
2日目は呉です。
呉といえばやっぱり大和ミュージアムでしょう。
写真は第6潜水艇の佐久間艇長の遺書です。
明治43年4月15日、第6潜水艇が訓練中に浮上ができなくなる事故が発生しました。
事故後、発見された第6潜水艇の中を見た吉川中佐は号泣したといいます。
欧州でも潜水艦遭難事故はたびたび発生しており、乗員は出口を求めて折り重なって息絶えるのが当たり前でした。
中には乱闘すらあったといいます。
しかし第6潜水艇では絶望の中乗員は誰一人とせず自分の持ち場を離れず、絶命するその瞬間まで任務をまっとうしました。
佐久間艇長の遺書には自らの不注意で部下を死なせてしまったこと、部下の遺族が困らないことがつづられていました。
写真から酸欠で文字をまともに書くことすら出来なかった絶望の状態だったことがわかります。
佐久間艇長と14人の乗組員は世界中で大きく報道され、世界で最も勇敢な潜水艦乗りとして知られることになりました。
小官ノ不注意ニヨリ
陛下ノ艇ヲ沈メ
部下ヲ殺ス、
誠ニ申シ訳ナシ、
サレド艇員一同、
死ニ至ルマデ
皆ヨクソノ職ヲ守リ
沈着ニ事ヲシヨセリ
我レ等ハ国家ノタメ
職ニ倒レ死トイヘドモ
タダタダ遺憾トスル所ハ
天下ノ士ハ
コレノ誤リモツテ
将来潜水艇ノ発展に
打撃ヲアタウルニ至ラザルヤヲ
憂ウルニアリ、
願ワクバ諸君益々勉励モツテ
コノ誤解ナク
将来潜水艇ノ発展研究ニ
全力ヲ尽クサレン事ヲ
サスレバ
我ラ等一ツモ
遺憾トスルトコロナシ
Posted at 2006/08/20 00:15:08 | |
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ミリタリー旅行記 | 日記