さて。
コンサドーレが微妙な成績ながら残留濃厚となったので、次の興味は優勝と残留の争い。
(そう思ってて、もし追いつかれたらどうしよう・・・)
優勝は、まぁ今季も川崎が濃厚ということで置いておくとして。来季リーグ戦の顔ぶれのことを考えても
残留争いの方に視線が向くのは当然なワケで。
下位4チームが降格のレギュレーション。
個人的には
12位セレッソまでは残留ほぼ確定だと考えています。セレッソが残り試合全敗した上で、13位以下の8チーム中5チームに抜かれることは考えにくい(現状17位湘南がセレッソに追いつくには最低4勝が必要)。
なので、実質的に降格争いをしているのは13位柏レイソル以下の8チームと見ています。
世界的にも
「1試合で勝ち点1」が残留目安と言われていますが、今季に関しては降格4チーム最後の一枠(15・16位争い)の勝ち点は40台半ばくらいまで上がると見られていました。
恐らく、横浜FCが前半戦のまま沈没していたならば、そうなった可能性は大きかった。
傾向を見るために、ここ10年間の残留ラインを見る。
11年 15位 浦和 36 16位 甲府 33(1点差)
12年 15位 新潟 40 16位 神戸 39(1点差)
13年 15位 甲府 37 16位 湘南 25(12点差)
14年 15位 清水 36 16位 大宮 35(1点差)
15年 15位 新潟 34 16位 松本 28(6点差)
16年 15位 新潟 30 16位 名古屋 30(差なし)
17年 15位 広島 33 16位 甲府 32(1点差)
18年 15位 名古屋 41 16位 磐田 41(差なし)
19年 15位 鳥栖 36 16位 湘南 36(差なし)
20年 15位 横浜C 33 16位 清水 28(5点差)
この10年間は18チーム制なので1試合勝ち点1だと34が残留目安。
目安を上回っているのは12・14・18・19年の4シーズン。
12年は
広島初優勝・仙台2位躍進のシーズン。広島がぶっちぎりの
優勝とは言え勝ち点は64(1試合平均1.88)。2位以下は50点台。さらに
は最下位札幌がひとり負け。と言うことで、中位の勝ち点差がギュッと詰まったシーズンでした。
14年は最終節まで優勝争いの末
ガンバ大阪が優勝(勝ち点63・1試合平均1.85)、
5位鳥栖まで勝ち点差わずか3。そして
最下位徳島がひとり負け。
18年は川崎がぶっちぎりの優勝(勝ち点69・1試合平均2.03)。しかし、
4位札幌が勝ち点55でACL争いに割って入るほど中位が勝ち点伸ばせず、また開幕前から降格最有力だった
長崎が最下位としては最多の勝ち点30を奪った結果、
12位横浜F・マリノスからプレーオフ圏の磐田まで勝ち点41で並ぶ恐怖のシーズン。
19年は前年残留争いをしていた横浜Mが優勝(勝ち点70・1試合平均2.06)、
最下位磐田が前年長崎を上回る勝ち点31を奪った。
余談として、唯一今季J1と同じ20チーム38試合制で行われた11年J2リーグの成績も一部貼る。
優勝 FC東京 77
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13位 岡山 48
14位 湘南 46
15位 愛媛 44
16位 富山 43
ーーーーーーーーー
17位 水戸 42
18位 横浜C 41
19位 鳥取 31
20位 岐阜 24
優勝のFC東京は1試合平均2.02。最下位岐阜は経営問題や監督交代などがあった時期。J3発足前で降格がないので数字遊びの要素が強いが「残留ライン」は43なので15位愛媛は「悪夢の降格」の可能性があった数字。
また、優勝・最下位ともにぶっちぎりのため
中位層が厚くなり残留ラインが目安の38以上となった。
これらを踏まえて21年度を見てみると
・首位川崎は32試合で勝ち点81(1試合平均2.53)とぶっちぎり
・しかし3位神戸(勝ち点57)以下は勝ち点伸ばせていない
・前半戦ぶっちぎりの最下位だった横浜FCが後半戦「台風の目」。後半戦を受けての予想勝ち点は31と、試合数は違うが19年磐田と同勝ち点となる
と、なると。本来は今季J1も残留争いは勝ち点40~43点ぐらいに予想したいところではあるのだけれど。
残り7試合の対戦相手がね。
※H:ホーム A:アウェイ ☆:降格争う相手 ★優勝・ACL争うクラブ 勝ち点:五輪中断明け後の平均勝ち点から算出
13位柏→☆A清水・★A浦和・★A名古屋・Hセレッソ・H福岡・A札幌・☆H大分
勝ち点45
