昨年の7月に初めてi-DMsのプチオフ会に参加させていただき、メンバーの皆さんが一様にしなやかに運転をされるのを目の当たりにして衝撃を受けてから早いもので半年が経ちました。
初回参加の時にメンバーの方から(継続して練習すれば)「3か月後にはG-bowlで9点台をコンスタントに出せるようになりますよ」と言われた言葉が脳裏に焼き付いて離れませんが、我が家の愛車のCX-60は納車からこれまでリコール3回(4本のリコールと2本のサービスキャンペーン)、さらに10日間ほど乗らなかったのが原因か、購入から1年未満でバッテリーが上がってしまうという事象に見舞われ、なかなかi-DMの練習をする機会のないまま時間だけが過ぎてしまいました。
年が明けてi-DMs九州の2024年の開幕戦が3月10日、福岡県下の某所で実施されました。
今回は過去最高のエントリーとのことで、我が家のCX-60を入れて総勢9台での開幕戦となりました。
開幕戦の結果は・・・、一体私は何を学んできたのだろうか、と頭を抱えるほどのスコア的には体たらくで、何も身についていないということが良く分かる結果となりました。
(午前中の0.2G、午後の0.3G、いずれもブービーメーカー・・・)
しかし!今回の開幕戦は、私にとっては初回参加時と同等・・・否、自分自身ができるようになったことを考えるとこれまでで最高の衝撃を受ける出来事がありました。
開幕戦終了後、0.2Gでも0.3Gでも常に9点台以上のアベレージをたたき出されていたメンバーの中でも上級者の方にマンツーマンで凡そ1時間の『特別レッスン』を付けて頂きました。
その効果たるや凄まじく、そのおかげでコツといいいますか、コーナーを駆け抜ける際の"爽快さ"を感じ取り、より多くの頻度で再現できるようになりましたのでレポートいたします。
1.何はともあれ"正しい"ドライビング・ポジションをとることが大事!
今回、マンツーマンレッスンを付けて頂いた上級者の方(以降、この方のことをコーチと呼ぶこととします)に、先ずはドライビング・ポジションから見直して頂きました。
正しいドライビング・ポジションができていないと、爽快な走り(マツダ車の場合、i-DMのスコアが5.0が満点)に繋がらないことを痛感しました。
私は身長が188cm、体重も凡そ100kgの”巨漢”ですので、これまでのドライビングポジションは、
・シートの座面は一番下、
・ステアリングは一番奥(引っ込めた状態)
にしていました。ただ前後だけは、極力座席を後ろに下げないようなポジションを取っていました。
しかし、それだとブレーキとアクセルの操作が足首の先、厳密にはつま先で操作することになり(実際今まではそうでした・・・)、2時間も運転すれば足が攣ってくるという状態になります・・・。
コーチ曰く「ドライビングポジションは最もリラックスした姿勢で運転できるポジションになるのが望ましい」とのことで、合わせて頂いたポジションは(私の場合)頭が天井に着くか着かないかほどの高さの座面になり、腰はシートに一番深く入れた状態で、ほぼいっぱいに下げた位置となり、ステアリングは思っている以上に手前且つ、下になりました。
コーチに設定して頂いたドライビングポジションではCX-60のi-DMのランプがステアリング上部に隠れて見えなくなるほどステアリングは下がっています。
しかし、このポジションに座ると脚がスッと自然にブレーキもしくはアクセルの位置に来るようになりました。
そしてアクセルワークをつま先ではなく脚全体(どちらかというとももの筋肉)を使って自然に操作することができるようになりました。
これは画期的なポジションで脚全体の筋力を使うことができるので、これまでのつま先に依存していた運転方法と比べ、圧倒的に楽になり、かつ微細なコントロールも脚全体を使った方がやりやすいことも判明しました。
これによって修正前のドライビングポジションと比べ大幅に脚への負担がなくなり、かつ微細なコントロールができるようになりました。
デメリットは運転席の後ろには我が家では誰も座れなっくなってしまったことですが、我が家の普段の定員は3名なので、今は正しいドライビングポジション優先で行きます!
