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なかるうのブログ一覧

2017年08月29日 イイね!

サウンドミートin東日本2017

サウンドミートin東日本20178月最後の日曜日、福島県は道の駅よつくら港で開催されたオーディオイベントに行ってきました。
復興イベントとして開かれた2011年以来、6年ぶりだそうです。








メーカー関係なしで自由に聴けるのが珍しく、今年は仕事やらインフルエンザやらでろくにイベント参加できていないこともあって
「行かねば。」
先週捻挫した足が完治していないのに往復900kmかけて行ってきたのですが・・・案の定、症状悪化。大半の時間はショップのテントで涼んで駄弁る羽目に。


メルセデスベンツ。朝は曇天でしたが、午後には晴れて気持ちよい夏の日になりました。


BMW。M4コンペティションとALPINA B3S BITURBOが試乗フル回転の大盤振る舞い。


ソニックデザイン(ソニックプラスセンター)ブース。
向こうに防潮堤が見えます。まだまだ復興は現在進行形なのですね。


オーディオメーカーとショップのブース群。いわき市駅前にはALPINEの電飾がありました。
オーディオテクニカさんを発見したので
「HRD500のデジタル出力は、なんで44.1kHz系を48kHz系に変換しちゃうの?」
「RX60の中のヒューズは、なんでRexatじゃないの?」

などと不躾かつマニアックな質問をしてしまいましたが、正直な回答をもらえて満足。
オーテク株が上がりました。


大事なので2回貼ります
いわき市といえば!で、フラガール甲子園出場(優勝って言ってたっけ?)チームも来てくれました。JKフラガールかわええのう・・・


もちろん、エントリー車の試聴はさせていただきました。足の痛みに耐えながら。
メーカー不問の無差別級コンペはいろんな音が聴けて楽しいですね。

試聴スタイルはオーナーさん同乗なしのフリー形式。
「え、勝手に乗り込んでいいの?」
「ボリューム触っていいの?」

と、おっかなびっくり。使い方など書き置きしてくれているクルマもありましたが、聴かせてもらう側としても正直ちょっと怖かったです。まぁ経験値が足りないだけなんでしょうけど。
人あっての音、サウンドだけでなくオーナーさんとも「ミート」したかったので、それらしき人を探しては「試聴いいですか?」と突撃してました。
AT-HRD5をアナログ接続で使っている人がいて、「お、自分と同じだ!」と。これまた楽しきかな。




さて、次回はソニックデザイン恒例のイベント、リスニングキャンプの予定です。
こちらの試聴スタイルはオーナーさん同乗ですから、初心者も安心ですよ。(自由に聴けないデメリットと引き換えですね。)
場所は昨年と同じなので、注意事項を一つ。

公式サイトで紹介されている住所は、ナビによっては全然違う場所(黄色の☆)を示して下さりやがります。
昨年はこっちに集まっていたクルマもあったとか。正しくは赤いアイコンの場所ですのでお間違えなきよう。
Posted at 2017/08/29 00:50:11 | コメント(2) | トラックバック(0) | イベント・オフ会 | クルマ
2017年07月02日 イイね!

DAPでUSBオーディオ(お試し編)

DAPでUSBオーディオ(お試し編)当ブログでは長いことスマホでUSBオーディオに取り組んでいますが、DAP(デジタルオーディオプレーヤー)でもUSB出力できる機種が増えてきたので、「そろそろ試してみようか?」と。
さて、信頼と実績のAndroid端末の代わりになるかどうか。






USBオーディオに対応したDAPはこちらにまとめてあります。よかったらご覧ください。
用途を考えると、現在最右翼に来るのはこれでしょうか。

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Astell & Kern KANN
でかい!デュアルSDスロット(しかも片方は標準サイズSD)!前面物理キー!USBオーディオ出力と本体の充電を両立できる!実に車載向き、いや
むしろ車載用だろこれ!
って位の製品です。
USB出力しながら本体を充電できると、クルマでは特に便利です。他機種でもケーブルを細工したりクレードルを利用すれば可能なものがある様ですが、こいつの場合は充電用と出力用のUSB端子が別なので何も考える必要がない。Xperia(マグネット充電対応のZ3/A4以前)並に楽ちんです。


とはいえ、自分としては
スマホより非力なCPUで動作するDAPで、USB出力はちゃんと使えるんですか?
と、ちょっと不安視していて。

また、愛用しているスマホアプリのUAPP (USB Audio Player PRO) がバージョンアップを繰り返しながら完成度を高めてきた(新たに発生する不具合もあるのですが・・・)のを知っているだけに、ファームウェアの更新なんてそう多くはないDAPで、しかも主機能ではないUSB出力がきちんと作りこまれているんだろうか?とも。

そんなわけで?今回は比較的安価なモデルから選んでみました。
みんなWMとかAKなので、天邪鬼が顔を出したこともありますw

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Shanling M2s
いわゆる中華DAP。シャンリンはOEMのオーディオ機器メーカーとしてはわりと老舗で、最近DAPで知名度上昇中のブランドです。国内代理店もつきました。
2万円台前半という低価格、100gの小型軽量ボディながら、スペック充実。
・AK4490EQ/MUSES8920/TPA6120
・32bit/384kHzおよびDSD256まで対応(本体再生時)
もちろんUSBオーディオ出力対応で、少なくとも仕様上はAT-HRD5と組み合わせるに不足ありません。
なお内蔵ストレージはファームウェア専用でmicroSDカードは必須です。(256GBまで対応)

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M2sよりコンパクトなM1というモデルもあります。DSDのUSB出力に制限(公式にはDSD64まで対応)がありますが、LPCM専用のUSBトランスポートにするならこちらでも十分使えそうです。これで1万円台とは、シャンリン恐るべし。

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(2017/11追記)
M2sの上位機種としてM3sが出ました。バランス出力・デュアルDACなどDAPとしての性能が向上、USBトランスポートとしての機能はM2sと同等です。大型化した分バッテリー駆動時間が延長されたこちらも良さそうです。M1、M2s、M3sと、縦に伸びるわけね(笑)


