リバースインヒビタープレート位置調整(2速入りにくい対策)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
巷で噂のリバースインヒビタープレートの位置調整をやってみました。
2速が入りづらいと評判の86/BRZですが、入りづらい原因は2通り考えられると思います。まず一つはミッション内部に起因するもの(シンクロ部品の材質や寸法に拠るもの)、もうひとつがシフトコントロール系に起因するもの(シフトレバーまわりの部品、FFのようなリモートコントロールシフトの場合はシフトケーブルのフリクションなど)。
今回は後者に関係するものです。
86/BRZのMTは6速で、リバースは1-2速のさらに左奥にあります。リングプル式のインヒビター機構がシフトレバーに仕込んであって、普段はリバース位置までストロークするのを防いでいます。ごく一般的な機構。
写真はシフトブーツをめくりあげた内部で、インヒビター機構の下部が写っています。フランジ付六角ボルト4点止めのプレートがインヒビタープレートです。(追記)関連情報URLにインヒビター機構の仕組みを載せてみました。
・・・と、ここまで書いててなんですが整備書では違う名称になっているかもしれませんので悪しからず(整備書持ってやっているわけではないので)。
2
スマホで画質悪いですが、画像で分解手順を紹介します。
いきなりシフトブーツを取るのではなく、まずサイドブレーキカバーを外すと楽です。車両後方側、下から持ち上げるようにして力を入れるとバゴッとツメが外れます。素手です。
3
マイナスドラをここから突っ込んでテコの原理でシフトブーツを浮かせます。この位置なら外から見える傷が付きませんので安心。先にサイドブレーキカバーを外しておいたのはこれが理由。
4
取れました。電子制御のカプラーを外し、シフトノブを取ればブーツを完全に外すことができます。カプラーは必ず爪を押して取ること。シフトノブは普通に右ねじですので、左に回せば取れます。
ノブが意外と重くて驚き。
5
ブーツを完全に外してしまうとこんな感じです。今度はゴム製のブーツが見えますね。白いプラ製の留め具でスポンジがとめてありますので、取ります。この留め具はスタッドに差さっているので、左に回していけば取れます。あと、画像右奥の方にももう一ついるので注意。
プラのくせにネジ止めとは生意気です。
6
なおスポンジはかなり脆いので、ミスるとこういう残念なことになりますので注意!
(白い留め具がもう一つあるのに気付かず引っ張ったらあっけなくこうなりました…機能には問題ないからまぁ良いか…)
7
さて、ゴムブーツを固定している板モノのブラケットが露わになりました。六角ボルト4本+十字ビス2本という無駄な厳重さです。左側にハーネスクリップが止まっているので忘れずに外しておきましょう。
全部外すとブラケットとゴムブーツがある程度動けるようになります。ゴムブーツ基部から飛び出ているピンをブラケットの穴から押し出して、ブラケットとゴムブーツが別々に動けるようにします。
六角は二面幅12mmで、かなり狭いがトルクは大したことないので短いコンビレンチもしくはメガネで良いと思います。俺は短いコンビレンチの12角で緩めました。
8
あとはなんとかずらす等してゴムブーツ基部をブラケットよりも上面に出して、めくり上げればこの通り!
プレートを止めている4本の六角ボルトは二面幅10mmで、トルクはごく弱いです(7.5N・m)。緩めるだけで位置調整できますので、完全に外してしまわないように。
このプレート、ボルトの通し穴が横方向に長穴になっており、かなり組み付け位置を自由に動かせてしまいます…。一番右側に組んだら、さぞ1速2速へのシフトが渋くなりそう。なんで長穴にしたんだろう?公差が確保できなかったのかなぁ?手作業だと絶対バラバラな位置に組んじゃうだろうし、工場でのポカヨケがどうなっているのか気になるところ。
六角ボルトのフランジの左から長穴の端が僅かに見える程度に位置調整して完了。ちなみに最初の位置はフランジの右から長穴の端が僅かに見える程度でした。動かした量はたぶん1mm程度です。
なお、プレートを左に寄せるとセレクト(ノブの左右の動き)の遊びが大きくなる側、右に寄せると遊びが小さくなる側です。俺は遊びが大きくなる方向に調整したというわけです。どっちがいいのかは…好みかな?
【追記】
TRDのクイックシフト(MS205-18001)の説明書に調整の仕方がのってました。まずシフトレバーを2速に入れて、プレートをノブ側にピッタリ押し付けた状態から1mm隙間を空けるみたいです。
http://www.trdparts.jp/manual_pdf/86-zenki/MS205-18001.pdf
逆手順で内装を組みつけて作業おしまい。初めて内装外したので俺は時間かかりましたが、やり方知っていれば全工程合わせても30分かからないと思います。
----------------------------
肝心の効果のほどはというと…これから確認。ですが所詮気休め程度だと思っておくのが良いと思います。というのも冒頭に述べた通りこの作業では要因のうちの一つでしかないですし、なによりこの車の2速入りにくい症状はおそらくミッション内部のシンクロ部品の方が主因になっていると睨んでいますので。アタリが付いたらおおかた改善するかと思うので、気長に待ってみることにします。
[PR]Yahoo!ショッピング
入札多数の人気商品!
[PR]Yahoo!オークション
タグ
関連コンテンツ( 86&BRZ の関連コンテンツ )
関連整備ピックアップ
関連リンク