目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
2024年の12か月点検の際、フューエルベーパーバルブと共に指摘されていたフィラーホースの劣化。
2025年で最早35年物。
タンク側の口の周りに滲んだ痕跡があるのは何年も前から認識していましたし、給油口のある車体左リア付近を通ると四六時中ガソリン臭もしています。
その原因と思われるホースを改めてまじまじと見てみると、フィラーネック側は表面がガッツリ割れており、全体的にも細かなヒビだらけで見るからにヤバい状態です。
2
そしてそれは単にガソリン蒸気の漏れだけで済むレベルではなく、実態はこのザマ。
給油口ギリギリまで給油をすると液体のままダダ漏れになってしまい、タンクやアクスルを濡らすだけに止まらず地面まで滴っています。
車庫が家の前にある為、これだけ漏れると数メートル先の車体に近づくまでもなく玄関の扉を開けた瞬間にガソリン臭がする程。
ここの所炎上事故で取り沙汰されるようになった、FD3Sのリアキャニスターの劣化も目じゃない危険度です。
この車体も、FDのデビューと1年しか違いませんからね…別にスポーツカーに限らず、三十余年経過した車の燃料系なんてどれも似たような爆弾を抱えている状態でしょう。
3
これだけまざまざと現状を見てしまうとさすがに恐ろしいので、とっとと手を打ちます。
ホースの分解は、燃料キャップを外して給油口を養生の上、フィラーネックの固定を解いてフリーにしてあげるだけで可能です。
タンク側を逃がす必要はありません。
4
明るい場所で見ると本当に酷い。
ブリーザーホースはまだマシですが、フィラーホースの両端部は複数箇所で裂け始めておりもうズタズタ。
…ですが、H20系の純正フィラーホースであるMB554976は2024年末に調べた時点で当然ながら生産終了済みです。
5
そこで用意したのはH80系ekワゴンシリーズ用の純正部品。
フィラーホース MN106136
ホースクランプ MS660271
ブリーザーホース MR970403
ホースクランプ MS660166(H20系と同一部品)
H80系のフィラーホースも曲げ角度はH20系と大体同じような感じですし、内径は約φ34。
H20系のフィラーネック&タンク接続部の外径が約φ35なので、これなら長さを詰めるだけで行けそうですね。
ブリーザーホースは、現在のH20系本来の適合はMS605580になるようですが、これは2m巻きの燃料系汎用ホースになる為、これ1本でH80系のホース2本&クランプ一式を買っておつりが来る程高額になってしまいます。
実際には150mm程度しか使いませんのでMR970403で十分事足りますし、圧倒的に安いです。
6
取り付けは、それぞれのホースを適宜カットする以外は単に元に戻すだけなので難しい事はありません。
ホースに柔軟性が有る分、むしろ分解時より楽なくらいです。
そしてホース内径はやはりピッタリ。
H20系純正品と言ったって疑われないレベルですんなり取り付いています。
もちろん、給油口ギリギリまで給油しても滲みすら起きなくなりました。
7
また良い機会なので、やはり35年物の燃料キャップも新品にしました。
このMB247387は凡そ1990年を境に姿を消した旧型キャップですが、2025年でも3,000円程度で普通に新品が出るとはありがたい限り。
この数十分後の初給油時にはキャップを開けると「プシュー」とガソリン蒸気が出てくるようになったので、これで恐らくタンク周りの漏れが根絶できたはずです。
そして車の周りが全然ガソリン臭くないのにちょっと感動してしまいました。
というか、今までどんだけ漏れてたんだ…
余談ですがこのH20系ミニカの燃料キャップ、ダンガンZZが660cc化された90年8月のMCを機に全車ラチェット式の物に変更されているのですが…
こいつ、初度登録が90年11月なのに旧キャップ車なんですよね。
車体番号からは、90年6月2旬に生産された車体であるらしい事は分かっているのですが…
完成から5か月もの間、ずっと水島工場で寝ていたんでしょうか。
やはり緑は不人気か…
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