(2018/5追記)
M1よりさらに小型のM0が登場。後述のHiByLinkに非対応という1点においてM1の完全な後継機とは呼びづらいのですが(同様のアプリを別に計画中との事)、それ以外スペックに不足はなく、サイズやタッチパネル搭載という要素からはかつてのiPod nano(6G)の再来か?といった印象も受けます。こんなに小さくてもUSB出力可能です。


さてM2sです。
安価とはいっても音質的にはそれなりに勝算がありまして。

USBトランスポートとして使う分には、DACチップの優劣は関係ありませんし、高精度なクロックも高性能なアンプも意味がありません。(USBバスは普通DACチップを通らず、クロックもD/Aのクロックとは別なので)

超マニアックなレベルで言えば、内部回路や電源・筐体に物量を投入したモデル(百式ウォークマンとか)ならUSBの信号も低ノイズにできるはずで、その線からは音質に貢献できそうですが、それでもクロックの影響をモロに受けるS/PDIFに比べれば影響は少ないはずです。
(「なんでUSBのノイズが音に関係するんだよ!」という話は以前のブログをご覧ください)

そもそも俺は送り出し側に依存しないようにシステム組んでるんだろーが!
と、変なこだわりもあり(後述)。チープなプレーヤーでイイ音出せたら、楽しいじゃないですか。

問題は音質よりも、冒頭で挙げたようにUSBが(音飛びとかノイズなく)安定動作してくれるかどうかだと思いますが、これについては高級機にすれば良いとは限らず、大手メーカーなら確実かといえばそうでもないようです。相手の機器にもよるのでネットの評価を(自分のを含め)そのまま信用するのは危険。つまり実際に試してみるしかない。




とにかくやってみよ。例によって開封の儀とか省略で。

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左からXperia Z3 Compact、iPod classic、NW-A867、そしてM2s。
サイズ感はウォークマンAシリーズに近く、ちょっと厚みはありますが大変コンパクトです。

持った感じ。
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OSはAndroidではなく、起動や曲のスキャンは比較的高速です。
画面はタッチパネルではありません。操作は横のダイアル(回して選択、押し込んで決定)とその下の「戻る」スイッチ、反対側の曲送りスイッチを使います。
表示は円をモチーフにしたもの。物理デバイスと動きを合わせてあるあたり、カッコいいかどうかは別としてなかなか優れたインターフェースです。
右手で持つなら親指、左手はちょっと苦しいけど人差し指か中指でクルクル、と操作します。

どこかで見た画面だなぁ、と思い出したのは、USBオーディオ対応のAndroid用音楽再生アプリ、海貝音楽(HibyMusic)。FiiOにも似ている?
それもそのはず、ファームウェアの開発元はHibyMusicと同じ会社で、中華DAPの多くにハイビィ(最初ハイバイと記しましたが、メーカー動画を見たらこの発音のようです)製のファームが採用されているそうです。
余談ですが、この分業体制といい、クラウドファンディング的な資金調達手法を使っていたり、ビジネス的にも見るべきものがあります。

システム設定画面(一部)
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よく見れば微妙に中華フォントでした。まぁ気になるほどではなし。
日本語もちょっとだけ違和感ありますが、以前はこんなもんじゃなかったwので全然オッケー。
USBは出力(USB)としても入力(DAC)としても使え、DSD出力はDoPとPCM変換から選択可能。ヘッドホン出力(PO)はレベル固定のラインアウトに変更できます。これだけの多機能は高級機でもちょっと珍しいんじゃないでしょうか。

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USB端子は最新のType-C。トランスポートとして使う(M2sがホスト)場合、USBケーブルは通常と異なるものが必要です。microBのUSBでOTGケーブルが必要だったのと同じですね。
というか、Type-Cの場合はむしろホストとなるのが通常のケーブルです。(後述)


ダッシュボードにマグネットマウントで固定。小ぶりなサイズは主張しなくて良いですね。
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Bluetoothメディアボタン(Satechi)
USBケーブル USB2.0 C-Bタイプ 1.5m U2C-CB15NBK(エレコム)

タッチパネルも前面キーもないとなると車載にはつらそうですが、市販のBluetoothリモコンが使えます!前方から視線を外さずに曲送りができるだけでも、ずいぶん安全になります。
Bluetoothはリモコンの他、音声は送信・受信(!)とも可能、Apt-Xにも対応というこれまた全部盛り仕様です。さらに、今のところベータ版ですがHiBylinkという「Bluetooth版AK connect」みたいな機能もあり、スマホをリモコンにすることもできます。これはいずれ試してみたいと思います。

製品に付属するUSBケーブルはType-CとAのPC接続用で、ホスト用ではないため別途購入が必要です。
今回はMacBookとプリンターなどを接続する場合に使う普通のUSBケーブルを用意しました。いちおうオーディオ用の製品とも比較しましたが大丈夫そうなので、あえてこっちを使います。この辺はもう意地ですねw
オーディオ用のケーブルを使いたければ、Type-Cのものはまだ少なく
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USB-C - USBアダプタ(apple)
こんなアダプタを使って普通のAコネクタに変換するとよいです。

Type-Cは従来と異なり大小(標準/mini/micro)やA/Bの違いのない統一コネクタとなっています。ABがないのはUSB(=ホスト・デバイスの概念)に慣れた人にとってはかえってわかりにくく、特にType-CとmicroBのケーブルなどは「これどっちがホスト?」となります。
メリットとしては、ケーブルがPCと共通なので簡単に入手することができます。


コンソールBOXの中。DAPからのUSBケーブルをUSBオーディオ機器につなぐだけで普通に音が出るのですが、ここからはオカルトワールドUSBの音質改善アイテムが続きます。
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USB外部電源供給アダプター RAL-EXTPW01(ラトックシステム)
iPurifier DC (iFi Audio)
SUPRA USB 2.0/3.0m (SAEC)
アイソレータ駆動のため、USBの電源ラインを外部供給としています。DAPの消費電流低減にもなります。
電源はシガーチャージャーの5Vをクリーン化して利用。
でも、アダプターの単三電池で駆動した方がまだ音が良い気がするんだよなぁ・・・ここはまだ検討の余地が残っています。