ステアリングの持ち方も、いわゆる10時10分の位置を順手で握るのではなく、"3時40分" の場所を薬指と小指で軽く支える程度で握る という目から鱗の握り方を教わりました。
確かにこれで握ると肩の力が抜け、ステアリングを回した時に腕の筋力ではなく肩甲骨の筋力で回すことができるようになり、結果"運転が楽"になります。
その状態で先ず行ったのが、停止からブレーキを緩め時速1km/hの表示にならない範囲ぐらいの微速(本当に蟻より遅い位の微速)をコントロールできるかを確認していただきました。
恐らく、補正前のドライビングポジションではこの微妙なコントロールを長時間維持すると、足が攣って大変だったと思います。。
しかし補正後のドライビングポジションだと体の大きな筋力を使ってコントロールするので、そこまで苦にならないことが体感できました!
この時点で既に未体験ゾーンの世界です。
さらにハンドリングについて先ほどの 3時40分 を薬指と小指で軽く握る程度で停止時からタイヤが動く前のゴムがグニュっと曲がる感覚がステアリングから伝わるのが理解できるかを体感しました。
確かにこの一見異形と思われるこの握り方にすることで、微細なステアリング操作も身体に負担なく行うことができました!
この"タイヤがよじれることがステアリングを通じて分かる"のも、マツダ車の"人馬一体"の思想からそこまで意識して造り込んであることを後から知りました。
マツダのその姿勢を賛同し、応援していきたいと改めて思いました。
ドライビングポジションが決まり、ハンドリングの基礎を学んだところで、いよいよコースへ走り出しました。
2.i-DMの3要素(ブレーキ、ステアリング、アクセル)のうち、最も大事なのはブレーキ。
ブレーキがベーシック(基礎)となり、その上にステアリング→アクセルと繋げるイメージ・・・。
このあたりの話は諸先輩方には”釈迦に説法”となりますが、初心者の私にはイメージとして理解しやすい内容でした。
0.3G設定で、最初は各コーナーでのブレーキで4.5以上をコンスタントに取れるようになること、その上でコーナリング時のステアリング(G)とアクセルでGを保ちながら"駆け抜ける"ことを教えて頂きました。
最初のうちは、なかなかブレーキングのスコアを伸ばすことができませんでしたが、コーチに根気強く毎回できていた点、できていなかった点を指摘していただいているうちに段々と何となく”こういう事かな?”と感覚が徐々に掴めるようになり、コーチが同乗中に初めて0.3G設定で9点台を出すことができました!
その後、コーチとドライバーを入れ替わり、助手席で0.3G設定での常時9点台+i-DM5.0の世界を体感させて頂きました。
これは自分のクルマでの出来事でしたので、まさに「百聞は一見に如かず」で電撃を食らったような物凄い体験でした。
その時点で時計の針は『特別レッスン』開始から凡そ1時間が経過(!)しており、陽も西に傾いてきていましたのでコーチをお見送りし、つい先ほど食らった”電撃”の感覚と自分が9点台で走った時の『あの感覚』を忘れないよう、碁盤の目コースを走ってみたところ…
第一コーナー:3.9 + 2.7 + 1.8 = 8.4
第二コーナー:1.9 + 2.5 + 1.7 = 6.1
第三コーナー:5.0 + 2.7 + 1.7 = 9.4
第四コーナー:4.4 + 2.8 + 2.0 = 9.2
第五コーナー:4.6 + 2.8 + 1.8 = 9.2
第六コーナー:4.0 + 2.7 + 2.0 = 8.7
第七コーナー:4.7 + 2.9 + 1.8 = 9.4
第八コーナー:4.4 + 2.8 + 1.7 = 8.9
第九コーナー:4.0 + 2.3 + 1.8 = 8.1
第十コーナー:4.1 + 2.3 + 1.5 = 7.9
最終コーナー:4.4 + 2.1 + 2.0 = 8.5
合計:93.8/OverG-Limit:0/i-DM:5.0
という、本日最高得点(非公認)を出すことができました!!
(後半ちょっと集中力が落ちていますが・・・)
i-DMs上級者の皆さんは、"この感覚"を自転車に乗るのと同様に身体で覚えているのだろうということを身をもって理解することができました!
直々にマンツーマンをつけていただいたコーチには感謝の思いでいっぱいです。ありがとうございました!
最終的には街中でも i-DM:5.0の爽快な走りを持続できるよう身体に覚えさせていきたいと思います。
以上で今回私がi-DM上級者に付けて頂いた『特別レッスン』のおかげでスコアを飛躍的に伸ばすことができた体験談のレポートを締めくくります。
皆さんのi-DMスコア上達のヒントになれば幸いです。長文にお付き合いくださりありがとうございました!