一番有利な位置。降格争う相手との対戦が2試合。6ポイントマッチしづらいのが問題だが、
清水戦で勝てれば心理的に相当有利に
14位ガンバ→★A浦和・★H鳥栖・(H天皇杯)・★Aマリノス・☆A大分・★H名古屋・★A川崎・☆H湘南
勝ち点41
コロナ禍にて勝ち点「剥奪」か?という危機は脱したものの、その影響で4月から
休みなし(予想勝ち点も便宜的に「20試合目」の札幌戦から計算)。6ポイントマッチの
2試合以外は優勝・ACL圏内争っている相手、しかも天皇杯まで組み込まれている。浦和・鳥栖・横浜Mの3戦で勝ち点3未満だと、相当厳しい立場に追い込まれる可能性が・・・。
15位清水→☆H柏・★A川崎・A東京・H札幌・H広島・★A浦和・Hセレッソ
勝ち点39
対戦相手にはそこそこ恵まれてそう。とは言え6ポイントマッチは
柏戦のみ。ここを取るかどうかで残り6試合の戦い方も変わってくる。
16位徳島→☆A横浜C・☆H大分・Hセレッソ・★A神戸・A東京・☆A湘南・H広島
勝ち点36
前節でついに降格圏脱出!対戦相手にも恵まれている方だと考える。3試合の
6ポイントマッチの結果いかんでは最終節前に残留決定の可能性も。
17位湘南→★A鳥栖・☆H横浜C・A札幌・H広島・☆A仙台・☆H徳島・☆Aガンバ
勝ち点32
「いろいろあって」後半戦ブレーキ・・・とは言え
6ポイントマッチが4試合、残り3試合も前半戦の結果からすれば「勝ち点の上積みが可能な相手」。
可能性だけで考えれば7連勝で一気に中位進出さえあり得る日程。
悲観すべきではない。
18位大分→☆H仙台・☆A徳島・(A天皇杯)・A福岡・☆Hガンバ・★A鹿島・☆H横浜C・☆A柏
勝ち点29
6ポイントマッチをすべて制すれば勝ち点15。最終節前に一気に残留圏に飛び込んでくる可能性がある、本来なら一番恵まれた日程。
問題は、
天皇杯を挟んでいることと、片野坂サッカーをサポーターが(選手も?)信じ切れていないこと。外野から見る限りはいいサッカーだと思うのだけれど・・・?6年やって結果出してきた監督を、ここで切るのは悪手中の悪手かと。
19位仙台→☆A大分・H広島・★A神戸・★H名古屋・☆H湘南・A福岡・★H鹿島
勝ち点27
ガンバに次いで相手が厳しい日程。
大分・広島の2戦で最低勝ち点4は取らないと、非常に厳しい立場に。先に一発ぶん殴ったら引きこもる「内容も未来もないサッカー」(でも、そのやり方は嫌いじゃない、というか好き)。
でも「確実に相手にワンパン入れられるFW」「虎の子の1点を確実に守り切ってくれるDF」が足りなかった。
大分とは逆に
テグさんの過去の実績にとらわれすぎちゃったかな、と。11節までの10試合で引き分け3つで勝ち点3。札幌戦の逆転負けで監督交代を考えるべきだったのだろうけれど、あの試合ほぼベガルタの術中にハマりかけてたからなー、難しかったか。
20位横浜FC→☆H徳島・☆A湘南・★H鳥栖・A福岡・★H神戸・☆A大分・H札幌
勝ち点31
日程的には「そこそこ」。奇跡のJ1残留を成し遂げるためには徳島・湘南戦は必勝。仙台よりさらにヒドイ
「10戦で勝ち点2」の惨状から、よくぞここまで。というか、どこから補強費出てるんだろう・・・?
早い段階で「カズ引退ブースト」でもかけてれば、結果はまた違ったんだろうか。そして来年も現役続行するんだろうか・・・多分今年で見納めだろう、と札幌ドームに試合見に行ったのがもう16年前(;゚Д゚)
予想勝ち点だけ見れば
降格するのは湘南(32)・横浜FC(31)・大分(29)・仙台(27)となり、残留ラインは33となるのだけれど、いかんせん直接対決が多すぎて・・・17位湘南と18位大分が☆相手の6ポイントマッチに全勝すると、どちらも
勝ち点は39。
可能性は低いとは言え、ないとは言えない。これを考慮して、個人の予想としては
今季の残留ラインは38あたりと予想しておきます。
【まとめ】
・横浜FCと仙台はリスクを冒してでも「勝ち続ける」ことでしか活路が開けない
・大分は、仙台を「叩き落とすこと」
・湘南は、次節以降の「大きなヤマ場に向けリスク回避しつつ勝ち点を狙う」こと
・徳島は、横浜FCを「叩き落とし」勢いに乗ること
・清水は、「柏に勝利するのがベター」だが絶対条件ではない。最低限勝ち点1は確保したい
・ガンバは・・・個人的には「鳥栖戦にすべてをぶつける」のが良いのではないかと
・柏は、清水を「叩き落とせ」れば残留ほぼ決定でしょうが、逆に勝ち点3を与えてしまうと厳しい立場となる・・・アウェイで勝ち点を持ち帰るのがミッションかと
来週の試合が本当に大事。注目!