• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

SPEED GROOVE @ yoshiのブログ一覧

2017年12月13日 イイね!

GT-R Magazine 2018年1月号 〜板金塗装店との付き合い方〜



GT-R Magazine 2018年1月号
〜板金塗装店との付き合い方〜

まず、誌面にあるこの言葉から深めてみたいと思う。
『チューニングでは当たり前に気にされている、誰が、どこで、何を使って、どんなことをやっているのか、をそこまで追求されていないように感じます』

なぜこう思うのかといえば、それはたぶん、どこで修理をしても大差なし。
さして変わり映えはしないと思うからなのだろう。
ようは、ボディ修理というものは、修理をした結果パワーがあがるわけではなく、
フィーリングやパフォーマンスの向上が体感できるようなものではないから。
チューニングショップが担当するエンジン関係に手をいれたときほどの違いは感じられにくい。

だから、どこで修理をしても同じ。
同じ形、同じ色のボディに戻るだけ。

そう思ってしまうとしても、それは無理のないことだろう。
なにしろ依頼内容の目的、完成形が「元に戻ること」なのだから。
ユーザにしてみれば、ボディに対して、そもそも変化など求めていないし、
むしろ変化があってはいけない。
だから、ボディ修理に個性を出す余地などない、というのが常識的な考え方であって当然なのだろうと思う。
でも、実際は違う。
ほんとうのところは、
エンジンチューンと同じかそれ以上に個性が出るのが板金塗装なのだと思う。

板金塗装業界のひとたちにしてみたら、
常にと言ってもいいくらい「ボディは蔑ろにされている」と思っている。
しかし、世間的な位置付けとしては、
あいかわらずレストアはマニアのすることかキワモノ扱いであったり、
事故車などの大破起こしはアヤシイひとたちが一枚噛んでいそうな雰囲気をもっているような気がする。
ま、これは、自分自身が板金塗装業界に携わってきて肌で感じてきたことから思うこと、つまり、自分の意識の投影ではあるのであるが。

では、板金塗装の個性とはなにか?というと、
それが、冒頭の『誰が、どこで、何を使って、どんなことをやっているのか』という部分であり、具体的に一例をだして言えば、板金方法であり、溶接方法であり、
塗装下地の作り方であり、もっとわかりやすくいえば、パネルを交換するのか板金して叩き出すのか、ということであると思う。





これを、もうすこし補足して書いてみる。
掲載の写真にサーキットで追突された32GTRのデモカーがあるが、
トランクフロアが製造打ち切りのために新品部品への交換ができないようだ。
そういった場合どうするか?
かつて大破起こしをしていた者の見立てからすれば、たしかに誌面にあるように、ドナー車からの移植という方法も一法。
ドナー車を用意するという手間はかかるが、たぶん考えられるなかでの一番無難なやりかただろう。
そして、もし、ドナー車がない場合など、ほかに方法があるとすれば、
それは板金していくというものになると思う。

手順としては、次のような流れ。
①修正機を使ってリヤストラットとリヤフレームの大まかな位置修正
(写真から、やや上方への入力もある様子なのでルーフへの波及もチェック)
②クオーターパネルの取り外し
③ホイールハウスアウターの取り外し
④トランクフロアの取り外し
⑤フレーム類の位置合わせ・修正(寸法図での正確なあわせ)
⑥外したホイールハウスアウターとトランクパネルを単体で板金
⑦フレームと合わせて位置調整の後に溶接
 (最重要項目はリヤストラット)
⑧クオーターパネルの取り付け
なお、場合によってはトランクヒンジ周辺の修正も。

部品のないときの方法として、このようなパネル単体にして板金をして再度取り付けるというのは有効。
そのとき、さらにこだわるとしたら、取り外しの際に開いたスポット溶接の穴部分を切り貼りなどで作り直しておくと、見栄えが、よりいい感じで仕上がる。
仕上げの塗装を純正ふうプラスアルファで、少々ザラっぽく仕上げておけば、
パッと見で違和感なく、事故歴すらわからなくできるかもしれない。
もちろん手間は相当かかるが、部品がなくても方法はあることはある。