トランクルーム天井
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High Speed USB Isolator Nr.7054-X (Intona)
電源線/信号線分離型USBケーブル USB-1.0PLS (Acoustic Revive)
USB-DAC AT-HRD5 (audio-technica)
引き回したUSB信号をアイソレータで作り直し、最短距離でDACへ。
これにより、DAP側のUSBケーブルの影響を抑えています。また、アイソレータをDACの近くに設置することで顕著な音質改善効果がありました。
この段階のケーブルはUSBといえど音質への影響大です。

この先のアナログ・電源ラインは前回のブログに書いたので省略。
・・・要するに、今までのAndroidスマホを置き換えただけのシステムで、スマホで確認済みの音質向上手法はDAPでもそのまま使えるだろうとの判断です。

再生テスト行きましょう。
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LPCM再生テスト。24bit/192kHzのflac、32bit/384kHzのWAVまで問題なし。

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DSD再生テスト。DSD128(5.6MHz)のdffまで問題なし。HRD5のフルスペックで使用可能です。
全曲シャッフルしてみたところ、LPCMとDSDの切り替え時にプチッとノイズが出ることがありますが、大きなものではなく何とか合格。動作は安定しています。

音質的にも、パッと聴きではUAPPと遜色ないレベルのようです。ただしボリュームやイコライザーは効くので、最大ボリュームにしてもビットパーフェクトではないかもしれません。
USBとヘッドホンを共用する場合はレベルに注意です。(設定で起動時の初期レベルを指定可能)

USBオーディオと本体充電の両立は・・・Type-CのUSBケーブルで対応するものが見つかっていないため、未確認です。充電なしで3時間ほど使って5つある電池マークが1つ消えたので、連続再生9時間というスペックはUSB出力時も(バスパワーに吸われないようにすれば)近い数字が確保できそうです。
お手頃価格なので、2台買って交互に充電・・・という手があるかも。




以上。

結論として、DAPでもちゃんとUSBオーディオできました。
多少のトラブルはあるだろう、とお試しのつもりでしたが、実用的に使えて拍子抜けしたくらい。
操作性ではやはりスマホに一日の長があり、信号待ちの間にアルバム一覧を超高速スクロールして選択、なんて操作は無理なものの、スマホ+UAPPのバックアップとして十分使えそうです。
(普段は安定のUAPPも、イベント前にバージョンアップして音が出なくなったりすると焦るんですよね・・・)

デジタルプロセッサーもUSBで直接入力できる機種が登場しましたし、クルマでもUSBオーディオ、面白くなってきました。


(2017/7追記)
メーカーに問い合わせたところ、USBオーディオ出力中の充電は「設計的に定義されていない」との回答でした。残念。
とはいえ、本機はカタログ値の9時間ほどUSB再生してもまだバッテリー表示に余裕がある状態でした。スマホはクルマを降りる頃バッテリー切れでは困りますが、DAPの場合は運転中持ってくれたら良いわけで、このスタミナなら充電できなくても許せるかな・・・
満タン&高温状態での充電はバッテリーに負担がかかることもあってか、動作中の充電がサポートされる製品は少ないのが実情です。この点はスマホでもDAPでもUSBオーディオする場合の共通課題といえそうです。


(2017/8追記)
M2sのファームウェアがアップデートされ、スマホをリモコンにできるHiByLink機能に正式対応したので試しました。スマホ側のアプリはファームと共に配布されているHibyMusic(海貝音楽)のベータ版を使います。
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HibyMusicの再生画面です(端末はXperia Z3C)。曲情報はもちろんアルバムアートもきちんと表示されています。スマホのファイルを再生しているように見えますが、実際にはM2sがM2sのSDカード上のファイルを再生しています。
HiByLinkでは、DAPとスマホはBluetoothでつながります。Bluetoothと言ってもリモコン専用で、音声はDAPから有線で出力されるため音質面のデメリットはありません。DAPがスマホと同期して動く様が面白い。

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アルバム一覧はこんな感じ。タッチ操作によるスクロールは高速で、M2s本体で操作するより素早く選曲できます。
残念ながら一覧画面ではアルバムアートは表示されません。これは将来対応する予定なのか、あえてそうしている(Bluetoothの通信速度の制約とか)のかわかりませんが、表示が遅くなる位ならいっそテキストのみで良いのでは?とも思います。
ご覧の通りまだ日本語が若干不得手だったりはするものの(曲名等は問題なし)、操作性はスマホのそれで快適ですし、DAPをコンソールBOXあたりに設置すればUSBケーブルも隠せます。これはなかなか魅力的です。

(2017/9追記)
HibyMusicアプリの正式版がHiByLinkをサポートし、普通にGoogle Playからインストールできるようになりました。

(2017/11追記)
M2sのファームウェアが3.0にバージョンアップ。HibyMusicアプリのiOS版が同梱されていました。HibyMusicは、HiByLink機能を使うための「リモコンアプリ」にとどまらず、USB Audio Player PROやHF Playerと並びUSBオーディオ出力に対応する数少ない「高音質再生アプリ」でもあります。

(2018/2追記)
スマホより手軽ですしHiByLinkも便利なため、その後もスマホと共存して使用しています。
ただ「致命的」というほどではないもののイケてない点もあり記しておきます。

・アルバムやアーティスト一覧の表示順が中華仕様。「ピンイン順」というそうですが、漢字もアルファベットと一緒に(中国読みの)発音順で並ぶため、大量の楽曲を入れていると探すのに一苦労します。例えば、「花澤香菜」だと「花」は中国読みで「hua」となり「H」に並びます・・・あ、この場合は問題ないか。
日本語読みでこんなソートができれば、一般的なUnicode並びよりわかりやすいんじゃないかと思います。でも、そのためには「読み」という新たなタグが必要なわけで・・・漢字の読みが複数ある日本語の難しさですね。
・アルバムアーティストがない。
コールドスタート時、microSDカードの認識に失敗することがある。ファームウェアVer.3.2で解消
・再生一時停止状態でPCに接続すると「ファイルが壊れている」と警告が出る。(実際には問題ありません)
・AT-HRD500と接続した状態でコールドスタートすると再起動ループに陥る。AT-HRD5では問題なかったのに。

