いつまでもどこまでも乗りたかったクルマ

「アメリカ人がちょっと欧州車のまねをしてみた」みたいなところはあるかなと思う、アトランティックスタイルというか... スリークで印象的な外観、それでもリアハッチは幅いっぱいにひらき道具としての機能性に妥協がない、この時代のリアルアメリカン。

V6 3.8Lはアメ車特有の1500回転の力強さは超一流。おっとりかと思いきや市街地走行が柄に似合わずきびきび。空力特性は当時としては最高の部類だったと思う。外板の継ぎ目の段差がアメ車としては異例に少ない、泣かせるのはルーフキャリア断面がNACA形状で高速走行時にリフトをキャンセルする。しかも完全に全面から隠れるディープコンシールドワイパー。最高の空力特性の証拠に高速で風切り音ゼロ。そしてゼロリフト、冬季季節風の強いニューイングランドのインターステート93でもそして日本の関越自動車道でも横風なんかへっちゃら。本当に気持ちのいい高速ツアラー。

ふわふわゆるゆるの一言。なぜか運転者を優しい気持ちにさせ安全運転にする。グラスセクションが少なくてオープンではないが、逆に重戦車みたいで安心感がある。

ロングボード、競技スキー、トライアスロンサイクル、どんな長尺荷物もリアゲートから投げ込むだけの超絶積載力。引っ越しする友人からも引っ張りだこ。

信じないかもしれないけど直4マークIIクオリスよりよい。カタログ値18mile/gallon っていったいいくつだ。国内に帰ると首都圏の市街地走行でリッター8Kmだった、すごいでしょ。

国内ではこれに近い仕様で400万円以上していたが、米国ではカムリと激烈な販売競争を繰り広げ93年型が出るといきなり大幅値引きで$22,000ぽっきり。当時$1 120円から105円まで急激に円高が進んだ時代だったので東京からワイヤートランスファーした金額が240万円だったのにはびっくり。