KENWOOD 彩速 MDV-Z702W
「スマホ連携が得意で、PCで音楽や動画を楽しんでいる人にとって使いやすい、割と時代について来ているナビ」です。
パサート(B7)は輸入車には珍しく2DINのオーディオスペースが確保されており開口部も大きめなので、最近流行りの200mm幅や大画面のナビが入ります。
200mmナビ取付キットがカナック企画から、ALPINEのBIG X(8V)用キットはpbから出ています。
(2015/11追記 カナック企画からも8型ナビ用キットが出ました。)
またB7の純正ナビやオーディオは車両との統合化が進んでいないので、外して特に問題が生じないのも社外オーディオ派にはうれしいところです。
純正CDオーディオを外して200mm幅の「彩速ナビ」に入れ替えました。輸入車への取付では車両にエラーが発生したりするので、プロショップに任せた方が良いでしょう。取付キットの他、車速パルス用にCANバスアダプターなども必要でした。
このナビはハイレゾ対応が売りですが、自分が選択した理由は「スマホ連携」と「flac対応」の2点です。
スマホ連携はいろいろでき、特に面白いのはAndroidスマホやタブレットの画面を表示してタッチ操作も可能という機能です。他の製品のようにアプリを限定することがないのが利点。自分はAndroid端末をオーディオの主力ソースにしているので、これが購入の決め手になりました。
映像用にHDMI(MHL)ケーブル、タッチ操作用にBluetoothで接続して使用します。
Kenwood Smartphone ControlというAndroidアプリを使います。
スマホ・タブレットはグローブボックスかコンソールボックスあたりに放り込んでおいて、好みのアプリをインダッシュで操作できるのは素晴らしい!
ただしこのリモート操作はシングルタップが基本で、本体のナビを操作するときのようにサクサクとフリックとかピンチイン・アウトできないのが惜しい。またナビの画面はWVGA(480p)でスマホほど高解像度ではないので、細かい文字を表示するアプリは向きません。欲を言えばWXGA(720p)くらい欲しいところです。
その他、スマホ連携以外の機能について。
ナビ性能:★★ (2016/1変更★3→2)
地図表示は、彩「速」を名乗るだけあってレスポンスが良く、スマホ的に「できるかな?」と思える操作が普通にできて快適です。
ただ妙なルートを案内する時があるので、「その道は違うだろ!」と、どんどんオートリルート(高速です)させながら自分の勘で走る人向きかもしれません。
デフォルトの配色は文字が超見辛い(写真の通り、カタログ画面でわかってしまうのはいかがなものかと・・・)ですが変更可能。
道路情報については、本体のみでVICSワイドに対応する他、Wi-FiまたはBluetoothでスマホと接続することによりインターネット(スマートループ)からも取得できます(有料)。ただし、Wi-Fiテザリングは親機の電力消費が大きく(ナビのせいではない)、ならばBluetoothかといえばこちらは専用アプリが電池食いで微妙です。
もちろんオプションでDSRC、VICS(光・電波)も利用できます。特筆すべきはパナソニックおよびデンソー製の光ビーコン対応DSRC車載機が接続可能なことで、ETC、高速での電波ビーコン、一般道での光ビーコン+VICSワイドとフルカバーできます。
操作性:★★
地図の操作は良いものの、メニュー操作はスマホ的なフリック・スワイプと従来のアイコン選択が混在していて、とっつきにくいと思います。イマイチ実用性に乏しいホーム画面(必要ですか?)を出して左へスワイプすると目的地設定、右スワイプで設定画面という初動操作で、この時点で「ん?何だか操作多くないですか?」と警戒モードに。
なぜソース選択が「右上からスワイプ」なのか?なぜ左上からスワイプすると左下にマップが出るのか?使うほどに意味不明なユーザーインターフェースで、「スワイプ使いたかっただけだろ!」と突っ込みたくなりますが反応が早いのが七難隠す、てな感じ。覚えりゃいい話ですけど、覚えることを求めるインターフェースは感心しません。
オーディオ機能:★★★★
SDカードは大容量のSDXC対応、ハイレゾを含むflac形式を再生可能なので、flacを自宅の主力フォーマットにしている自分はクルマ用にちまちまファイルを変換する必要がなくなり助かっています。タグやアートワークも、専用ソフトなど使わずともそのまま読み込んでくれました。
DSD形式には未対応ですが現在のナビではかなり優秀なフォーマット対応力といえます。
また、USB・Bluetooth・Wi-Fi(DLNA)と3通りの接続方法でスマホ・タブレットの音源を直接再生することも可能で、SDカードと使い分けできます。ただしWi-Fiの再生フォーマットはflacにもハイレゾにも未対応で中途半端です。
音質:★★★
自分はRCA出力(ケーブルはオプション)を外部プロセッサーに接続しているのであまり参考にならないかもしれませんが、内蔵アンプもDSPも使用しない「素の音」としては悪くないと思います。この使い方では搭載している多数の高音質化機能は全てOFFにするのが一番自然でした。オーディオ専用の高級ヘッドユニットほどではないものの十分に常用可能です。ハイボルテージ出力などでもう少しS/Nを改善してもらえたら更に「使える」のですが。
話題のハイレゾについては、自分の環境ではプロセッサーが対応していない(違いは感じられますが実力を生かせているとも思えない)ので評価なしとします。
映像性能:★★★ (2016/1変更 ★2→3)
ブルーレイには未対応、リアモニター出力がコンポジット(RCA)のみと最新のフラッグシップ機としては今一歩です。DVDの画質は良好。最大1280x720までの動画ファイルに対応しており、mp4の再生互換性が高いのでネット動画を中心に見るなら★4つ位あげてもよいかも。
ブルーレイは、たとえ「クルマにそんな性能必要ない」としても、家庭用のメディアがDVDからBDに移行した現在、家にあるディスクをそのまま持ち込めると便利なので対応してほしいと思います。
オプション:★★★
DSRC、VICS、ヘッドアップディスプレイ、2カメラ(リア・フロント)、ドライブレコーダー連携と不足なく対応しています。ただしドライブレコーダーと2台目のカメラ、外部AV入力は共存できないので、色々つなぎたい人は注意です。
自分はカメラ(リアおよびサイド)とドライブレコーダーを使うために、外部に市販のカメラセレクターを追加する必要がありました。
他社にはコレより案内に優れるもの、音の良いもの、ブルーレイ対応機もあり、本機はいずれも最高ではありません。いっぽう反応の速さや動画ファイル再生能力など「古臭さ」を感じさせない使用感では断トツです。
関連情報URL:http://www.kenwood.com/jp/products/carnavi/mdv_z702w_z702/
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