今回の誌面記事で一番伝えたいことは、『作業者との対話』であるように思う。
そして、その目的は『自分の思いを伝えて作業者の引き出しを開けること』であると。
そうすると、そこで大切なことは、やはり『人となりの見極め』なのだろう。
作業者の引き出しを開ける、その結果、なにが出てくるのか?
聞くべきこと、確かめるべきことはそこになるのだろう。
とはいえ、すべてを実地で見られるものでもない。
そのようなとき役立つのは、自身の直感。
作業者の人物的な雰囲気はどうか?
工場内で感じる雰囲気は?
入庫している他の車の作業。
工具・機械の扱い方、整理。
もし工具類が床に転がっているようであれば、それは僕ならばNG。
同じ置くにしても、かならず何かを敷くのがベスト。
(工具について語りだすと話が長くなるので、またの機会にでも)
それは作業者の仕事風景においても同様で、
たとえば車の下に潜るとき、何かを敷いているかどうか。
作業者自身が自分を大切に扱っているかどうか。
これも実は大事なポイント。
汚れやケガを恐れないようなワイルドなスタイルが
職人らしくてカッコよく見えるかもしれないが、これも僕にすればNG。
自分の身や、身なりを守れないひとが、客の車をどういうふうに仕上げてくるのか、
それだけでもわかるような気がしてくる。
丁寧な仕事をする職人というのはライフスタイルが安定している。
丁寧さというのは、作業そのもの以外の部分にもわかりやすく現れるものだから。
実際に会ってみることによってわかる情報はたくさんある。
このような感じでもって作業者との対話をしていくと、
また違ってみえてくるかもしれない。

心がけておくといいと思うことは、作業者の個性を見出してみようと思うこと。
そして、そこで見出した個性は、じつはあなた自身の個性と通じるものがあるか、関連することに気づいていくだろう。
そうすると、おたがいの意識に共通する部分がわかってくるから対話はより一層スムースになり、深まっていく。
車好きの同士の気持ちが通じると、それはとても楽しいこと。
当初は修理費用にお金がかかり、気の重い修理依頼で訪ねてきたはずが、
いつしか楽しいひとときになっているかもしれない。
さらには車に対しての知識や見方への変化や気づきも起こるかもしれない。
だとすれば、まさに『事故は愛車を見直す好機』にもつながることだろう。

speed groove. yoshi


Posted at 2017/12/13 17:25:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | GT-R Magazine | 日記
2017年10月13日 イイね!

GT-R Magazine 11月号「スカイラインの記憶」



【成功と記憶、さらに、その先にあるもの・・】

仕事がうまくいったり、稼いだり、有名になれば、
それはその人なりの成功となるのだろう。

とすれば・・・

成功とはゴール。
抱いて来た意志、目標を達成した感じがするもの。

成功とは満足。
達成したことによる開放感や喜びがあることだろう。

成功とは幸せ。
つまり、単純に、ひとは喜びを幸せと感じるものだから。

そして、成功には、もうひとつの側面があることにも気づく。

成功とは過去。
達成し、ひとつの区切りが付く感じがするもの。

成功とは記憶。
それまで成し遂げてきたことは記録として記憶に残る。

成功とは死。
良くも悪くもなく、ひとつのことの終わりを意味する。

思うに、成功のさらにその先を見ることができるかどうか、
それが大切なような気がする。
何か目指してきたことが、うまくいき、有名になり、稼ぎ、財をなせば、
それで人生終わりになれるのか、どうか。
後は遊んで暮らすとか、生きがいに生きるとか、やりたいことだけをやる、
などということを、よく聞くが、ほんとうにそれができるものか、どうか。
一見すれば、理想的で自由で、こんなにいいことはないと思うもの。
おそらく僕だけではなく、目指し、夢に描き、日々努力をしてきた人もいることだろう。
でも、試しに実際にやってみればわかる。

遊んで暮らせるようで暮らせない。
生きがいだけに生きられない。
やりたいことだけはできない。

いや、言い直そう。
真実は、たぶんこんな感じだと思うから。

遊んで暮らしたくなどない。
生きがいだけに生きたくはない。
やりたいことだけをしたいわけではない。

というのも、自由は意外と辛いのだ。
正確には、そう感じるのだ。
自由とは縛るものがなく、背負うものがなく、恐れを恐れなくなる。
自由で無敵。
それは強さを極めたから無敵なのではなく、その真逆。
強さを手放すことによって無敵になる。
争うものがなく、平和。
否定するものがなく、自由。
しかし、変な話、最初はその究極の解放感に歓喜していたとしても、
落ち着いて一巡すると気持ちが変化してくるものなのかもしれない。
暇、退屈、辛い・・・と。