(2019/3追記)
お試しのつもりだった「DAPでUSBオーディオ」ですが、使い勝手が良いので我が車の主力音源となりました。スマホリモコンが気に入って、プレーヤーは引き続きHiByLink機能を使える機種を選定。Shanlingの他Cayinなど数社から出ています。最近FiiOも同様の機能をサポートしたようですね。

HibyのR3です。こんな感じでコンソールBOXに設置しました。
M2sのファームウェアの開発元が作った小型プレーヤーで、単体での操作感はスマホアプリのHibyMusicそっくりです。
この機種の場合、USB出力の音量はボリューム設定に関係なくMax固定となるので、ポータブル用途と併用するときにボリュームを戻し忘れて慌てる心配がありません。もちろん操作はHiByLinkでスマホから。プレーヤーを表示OFFで使えるためバッテリー持ちにも貢献します。
これでアルバム表示がピンイン順でなければ文句ナシ!なんですけどね・・・
つながっている怪しげなモノ達はパーツレビューにて。

(2020/3追記)
その後も中華DAPは元気で新製品もたくさん出ていますが、Shanlingの新製品はHibyLinkをサポートしなくなっています。ファーム開発元のHibyが自社ブランドでDAPを出すようになったので、戦略変更があったのでしょうか・・・
代わりにSyncLink(現在はベータ版)という同様の機能を用意するようです。
Posted at 2017/07/02 14:10:03 | コメント(2) | トラックバック(0) | オーディオ | クルマ
2017年04月10日 イイね!

HRD5その後

HRD5その後半年ぶりのブログ。お久しぶりです。
イベント参加の様子が某誌に掲載されたのですが、まさかの本名住所つき。Pマークだのなんだのウルサイこのご時世、メディアなら当然わかってるでしょ、とアンケートに全部書いた自分が無防備すぎました・・・勉強させていただきましたよハイ。




気を取り直して今回は、先日弟分も発表されたオーディオテクニカのUSB-DAC兼DDC、AT-HRD5導入の後日談です。半年分というほどの進捗はありません。

当ブログで紹介してきたような、スマホやタブレットで楽しむのは少しだけマニアックな雰囲気のUSBオーディオも、最近はウォークマンやAKなどDAPでも同じことができる機種(まとめはこちら)が増えてきたおかげで、ちょっと勢いがついてきた感があります。

さらに、デジタルプロセッサーで遅れていたハイレゾ対応が始まり、先行のHELIXに、Audisonやmosconi、BRAXなど、ようやく製品が増えてきました。こちらでもインターフェースとしてUSBを採用する機種があります。
光・同軸に続く本格的なカーオーディオ用のデジタル伝送手段としては、LAN、Wi-Fi、Bluetoothなどある中USBが頭一つリードしつつある、と感じるのは自分がUSBオーディオ派だからでしょうか。


さてこのHRD5、アナログ接続なら後段の機器の対応フォーマットを気にする必要がなく、非公式ながらDSDまで再生できる便利さと、裏腹に電源やケーブルなど周りの条件には敏感に反応する神経質な面も持ち合わせています。
ポン付けでも普通にイイ音ですが性能を出すのは難しく、見方を変えればホームオーディオ的な楽しみ方ができる製品と言えそうです。

自分のシステムでも、導入直後は残念ながら
「Audiophilleo2のデジタル接続で聴くCD音源に負けてるやん。どーすんだよコレ・・・」
というのが「本気の」オーディオ用として見た場合の感想でした。

デジコアの場合、アナログで入力するハイレゾ音源より、44.1kHzの同軸デジタル信号をできるだけ高品位な状態で(ここ重要!)入力してあげた方が音質的には有利なようです。
何度でも書きますが、なかるうは「アンチハイレゾ」派ではありませんw

とはいえホームオーディオのハイレゾ音源をそのまま聴けるのは(メリットを活かせるかどうかは別としても)やっぱり便利。
一度慣れてしまうと、いちいち変換して準備するのはもう面倒くさい。ハイレゾ対応と、ハイレゾかどうかによらない部分、いわば「基本的な音質」をなんとか両立させられないか?と冬の間アレコレやっておりました。

もともとの購入動機が
PCM(CDとハイレゾ)、DSDが混在したライブラリをシームレスに再生できること
だったので、CD音源だけデジタル接続に切り替えるとかは却下。RCAの音質を改善する方針とします。USB側のシステムについては下の図、導入時(ブログ)から変わらず、アナログ側と電源系に手を入れました。


STEP1. レベル合わせ
まずは基本から。
HRD5とデジコアの組み合わせで、最初「あれ?」と思ったことは、音源によって歪みが出ること。
再生アプリのUSB Audio Player PROはデジタルボリュームが使えるので少し絞ってみたら改善したことから、レベルの問題だろうとあたりをつけました。
DACの出力仕様もプロセッサーの入力仕様もカタログには記載がない(書こうよ!)ためメーカーに問い合わせた結果、1dB強ほどながら確かにレベル過大であることがわかりました。
デジコアには入力感度の調整機能がなく、RCA段階で適正レベルにしておく必要があります。わずか1dBといっても、現在は最大レベルまで音圧を突っ込んだ音源がほとんどなので問題になります。(おっと、海苔音源の話題とつながりました。)

デジタルボリュームを使うとわずかながら音質に影響が出るのと、特にDSD音源でボリューム調整するためにはPCM変換再生としなければならず、魅力が半減します。PCM処理のプロセッサーが入っている自分のシステムでも、DoP伝送とPCM変換で明らかに音は違いました。
そこでアッテネーターを挿入して物理的にレベル調整することにしました。


10dB in-line attenuators (Rothwell Audio)

最初に入れたこれは音は良かったのですがレベルを絞り過ぎS/Nが悪化したのでNG。減衰量の少ないものはないかと探してみつけたのが

3dB RCA Line Level Attenuators (Harrison Labs)

eBayで購入。最初空の封筒だけ届いてクレームの英作文書いたり、入手に手こずりました。
国産でこういう製品は見当たらなかったんですけど、皆さん自作してるんでしょうか。
オーテクさん、Rexatブランドで作ってよ。
これにより、

