで基本的に国民を煽っていることに違いありません。
テレビは露骨ですよね。
T○Sを代表に、捏造してまでミスリードしますから。
やはり「過去に学ぶ」ということは大切だと思います。
そういえば今日は12月8日です。
これが何の日なのか知らない人はいないでしょう。
日本という国がまさしく運命の時間にひきずりこまれた日です。
そんな12月8日の今日、こんなニュースが報じられていました。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091208/plc0912082022023-n1.htm
この同盟協議というのは日米安保50周年記念に向けて、日米関係の深化を目指したものです。
読売新聞のほうがわかりやすいかな?
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20091208-OYT1T00777.htm?from=main1
それが米国から延期したいとの打診があったそうです。
よく「対等な日米関係」といいますが、「対等な関係」の視点からすれば、少なくとも安全保障条約だけはかなり米国側に不利なものではあるんです。
日本は米国に基地の使用を認めるかわりに日本が外国と戦争になったときは米国は日本を安全を守る(日本が攻められたら戦ってくれる)義務があります。
でもその反面、日本は米国が外国と戦争になっても戦う必要は無いんです。
かなり日本側に有利な条約ではあるという認識は必要かもしれませんね。
このニュース、12月8日に伝えられたというのは偶然でしょうか?
それとも運命の悪戯でしょうか?