さらには、否定しなければ否定されない。
もしそれでも否定されたら、それは理解するから、いずれは赦しとなる。
ただ、怒りたいと、それほど思わないけど、怒ることもできる。
嫌いだと、それほど思わないけど、嫌がることもできる。
競いたいとは、それほど思わないけど、競うこともできる。
とはいえ、期せずして気持ちが熱くなるときもある。
それも良し。
期せずして気持ちが引っ張られるときもある。
それもまた良し。

それは、ひとことでいえば「無」を感じているからなのかもしれない。
見るもの、体験するもの、あらゆるものに無意味さを感じたりもする。
積極的に死にたいという気持ちではないが、心が静かすぎて、穏やかすぎて、
なにごともが、特に問題とは思わなくなる。
かと言って、虚しさや投げやりな気持ちではなく、
分離感で、ひとを避けるわけでもなく、
むしろ、人のつながりを感じるレベルはあがっているように思う。
以前に比べたら、心は愛で満たされ、静かな湖面のように穏やかのよう。
でも、それが、感覚としては無意味さを感じるという不思議。

それは、もしかしたら、過去の記憶が原因なのかもしれない。
あまりにも、つらかった。
苦しかった、から。
でも、当時、そのようにまともに認識したら、おそらく心は壊れていただろう。
だから、心をどうにか保つために感情と感覚を感じないようにしてきたのかもしれない。
仕事や目標に不都合な部分はカットしようとしてきたわけ。
ただ、それは、僕の場合には貫くことができなかった。
そして、そんな過去の挫折の記憶が、この感覚へと偶然にも辿り着いたような気もする。
いま思うのは、こうなって、こういう経緯を辿って、
なにか次があるのかもしれないということ。
もちろん具体的には見えてはいないし、実感ベースに落とし込めていないけども、
ただ、いまが、なにかしらの地点ではあるような気はする。

クルマの業界でも、成功者と言われるひと。
成し遂げたひと、いることだろう。
そこで何をするか。
生き様を見せるひと。
クルマとの付き合い、ありようを説くひと。
若手を応援する側にまわるひと。
変わらずにチャレンジし続けるひと。
みんな素晴らしい。
なぜなら、愛が土台にあるから。

そして、なかには、
若手を批判しまくるひと。
蹴落とすひと。
カモにするひともいるかもしれない。
みんな素晴らしい。
なぜなら、わかりにくいけど、それも愛の一面ではあるから。
倒されるマトになるのも、深いレベルでは愛。
敵になるというのも、愛なんだ。
だから、若手は遠慮なく挑み、倒せばいい。
倒してあげるのも愛だし、負けてあげるのも愛。
ただし、表面的には必死と必死の闘いにはなるだろうけども。
仮に、そこで敗れても大丈夫だから。
むしろ、負けたほうが得るものは大きいのかもしれない。
傷を負っても、命さえあれば。
心は折れても、魂さえ腐らなければ。
帰還兵のような生き残り証人の見本は、ちゃんといるから。
だから、思うがままに、やれるだけやってみな。
悔いなくやるつもりで。
本気の情熱を相手を通じて自分にぶつけるんだ。
じゃないと、マトになってくれている相手に、かえって失礼だ。
だから、自分の思いが燃え尽きるくらいのつもりで。
じゃないと、ほんとうには気づけないから。
自分のなかにある大きな愛に。

GTRの記憶。
歴史が記憶。
速さが記憶。
それは、いつだって、歓び。
それは、いつだって、爽快。
それは、いつだって、輝いていた。
それは、いつだって、生きていた。
なぜならば、いつだって、つながっていたから。

GTR。
だから、いつだって、さようなら。
いつだって、いつだって・・・。
記憶のある限り。
心の中では、いつだって、全開で疾り抜けている。
その姿を、いつだって、愛している。

speed groove. by yoshi




Posted at 2017/10/13 19:10:13 | コメント(0) | トラックバック(0) | GT-R Magazine | 日記
2017年08月07日 イイね!