ビットパーフェクト伝送、DACの最大出力で「普通に」使えるようになりました。ここからチューニング開始です。

(2017/4/12追記)
こんな声が他にもあったのか、新製品のAT-HRD1には出力レベルの切り替えスイッチがつきました。HRD5の後継機にも取り入れて欲しい機能です。

(2017/6/14追記)
後継機のAT-HRD500が発表され、こちらも出力レベルが切り替え可能となりました。
500mVはちょっと絞り過ぎな気もしますが。


STEP2. ケーブル交換

SUPRA Sword ISL(SAEC)
ATC-RCA1(中村製作所)

ラインケーブルによる変化はUSBケーブルあたりの比ではなく、効果が一番大きかった。やっぱアナログはこういうのが楽しいやね。
パーツレビューはこちら。GR1(k)Sophiaあたりと比べてみたいな。

アモルメットコアはラインケーブルに比べれば微調整といった感じ。こちらは聴感上のS/Nを改善してくれました。Hi-μ(高透磁率)材とはいえフェライトコアを1ターン(1回通すことをこう言います)した程度では可聴周波数帯域への影響などあり得ないのですが、不思議なものです。
プロセッサーの端子にアッテネーターを取り付けるための延長ケーブルの役割も兼ねています。


STEP3. ノイズ対策
今思えばSTEP2と3の順番が逆でした・・・
DACを導入しRCA接続にして以来、ノイズが気になって気になって。絶対的なレベルはそう高くはない、というか「わずかに乗っている」程度でしたが、デジタル入力なら極めて高いS/N比を誇るデジコアなので、これを許すわけにはイカンと。
ノイズなんて音質の一要素に過ぎない
と頭ではわかっているつもりでも気になるものは仕方ない、でもRCAラインに入れるフィルタはちょっと避けたい。というわけで、根本の電源を強化することにしました。どうせ入れるならノイズ対策だけでなく他の音質面でも効果の期待できるものを、ということで導入したのがこれ。

AT-RX60(audio-technica)
AT-RX10(audio-technica)
AT-NF100(audio-technica)

RX60はRexatブランドのキャパシタ。
設置済みの安定化電源だってコンデンサの塊みたいなものなのに、さらに追加する意味はあるのか?試してみたい興味もあって導入。パーツレビューはこちら

RX10はリモートアシストボックスといい、本来はマルチアンプシステムでリモート線がたくさん必要な時に使う製品です。
この出力をDACに接続することで、ACC線を電源として使用するDACを安定化電源+キャパシタのクリーンな電源で動作できるようにしました。詳細はパーツレビューにて。

RX10、RX60、電源ラインフィルタのAT-NF100と順番に設置したところ、それぞれ3dB程度のノイズ改善効果があり、3つあわせてほぼ気にならないレベルにすることができました。S/Nが上がったことで、音の透明感も向上しました。デバイス1つで一件落着とはいかず、少しずつ積み重ねていくしかないのがアナログっぽいなあと。
なんだかオーテクさんの回し者みたいになってきました・・・

またRX60はノイズ低減だけでなく、アタック音がより重く実体感をともなったものになるなど音質面の効果もあり、なかなかおいしいアイテムです。(最初低音のレベルが上がったのかと思いました。)


ここまでで半年。
低域の切れとか、空間の広さなど、いまだDDC専用機による同軸デジタル接続の方が上と感じる部分はあります。それでも音色はこちらの方が好みに近く、ようやくCDフォーマットでも主力ソースユニットとして使えるかな?てな感じになってきました。
ハイレゾについても、当面はこの「簡易再生」システム(昔のS-VHSみたいな呼び方ですが)で良かろう、というのがここ半年の結論、プロセッサーまで変更してのネイティブな環境でのレポートは他の皆さんにお任せすることにします。
上位機種出してくれたら検討しますよオーテクさん。あ、LUXMANさんとかDENONさんが復帰してくれるのも大歓迎です。DA-06の車載バージョンなんていいですね・・・


レベルあわせやノイズ対策なんて、ホームオーディオでこんな苦労はしたことがなかったのですが・・・デジタル接続のメリットも再認識した次第。
カーオーディオでアナログ接続って大変ですけど、やってみればそれなりの利益はありますね。

デジタルもアナログも、ハイレゾもCDも、好き嫌いせず取り入れて楽しめばいいんじゃないでしょうか。
Posted at 2017/04/10 13:40:26 | コメント(3) | トラックバック(0) | オーディオ | クルマ
2016年10月16日 イイね!

リスニングキャンプ7!

リスニングキャンプ7!こういうブログは、前もって上げた方がいいかなぁと思ったので。
(2016/10/16追記)終わったので加筆してレポートに仕立て直しました。

10月16日は7回目(福島と京都の「ミニ」を加えれば9回目)となるリスニングキャンプの日。
リスニングキャンプは、日本のカーオーディオメーカー・ソニックデザインの試聴イベントです。
公式サイトはこちら

このイベント、他のメーカーやインポーターのものと異なり、審査とか表彰式とかはありません。
時間内ただ好きに聴いてまわる、それだけの一日です。
デモカーをはしごするのも可、オフ会よろしくユーザー同士で聴かせ合うのも可。縛りの少ない、ユル~い運営が特徴です。(ルールは公式サイトをご覧ください。)

参加は無料。事前登録も不要。開始時に紹介タイム、午後にアンバサダーの交代と紹介タイムがある他は特にタイムテーブル的なものも無し。あとは・・・受付に行けば何かもらえるんだっけ?なんと言いますか、メーカーイベントというよりオフ会風です。
あ、今回は撮影会がありましたね。「Sonic Designオーナーズクラブ for その他」の自分には関係なし・・・と思っていたら別の某誌が撮影してくれました。

ユルすぎて事前情報とかもあまり出てこないので、「あのクルマとあのクルマを聴いて・・・」なんてスケジュール決めるのは向きません。
仕切ってもらうスタイルを期待していると肩透かしをくらいます。あくまで主役はユーザー、楽しめるかどうかは自分次第なイベントです。

「イイ音と走る」をテーマに、会場は毎回良い所を選定してくれるので、ドライブがてら、ふらっと出かけて覗いてみるのもよし。


今回は昨年と同じ、長野県は女神湖。
会場の駐車場は湖からはちょっと離れているので注意です。
公式サイトで紹介されている住所を自分のナビに入力したら、全然違う場所(☆)でした。正しくは現在地アイコンの場所です・・・
ここでの開催は3回目となりました。自分にとっては近場すぎて特別感に欠けるので、来年は西か東にシフトしていただけませんかね・・・


