
2016年初夏、珍しくデビューから時間が経っての新型911試乗を終え釈然としないものを感じていた。
長年愛聴しているカーグラフィックTVのお二人の絶賛の意見とは、どう解釈しても全く違う感触を払拭しきれないでいたからだ。
type991後期型,911カレラのエンジンのターボ化に伴う不感症的、刺激の大幅な減退、限りなくゼロに近い・・・、他の印象は極めて希薄で、僅かに思い出す事といえば10年程前に初代カイエンが鳴物入りでデビューしたときと同じくらいのちぐはぐな印象。
脚回りも妙にバタついて、路面の凹凸を処理しきれていないのが街中高速全ての速度域でいちいち気に障り、そもそも価格帯も違うので比べるべくもないがMclarenの足元にははるか及ばないと思った程だった。
但し、個体差や熟成の余地も考え結論を出すのはもう一度じっくり乗ってからにしようと考えていた。
そんな折、自然吸気エンジンの991GT3RSに乗ってみると!!
991GT3で僅かだが確実に違和感を感じていた箇所が綺麗にすべて解決され、文句無しにこれは向こう15年は代わりの効かないクルマだと確信できた。
軽量化、低重心化、脚回りの高性能化云々は当然、一番嬉しかったのはエンジンの回転落ちの鋭さ◎◎.これがないと足のアクセル開度との直結感が損なわれてしまい、どこか200%楽しめるという所までいかない。
よく991世代になっても尚GT3やGT3RSはハードコアだとか、街乗りならカレラ系だとか雑誌でもまことしやかに書いてあるのを見かけるが、毎回はぁ!??と思う。
これだけ快適至極な991世代をハードコアと呼ぶなら、そもそもポルシェなんか選ぶこと自体ナンセンスで、ベンツやレクサス以外選択肢はないのではないか。
ガタゴト賑やかで横風の影響大な高速域の安定感で言ったら、それこそ軽の方がよっぽどハードコアだ。
ここから対極に見えるターボ化された新型のtype991後期型,911カレラ(MY2016~)はもはやかつての愛した911ではない、、、どころかポルシェでもない、パナメーラ・カイエンの類と捉えるのが妥当ではないかという結論に至りつつある。
Posted at 2016/09/19 11:25:41 |
991GT3 | クルマ