GT-R Magazine 2017年9月号 





◇トップに立つということ◇


なにか一線を超えて上に立とうとするならば、
きっと、なにかしらの障害や突き当たるものがあるのだろう。
有名になればなるほど、ついてまわるもの。
たとえば・・・

賞賛。
期待。

それらが、いい意味で効いていて、
表されたイメージが心地よく感じられているうちはまだいいが、
しかし、いずれ、それらは重くなってくるものなのかもしれない。
なぜならば、賞賛と期待の裏側にあるものもセットで存在しているから。

そして、その裏側にあるものとはなにかというと、
おそらくこのようなものなのだろう。

批判。
そして、もうひとつ。
落胆。


「飛ぶ鳥落とす勢い」という言葉があるが、
それを少し皮肉って書くとしたら、こんな感じになるだろう。
飛ぶ鳥もいつかは落ちる。
現実的にも、適当には休まなければ飛び続けられないもの。
それは、勢いよく飛べば飛ぶほどで、
もし、それでも飛び続けていこうとしたならば、
自分の感覚というものを感じないようにしないと続けられない。
なにかしらの無理や我慢と引き換えに・・・。


そして、自分の感覚とはなにか。
それは真実の自分。
ほんとうに思っていること。
ありのままに感じていること。
それが、たとえば、
『面白いと思うことをやっているだけ』とするならば、
その思いに忠実であるということ。


もし、期待されるイメージとのギャップを埋めていこうとするのならば、
道はふたつか、みっつ。
金になるからとわりきっていくか、
それとも、植え付けられたイメージを手放していくか。
その場を離れていくか。

ただ、金を選べば、真実はもう語れなくなる。
もし、それでも期待にこたえるべく語るとしたら、
それは世間うけのいい真実っぽいことと、
口当たりのいいポリシーっぽいことを話せるくらいのものだろう。
期待にこたえるということは、ざっくりいえば、そういうことを意味する。

そして、期待というものの結末は、いつもだいたいきまっている。
それは、裏切られる、ということ。
さらにいえば、裏切りとは、ひとが離れていくというよりも、
じつは、ひとに裏切られる前に自分の気持ちが自分から離れていたことによって起こる。

だから、トップに立つひとは、ひとと関われば関わるほど、
上に立てば立つほど、自分の内面を見ないではいられなくなっていくもの。
そうでないと自分自身がどんどん苦しくなっていくから。
遅かれ早かれ、なにかしらの形で限界を悟るのが物事の道理。

しかし、それにもかかわらず、もし、苦しくないフリをしていたとしたら、
その反応として、周りのひとが離れていくことになるのだろう。
ただ、それもまた、いい意味での気づきとなり、
そこからチャンスは広がっていく可能性はあると思う。

裏切りはメッセージ。
期待をかけすぎているか、
期待を背負いすぎているよ、と。

誰かからの期待。
誰かへの期待。
それと、自分で自分に課している期待。
その両方から。








『死んでしまうまでに何台もクルマを作れないから、
ほんとうに認めてくれるひとのクルマを手掛けたい。
精一杯のクルマ作りをするのが今の当社のポリシーです』


思うに、「精一杯さ」とは、
それは、必死の思いであるとか、一生懸命であるとか、
そのような重そうな感覚よりも、もっとシンプルに捉えることもできると思う。
そして、それもまた、この言葉でもって示せるのだろう。

『面白いと思うことをやっているだけ』

シンプルだけど、この意味は深い。
つまりは、「精一杯のクルマ作り・・・」とは、
面白さを追求する自分自身でありつづけたいという、
自分に対しての素直な意欲であると同時に、
つながりからの信頼を望むものともいえるのではないか。

信頼。

信用ではなくて。

心を頼り、自分の心を委ねる。

その結果として、精一杯面白いものができる、のだと。








期待やイメージは壊れるもの。

守り続けようとしているほうが不自然なのかもしれない。

だったら、いっそのこと手放してしまったほうが真実に近づく。

トップに立ち、そして、本質を伝えるというためには、

自分の真実に向き合っていくことなくして得られないのだから。



Speed Groove. yoshi

Posted at 2017/08/07 20:33:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | GT-R Magazine | 日記
2017年06月08日 イイね!