展示されていたのは、

メーカーデモカー(時間がなく聴けず)


ショップデモカー。
今年はメルセデスベンツ用の新製品「SonicPLUS CUSTOM」が登場。初の52mmのMクラスユニットは、いずれ他のSonicPLUSシリーズやカジュアルラインにも展開されるのでしょうか?(時間がなく聴けず)


「ソニックアンバサダー」なるユーザー代表のクルマ達。
今年はBEWITHとBRAXで鳴らしているスゴイ方がいらっしゃいました。パワーSonicDesign?(時間がなく聴けず)

え・・・こんなところになかるう号が!
今回は初めてアンバサダーとしての参加、聴いていただく側に回りました。
ショップからのお誘いもあり応募。ソニックデザイン最高峰の製品を擁するハイエンドカーが集結するなか、変わりダネユニットの変則構成とはいえRクラス中心の自分がこんなところにいていいんでしょうか?
戦々恐々でスタートしたら、みん友さん、みんカラの方、みんカラの住人ではないけどブログ見てるよという方もいらっしゃって、多くの方に試聴いただけました。自分が聴く時間がなかった代わりに、たくさんの感想を聞けたのは収穫でした。

最近は簡単インストールのSonicPLUSシリーズが人気のため、デモカーもカジュアルラインから上位のプレミアムラインまで多数聴くことができます。
もちろんショップのデモカーにもないようなハイエンドなユーザーさんのシステムを聴けるのも楽しみの一つ。

デモカーとアンバサダーさんのクルマを回るだけでも一日過ごせますが、慣れたらユーザーカーにも突撃してみましょう。
聴かせてくれそうなクルマは雰囲気でわかると思います(システム図を掲示していたり)。試聴はオーナーさん同伴が条件です。勝手に乗り込んじゃダメですよ。
ただオーナーさんは自分のクルマにいないことがほとんどなので、ショップのテントをあたると良いかもしれません。
毎回思うことで、人探しがリスニングキャンプ最大の難関です。初めての人には冷たいとまで言わなくても素っ気ないとは感じるかも。勇気出してちょっと一声かけてみてください。
(試聴可のオーナーさんは「ショップ○○にいますよ~」とかクルマに書き置きしてもらえるとありがたいですね。)


午後は久しぶりに「サウンドクリニック」に申し込んでみました。
アドバイザーはおなじみオーディオ評論家の黛 健司さん。2年ぶりの受講です。
前回もいろいろと課題をいただきましたが、今回はその時以上にハイレベルなダメだし連発。まるで
「高価なパーツを使うなら、オーナーはその実力を発揮させる義務がある!」
と諭されたようでした。柔らかい表現で中身は相変わらず手厳しいものの、指摘は単なる個人的な好みではなく客観的で納得できるもの。まだまだ伸び代があると思えば楽しみではあります。しかし参ったな。こりゃ機材より自分自身のステップアップが課題のようです。

~クリニックメモ~
・低音のレベルが高い。車両の性能を考えれば、走行時のロードノイズを考慮してもここまで上げる必要はないはず。中域がマスキングされているかも。
・ハイハットを叩くスティックの音が軽い。軽いというより、棒が細い、芯が無い。ちょっとした事だけど、その積み重ねだよ。(試聴してくれた方のコメントにも「軽い」というのがありました。さすがです。)
・(別の音源で)こっちのシンバルはそんなに悪くない。さっきの曲はダメだったのに、これはどういうことだ?
・レンジは十分。上から下まで伸びている。(ハイ、私も「いい録音だなぁ」と聴いてました。)




真剣勝負のコンペも楽しそうですけど、リスニングキャンプはソニックデザインの姿勢を体現したイベントであり、こういうスタイル自分は好きです。
オーディオって、一人でやってるとどうしても行き詰るので、多くの音を聴き、話し、共通言語を養うのは大切なことだと思います。


こんな一日でした。
お世話になった皆さんありがとうございました。来年またお会いしましょう!
Posted at 2016/10/10 01:15:53 | コメント(4) | トラックバック(0) | イベント・オフ会 | クルマ
2016年09月04日 イイね!

ネイティブじゃなくても

ネイティブじゃなくても今回のお題はハイレゾについて。
アンチを名乗るほど嫌ってはおりませんが、多少シニカルになることをお断りしておきます。これでもかなり薄めたんですけどね。








ポータブルオーディオの世界には一定程度定着した感のあるハイレゾ。ホームオーディオでも特別なものではなくなりました。その意義について議論する時期はもう過ぎ、使う使わないはユーザーの自由になりつつあります。
カーオーディオだけはまだこれからという感じですが、対応機種も少しずつ現れています。遅かれ早かれ当たり前のものになるのでしょう。


自分はどう思っているか、先にネガティブな要素から吐き出しちゃいます。
「CDでもやる事はまだまだあるのに・・・10年早いわっ!」
「イヤホンならともかく、クルマじゃ実力発揮させるの大変だし。」
「言うほど変わらんし。」
「データ高い、でかい、重い。」
「ニセレゾとかズルは嫌い。」
「フォーマットいつになったら落ち着くのよ。」
そして何より、デジタルマルチなシステムを組んでいるので
「プロセッサーが処理できないなら意味なくね?」

やースッキリした(笑)。こんなところでしょうか。
こんなスタンスですから、そう急ぐ必要はないと思っていたのですけど。
ですけど、入れました。


食わず嫌いはダメだろうとホームオーディオで試してみたところ、ハイレゾもCDと同様に玉石混交。CDにも劣る残念さんもあれば、「ほぅ!」な音源も確かにあります。そして、良いものは24bit/44.1kHzや24bit/48kHzにダウンコンバートしてもそれなりにイイ音で聴ける場合が多いように思います。

