エージングについて

エイジング（エージング、aging, ageing）は、一般には「経時」（時を経る）という意味である。特に電気製品の場合には新品が安定動作するまで動作させることを意味する。
スピーカーにおけるエイジングは、縁の部分を実際の使用で劣化させる事により、フォノン伝達を阻害させ、空気振動へのエネルギー変換効率を上げる事が目的である。
（以上、wikipediaより抜粋）

×　「30分くらい走っていると音が良くなってくるなぁ」　これはウォームアップ。
○　「買った頃より最近気持ちよく聴けるなぁ」　こっちがエージングです。

タイトル画像で釣るつもりはありませんけど、お肌の話だと思った方ごめんなさい。
オーディオには「アンチエイジング」という考え方はありません。
それどころか、わざと普通よりも酷使することにより変化を促進する、強制エージング（バーンイン）という方法すらあります。

システム更新から２ヶ月。頑張って鳴らし込んでいますが、長寿命と引き換えにエージングには時間がかかると言われるソニックデザインのスピーカー、
「まだ動かん・・・」
てな感じです。

Rクラスのツイーターは少しだけほぐれて広がり感みたいなものが出てきました。でも音はフレッシュそのもの、子供の声のように可愛くもあり、耳に痛くもあり。
一方Nクラスのサブウーファーは、少しレベルが上がった以外は変化の兆しが見えません。
音源によっては岩のような低音が出て「おっ」と思うことがありますが、まだまだ借りてきた猫のようにおとなしく鳴っています。
エージングが進めば10dB近くレベルが変化するうえに周波数レンジも広がるそうなので、なかなか手強いです。

それでも、長距離ドライブの後は変化がわかりやすいですね。
・TIIDA全オフ（9/下）後：SWのゲインが上がって低音過多気味に。ただし最低域はまだ。ツイーターは少し広がり感が出てきた。
・リスニングキャンプ（10/中）後：ツイーターのゲインが上がって中域にこもり感が。
・北信越TIIDAオフ（10/下）後：ツイーターさらに増感。

冬か春まで鳴らし込んだら、一度調整してもらう予定です。

今お世話になっているカーオーディオショップでは、最低限の初期エージングは（オーナー合意の上で）してくれますが、過度な強制エージングはしません。
社長さんは、
「音の変化を楽しんでください」
という表現をされます。これって、すごい大人な楽しみ方だと思いませんか。

実は私も、今ホームオーディオで使っているスピーカーを導入した時は強制エージングしました。
できるだけ広い周波数レンジでまんべんなく音を含むソース（自然音のCD）を探し、最初は控えめ、徐々に音量を上げながら一日中（もちろん夜は小音量で）鳴らし続けました。
おかげで短期間に実力を発揮するようになりましたが、今思えば、新品時代の音を楽しむことなく通過してしまったわけで、もったいないことをしたかなとも思います。

インストール間もない私のシステムの音を聴いて下さったある方から、「赤ん坊のよう」という感想を頂きました。これもなかなかうまい表現だと感心した次第。
なぜなら赤ちゃんのことを「未完成品」という人はいませんよね。癇癪起こされたり、金切り声に閉口したりしつつも、可愛らしさに目を細め、成長を見守る。機械が相手でも、そんな接し方ができたら素敵なことじゃないかなぁと。

オーディオは子育てと違って趣味なのでどんな楽しみ方もアリですが、今しか聴けない音。エージングを通過儀礼とせず、過程として楽しむくらいの余裕があっても良いと思います。

まぁ、そう思いながらも、ついつい頑張って鳴らし込んじゃうんですよね(^^;
力を抜いた楽しみ方って、なかなか難しいです。

こんな風に考えたのは、今日聴いていた音楽のせいかもしれません。

moment (KOKIA)