GT-R Magazine 2017/Jul 愛あるメンテでRを護る



Inspired by GT-R Magazine

『五感を研ぎ澄ませてRの声を聞く』

Rの声を聞く。
もしもRからなにか声が発せられているのだとすれば、
その声を「聴く」としたい。
身体を近づけ、そっと触れ、心を寄せて・・・。

ぼくが触れてきたRたちは、気性激しく、時にせつなかった。
そりゃあ、そうだ。
クラッシュとは、いつだって突然で、しかも激しい。
クルマとしての終わりを告げられ、潰され溶けていくのか、
それとも、生き還る道に賭けられるのかの俎上にのせられていたのだから。

もしもRに声があるのだとしたら、
心からの叫びという、そんな見えない心の傷があることを感じられるかどうか。
言葉なき言葉、その真意とはたいていが言外に語られる。
それは、簡単にはわかられたくないという気持ちのほかに、
知られてしまう怖さというものもある。
処遇がどうなるのか、そんな不安が募ったとしてもおかしくないし、
誰だって胸襟を開くのに時間がかかることもあるだろう。
であれば、発せられるひとつひとつの言葉を、
こちらも心でもって聴くしかないだろう。
そうでなければ、その発する声からの真意は掴めない。

アタマでわかったとおもうこと。
思考してわかったとおもうこと。
情報を得たり、アドバイスされてわかったとおもうこと。
愛するための、とっかかりとは、そういうものかもしれない。
でも、永い時を共に歩んでいくためには、
わかったとおもう以上の理解が必要なことだろう。
なぜなら、愛するとは、思いを広げ、そして深めていくものだから。
わかったつもりになっているようじゃ、
それはいずれ満足できなくなる。

当然、愛される側にしても、それは同じことであって、
相手にわかったつもりでいられることほど嫌なことはない。
だとしたら、いっそのこと「よくわからないんだけど・・」
とカッコつけることなく打ち明けてくれたほうが嬉しいものだろう。

機械とはいえ、多少なりとも違いがあるわけであって、
それをアタリとかハズレとか言ったりもする。
それを人に置き換えて表せば、それは個性という感じなのだろう。
とすれば、その個性に合わせた対応を
自分なりに見出していけばいいと思う。
たいせつなことは、その前提を、まずしっかりしておくことだろう。

「オレのRってやつは、こういうところがあるんだよな」

そんなふうにまで感じられるようになれたら、
それは最高にしっくりきていることだろう。
「相棒だ」って言っても、おかしくはない。

逆に、一般論も大切で役立つけど、それとの比較ばかりじゃ、
特別な機械としてのRの本質をみていないことになる。
たとえば・・・

息づく機械としてのR。
闇夜に悶え、振り絞る呻きを発するR。

そんな感情めいた声を発するRにたいして、
いったいどれほどの時間と金をつかって、
その結びつきを固めようと向き合ってきたのか。
もしも、そんな原点となるような思いを見失ってはRにも失礼であるし、
なによりも自分自身をもないがしろにすることになる。

Rを護るとは、自分を護ることと同じなのだ。
愛をもって護る。
そのためには、ある意味、もっと体感覚で感じること、
左脳的な知識を超えて、右脳的に直感で感じてみようとすること。
そんな感覚的であることが、愛をもって向き合う基本姿勢。
それは、マニュアル的な対応で満足する女性が誰一人としていないように、
Rもまたそのように扱い・・、いや、向き合っていきたいものだ。

Rと共に歩む。
いつまでも。
Rと向き合い、
結びつきを確かなものへと深めていく。
そのためにこそ、
心からの声を心でもって聴く。

Speed Groove by yoshi

Posted at 2017/06/08 19:00:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | GT-R Magazine | 日記
2017年04月10日 イイね!

GTR Magazine 『オリジナルからオリジナリティの時代へ』





前回に引き続き、あらためて、 ”VR32GTR” には驚いた。
今号では、その作り込みの詳細と走行インプレッションが載っていて、
そこでわかったことは、
R35のメカを移植するにあたってボディをかなりカットしたりしたということ。
具体的にどこをどのくらいカットし、また形成していったのかまではわからないけど、
まあ、相当たいへんな作業だったんじゃないかと思う。

ただ、”たいへん” というのは苦労という意味もあるけど、
おそらく、それは ”たのしい苦労”。
作業者として充実した時間だったのではないかと思う。

 仕事というよりも、趣味。

 趣味を超えた、仕事。

というのも、革新的であればあるほど協力や情報は入ってくるものだと思うし、
独創的であればあるほど、インスピレーションはわきあがってくるものだから。
そして、どんな仕事であれ、そんな感覚を味わえるひとは幸せなんだろうね。

今号の記事本文とVR32GTRの写真を見ていると、
もはやオリジナルは手放していい段階に入っているのかもしれないとさえ思う。
「時代の変化への対応」というような言葉はよく聞くけど、
それは技術の革新や環境の変化も含めた、
そのベースとなる「人間の感覚の変化」への対応なんじゃないかと思う。