もちろんフォーマットによるメリットもあるのでしょうが、音源そのものの(リマスタリングなどによる)違いによる効果も少なからずあるようです。

ならば、頭でっかちになってハイレゾを否定するのはもったいない。
ネイティブ再生に固執しなくてもいいんじゃないか?40kHzを再生できない、Dレンジを98dBとれないシステムで始めるのもアリじゃないか?
それに、ホームの音源が増え始めて、クルマ用にちまちま変換するのが面倒になってきたこともあり、ちょっとやってみようかと。


以前のブログでは、カーオーディオにおけるハイレゾとの関わり方について、次のような選択肢を挙げました。

1. (ハイレゾ対応が遅れている)プロセッサーなど使わず、DACの後から全てのデジタル処理を排除し、パッシブネットワークを組んでDSDなど最高レベルのハイレゾ再生にこだわる
2. HELIXの24bit/96kHz対応プロセッサーのように、今できるレベルのハイレゾで楽しむ
3. 今使っているプロセッサーが気に入っているので、CD音質のデジタルマルチで頑張る

今回の選択は3の延長線。音質的な効果はとりあえず置いておいて、
聴きたいアルバムはフォーマットなど気にせず聴けるシステムにしよう
ということで、入れたのはこれ。

audio-technica AT-HRD5
家庭用・ポータブルは星の数あるUSB-DAC/DDCも車載用ではこれが初の製品です。

主な特徴です。
・32bit/384kHzまでのハイレゾに対応
 (USB入力/アナログ出力時。光・同軸入出力は24bit/192kHzまで)
・USB入力1+AUXデジタル入力(光・同軸各1)
・アナログRCA出力1+デジタル出力(光・同軸各1)
・GNDリフト機能(アナログ出力のノイズ対策)
・D/A部のフィルター特性選択可能

システム図です。
多彩な入出力が特徴のHRD5は、スマホをプレーヤーに、最も対応フォーマットの幅が広くなるUSBで駆動します。

スマホをヘッドにする利点は後述するとして、もっと簡単にとか、スマホはスマホで別に使いたいという向きには、DAP(デジタルオーディオプレーヤー)とHRD5を組み合わせる手もあります。むしろ主流はそちらですね。
光や同軸デジタルでの接続が可能なほか、最近はUSB接続に対応した機種も増えてきました。(まとめページに記載)

目的から、プロセッサーとはアナログ接続となります。デジタルシステムを使うからには
デジタル伝送、ビットパーフェクトこそ正義
と思っていた自分にとって正直これは不安要素。
たまらず同軸デジタルも接続しましたが、デジコアの入力対応は24bit/48kHz止まりなので、これを使うようでは全ての音源を再生することはできず、今回のシステム変更の意味がありません。


インストールはシステム更新後1年の再調整を兼ね、いつものショップにて。
トランクルーム天井のプロセッサー脇に設置。
2年経過したSWがまだ発育していて低音がエライことになってました。


LPCM再生テスト。再生アプリはいつものUSB Audio Player PROです。
スペック通り、32bit/384kHzまできっちり再生できます(ビットレート表示のDACとFileが同じ値を示すことで判断できます)。それにしてもすごい速度、もはや音声信号の領域ではありません。こんな音源あるんですね・・・
UAPPでWAVファイルの日本語タグは文字化けしました。


DSD再生テスト。HRD5の仕様にDSD対応の文字は見当たりません。取説にも「DSDはPCMに変換して入力してね」とあるのに逆らって、UAPPの出力設定をDoPにしてみると・・・

DSD128(5.6MHz)まで受け付けてくれました。画面表示のとおりDSDのまま伝送できています。DAC内のD/Aがネイティブ変換かどうかまでは(たぶんそうだと思うけど)仕様外なので問い合わせるわけにもいかず不明なれど、今回はどのみち後段のプロセッサーでPCM処理が入るわけですし聴けることが目的なのでキニシナイ。
DSD256(11.2MHz)は再生できませんでした。音源はそう多くないので、まぁいいでしょう。DSD512?知らんがなw。DSDは64と128に対応できれば実用上問題ないと思います。
ネットには11.2MHzを再生できたという情報もありますね。どっちが正解だろ?

※DoPとPCM変換を混同した表記を時おり見かけます。しかしDoP (DSD Audio over PCM frames) はDSDのデータをそのままPCMの伝送経路に乗せるための規格であり、音質をPCMのそれに変換するものではありません。
DoP形式の信号を受け取ったDAC側ではDSDデータを正しく復元でき、それをDSD方式のままD/A変換するかPCMに変換してD/AするかはDACの仕様になります。
DoPに対して、DSD専用のモードをもつASIOを「ネイティブ伝送」と呼ぶこともありますが、DSDのデータを劣化なく送れるという意味ではDoPもASIOも変わらないので、PCM変換に対してはどちらも「ネイティブ再生」の手段であると言えます。
超マニアな話をすれば、識別マーカーが不要でデータレートを抑えられるASIOの方が音質面で有利、なんて説はあります。

UAPPは最近メジャーバージョンアップがありました。特にDSDの扱いが改善され、これまでフォルダ指定でしか再生できずタグも読めなかったDSDファイルがflacなどと同列に扱えるようになりました。自分は全曲シャッフルを多用するので、LPCMとDSDを混在して再生可能となったのも、今回システム変更に踏み切った理由です。
この環境では心配した切り替え時のノイズ発生もないようで、ひと安心。

ES9018K2M+SA9227と同じIC構成をとっている同社のポタアン・AT-PHA100はDSD対応しているのに本機は対応をうたっていないのはなぜ?邪推するなら、
 1. DoP方式で起こりがちな、LPCMとの切り替わりでのノイズ
 2. USBの互換性のクレームを嫌った
 3. PHA100にはないS/PDIF(光・同軸)入出力関係の何か
あたりでしょうか。カーオーディオではボリューム固定のプロセッサーに直結して使われることもあり、万一ノイズが出ると危険なのであり得る理由かと思います。
ノンサポートだけど使えるなら勝手にどうぞ、という事なら大歓迎。自己責任にてありがたく使うことにします。「保証できない機能なら禁止しておけ」という事が多く世知辛いこの頃、こういう「遊びの余地」が残されている製品は支持します。


ストレス(負荷)テストを兼ねて、みんカラらしい応用例を一つ。
以前に紹介したディスプレイアダプターを使ってスマホの画面をナビにミラーリング表示、さらにハイドラを同時動作、ハイドラの画面に再生アプリのウィジェットを重ねるためOverlaysというアプリも使っています。

型落ちのXperiaとはいえ2.5GHz4コアのSnapdragon、この程度のマルチタスク処理は「なんともないぜ」ってところです。
スマホのヘッドホン出力やBluetoothなどは「ガチの」オーディオ用にはちょっと・・・という品質でも、USB接続なら音質への影響は回避することができ、CPUが高性能であることのメリットが生きてきます。
高音質な再生アプリがある現在、スマホとUSBオーディオの組み合わせは、ハイレゾ対応の一つの方法論として合理と思います。


もう少し煮詰めるところも残っていますが、ひとまず採用です。
(経過は末尾に記載します。)


本格的にハイレゾするなら、こんな容量でも全然足りませんけど。Xperia Z3でも読めました。




音質について。

まず、ハイレゾの音ってどんなイメージですか?ホームオーディオでの自分の感触は
ハイレゾは音質の根幹まで強化してはくれない。
こんな表現が妥当なところです。
人によって評価が大きく異なるのはどうしてでしょうね?身体能力なのか感性の問題なのか、或いは単にソースの違いか、理由はわかりません。

音源にもよりますが、雰囲気、空間表現、柔らかな輪郭、スッと引き込まれる自然な感じ、といった点では(特にDSDにおいて)メリットが存在します。他方、その名前通りの「高解像感」とか「クリア」「目の覚めるような」といったキーワードでは、むしろCD音源の方が上ではないかと思えることもあります。
「アナログな音」が好きな人の方がハイレゾとの相性が良いのではないでしょうか。
基本的な音質はCD音源で出すべきで、ハイレゾはその上で表現力を高めてくれる、そんな類いのものだと思っています。

では本機はどうか。
今回のシステムはプロセッサーが対応していない以上、ハイレゾの性能を生かせているとは思えません。それでも上記のようなメリットを全く感じないかといえば意外にそうでもなく、その片鱗を感じることができます。

いっぽう、CD音源でRCA出力の音質を評価すると、デジタル接続とは良し悪し以前にかなりの違いがあります。アナログ出力の質は高く、オーディオ専用ヘッドユニット(それも結構いいヤツ)と同等以上のレベルにあると断ったうえでの話ですが、やはりというか以前のDDC専用機(Audiophilleo2)+USBアイソレータに及ばないと感じる部分もあり、そもそも音のキャラクターが異なるので優劣をつけ難い部分もあり。
ホームオーディオに例えれば、CD専用トランスポートをユニバーサルプレーヤーに代えたようなものですから、得られるものもあれば失うものもあったというのは、ごく当たり前の事ですよね。

思えば、数年前からハイレゾにトライしていた方たちは諸々承知の上、
「こまけー事気にせずやってみよーぜ!」
と笑っておられたのかもしれません。


プロセッサーが処理まで含めて本格的に対応するのはもう少し先になりそうですし、DSDは原理的に演算そのものが難しく、マルチビットに変換せず処理することが(理論的かつ現実的に)可能なのかさえわかりません。なので、デジタルマルチでDSDも含めたハイレゾに対応するなら、プロセッサーは今回のようなアナログ接続にするか、仮にデジタル受けできる機器が登場しても内部ではPCM変換せざるを得ないような気がします。
自分のシステムでは「今はこれが精一杯」。本当の意味でのハイレゾの効果は、次にプロセッサーを更新する時が来たら(来るのか?)検証することにします。


Companion One (Celsus Sound)
今回のシステム更新にはもう一つ意味があって、スマホをUSBポタアンにつなぎかえれば、そのままハイレゾDAPとして使うことができます。ホームとポータブル、クルマで再生可能フォーマットが揃ったので、ファイル変換不要でライブラリを共通化でき便利になりました。
こちらは文字通りのネイティブ再生でハイレゾの性能全開なので、フラストレーションが溜まるわけですが。


さてさて、何でも聴ける利便性と、D/A・A/Dを挟むデメリットと。どちらが上回るのか、結果はいずれどこかで。




(2016/12/25更新)
あくまで自分のシステムでの話ですが、HRD5で気になる点をまとめておきます。

1. 始動時のUSB認識がやや不安定
→初期化に失敗することがありUAPPを立ち上げ直していましたが、USBハブを外したら解決しました。よってディスプレイアダプターは同時に使えず、ミラーリングの使用は休止しています。

2. USBアイソレータが使えない
→こちらもUSBハブを外して解決。ただしスマホとアイソレータを直結すると駆動電流が足りないので、ラトックのUSB電源を流用して外部給電としました(下図)。ハイレゾ再生も問題なく、ハイスピードモード対応アイソレータがようやく本領発揮しました。とはいえ、その音質的な効果はバスパワー駆動のDDCの時ほど圧倒的ではないように思います。

3. UAPPの設定
「Force 1 packet per transfer」のみON、他はデフォルト設定のままで問題なし。

4. HF Player
も使ってみました。こちらのアプリもDoPによるDSD出力に対応しています(有料)。
LPCMはもちろん2.8MHzまでのDSDも再生可能でした。しかしなぜか5.6MHzは再生できたりできなかったり、ノイズが出たりと不安定。自分の環境では、細かなオプション設定で適応力の高いUAPPの方が安定しています。あとちょっと、頑張れ国産アプリ。


この構成で稼動しています。


(2017/5/23更新)
追加投資は必要になりましたが、どうにか主力ソースとして使えるようになりました。
レポートはこちら
Posted at 2016/09/04 20:43:55 | コメント(6) | トラックバック(0) | オーディオ | クルマ

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「自分のブログの内容にどこぞの謎情報を混ぜられたものが「AIによる回答」として提供される。生成AIに利用された絵師の気持ちが理解できたと同時に、想像以上に信用ならねーなという思い。みんカラも学習拒否の設定させて欲しいぞ。」
何シテル?   06/08 05:24
「なかるー」改め「なかるう」、「う」は大きい「う」です。 音楽のあるドライブが好きです。いい音だったらもっと楽しいですよね。なのでいい音を追求してます。 更...

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