たとえば、R32のスタイルはいい。ただ、メカニズムは今の方がいい。
だとしたら、
もし、そのスタイルにあたらしいメカが入ったら、どんなだろうか・・?
VR32GTRは、そんな夢や理想をカタチにしたもの。
オリジナルにこだわっていたのでは、とてもじゃないけどできない。

そのためには、孤高であることを怖れないこと。
唯一無二であり続けることへの勇気をもつこと。
それが「独創的」であることへの誇りへとつながる。
ぼくはそんなふうに思う。





そのような感覚は、
ガレージヨシダさんのR32GTRの内部補強の記事にも同様のことが言えると思う。
あの作業で考えられる一番のリスクは、熱による歪み。
あれだけの溶接をボディ骨格に行えば、鉄系の素材ゆえに熱収縮がおきたりして、
ボディパネルのパーツが引っ張られたりもする。

最悪のケースは、
ドアが閉まらないとか、パネルに金属疲労のクラックが入ったりすること。
なので、実際に作業するにあたっては、溶接箇所の順番を考えることや、
仮溶接などによって、あらかじめ予防しておくこと、かな。

掲載の写真からして、溶接間隔がいい感じで過不足のない感じだね。
補強の効きはかなりあると思うから、
完成後のタイヤとサスのセッティングのほうは面白くなりそう。
ターゲットとするステージで実走しての課題になるんじゃないかな。
特にリヤ周りが強固になることによってリヤ側の荷重変化がどうなるか・・・。
いい意味でリヤからの安定感が増して、そのぶん直進性が高まると思うけども。





『オリジナルからオリジナリティの時代へ』

VR32GTRも骨格の補強も、そのどちらの作業をするにあたっても共通して言えることは、
たぶん、2〜3台は潰すくらいの覚悟をもっていないと、実験的にボディは切れないってことだろうね。
そんな覚悟をもてるかどうか。

いまのぼくの言い方からすれば、
それだけの自己信頼とチャレンジ精神へのコミット。
なによりも、自分の感覚への信頼をもてるかどうか。
それを、さもあたりまえのようにやってしまう両者は、さすが、というか、
すごい、というか。
もし、「すごいですね」と声をかけたら、きっと、こんなふうに答えるんじゃないかな。

「ただ、やりたいことをやってるだけだよ」

その意味することは・・・
いま、を生きているか。
いま、を楽しんでいるか。
いま、幸せか。
ということなんだと思う。

もしも、しあわせ、そのもにフォーカスして満たされていたなら、
オリジナルというのは、たぶん取り立てて問題にするポイントではなくなり、
オリジナルであり続けることよりも、とにかく、もっとしあわせを味わっていたくなる。
それが、ひととしての自然な気持ちなんじゃないかな。

正しくありたいのか、それとも、しあわせでありたいのか。
どちらなのか​​​?

もちろん正解はないけど。
もし、しあわせを選べないとしたら、
しあわせを遠くにおいておきたいような​​​​気持ちが隠れているのかもしれないね。

これからは、ますますオリジナリティを活かせる幅が広がり進んでいけるのだろう。​
そして、そのためにはオリジナリティとはなにか、
その理解と、独自の世界観に信頼をもつことへの許しが、
これからはもっと進んでいくことになるのだろう​​。
製廃時代の​GTR​を通じて、​ぼくは、そんなふうに思う​。

Posted at 2017/04/10 19:49:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | GT-R Magazine | 日記

プロフィール

「Speed Groove. BNR32 GT-R Silver Wolf http://cvw.jp/b/2033345/48461825/
何シテル?   06/01 10:29
元自動車修理職人
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

リンク・クリップ

facebook Blog. by yoshi 
カテゴリ:Blog
2015/11/26 09:22:07
 
Auto Repair Gallery 
カテゴリ:photo gallery
2014/09/05 20:26:36
 
Love is. Web gallery by yoshi 
カテゴリ:Home Page
2013/11/09 08:42:16
 

愛車一覧

日産 スカイラインGT‐R 日産 スカイラインGT‐R
Auto Repair Gallery 撮影車輛
日産 スカイラインGT‐R 日産 スカイラインGT‐R
Speed Groove 撮影協力車輛
日産 スカイラインGT‐R 日産 スカイラインGT‐R
Speed Groove 撮影協力車輛

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation