
オートバイのリアの足回りについて紐解きながら詳しく纏めたいと思っているのですが、要素が多くてなかなか難しい。
そんな感じなのですが、今日はとっても良いイラストを見つけたので紹介したいと思います。
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このイラストを描いた人、天才!! 視覚的にも感覚的にもとても分かりやすいと思います。
加速時では駆動側(上側)のチェーンラインを延長したラインとスイングアームを延長したラインの交わる
点を
「瞬間中心」と言い、オートバイのリアの足回りのセッティングの
「肝」になる要素です。
瞬間中心からリアタイヤの接地点を結ぶラインがライダーがコーナリング中に感じる、あの軸、
「ロール軸」になります。
Web上の多くの情報では「瞬間中心は多くの場合、クランクシャフト軸から少し前方及び上方にオフセットした所」と相場が決まっていると説明されていますが上記のイラストを見ると、
瞬間中心とリアタイヤを結ぶライン上、すなわちロール軸上にクランクシャフト軸があるとクランクシャフトが発生するジャイロ効果とバイクの軸が一緒に動くのでバイクの動きが素直に感じられるよ。と言う事の様です。なので必然的に瞬間中心はクランクシャフト近くのその位置に設定されていると言う事の様です。
ここの説明はこのイラストで初めて知ったので新たな発見になりました。凄く腹に落ちる一文でしたのでココで紹介します。
(以前に何処かで書きましたが、私はリアの車高はダウンスロープに無理が出ない範囲で出来るだけ低く抑えるので、瞬間中心を前に出してロール軸を低く抑えると言うのが好みの様です。シート高は低くならない様にカサ増ししてバランスをとっています。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2092714/car/3519417/7652862/note.aspx )
こう言うセッティング要素を考慮せずに乗った感覚でセッティングをしてしまうと、滑ったり、コーナリング中のライン修正などでオートバイが大きく振られた瞬間にバイクに意図しない動きが発生して、気が付いたらコケてた。みたいな事になってしまうので、安全なカスタムには正しい知識が必要ですね。(不思議とコケる人は何回もコケる。。)
市販車レースではクランクケースと路面の接触でバンク角が足りない場合には、瞬間中心には目をつむってサスを伸ばして一般に言う「車高を上げる」事でバンク角を稼ぐことがあるそうです。代償としてバイクの動きはトリッキーになるのですが、ラップタイムとの兼ね合いでその様なセッティングをする場合もあるのだとか。
その場合のネガティブな要素を少しでも抑える為に、単レートのスプリングを使用してリア周りの動きを抑え込む様なセッティングをするとかしないとかで、更には単レートで突っ張っているサスのデメリットを打ち消すためにレイダウンを導入して必要最低限、必要な時にはサスペンションを動かす工夫をするのだとか(敢えて腰砕けを導入。当然ダンパーはそれに合わせたチューニングが必要になる。)セオリー通りに行かない極限状態では特別な?セッティングノウハウがある様です。
↑ の様なレース用途の特別な理由で導入する技術を見よう見まねでカスタムに取り入れても、性能に結び付かないのはよくわかる事と思います。「幹」の技術と「枝」の技術の違いは理解しなければなりません
※注、一般論ですが「車高を上げたり(ダウンスロープを過度に付けたり)」とか「ピボットシャフトにチェーンを当てて見たり」とか「レイダウン」してみたりで、その結果を「危ない!」とか「性能向上!」とか「カッコいい!」とか「フルカスタム!」などいろいろな論争があるかとは思いますが、シッカリとした理論の元で議論をすれば何何系カスタム、とか論争にならないカスタムの場が出来るんじゃないかな?と思います。
⚫︎セイクレッドグランドさんの分かりやすい解説動画
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瞬間中心を実際に観る
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とても良い動画なのに 「2427 回視聴」 あまり回ってないんですね。皆さん興味ないのかな?
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動画中でMT-09のエンジン搭載位置について触れられていますが、SRにも当てはまる内容だと感じます。他の動画だったか?トレーサー用の長いスイングアームに交換するとバランスが改善するそうです。SRにとってスイングアームの延長って色々な意味で合点がいくカスタムなんだと、「
勘」が働きます。 (多分スイングアームを延長するとコーナリングで自然にフロントに荷重が掛かるだろうし、コーナーへの侵入でもリアのストロークが働く様になって、より普通のバイクに成ると思う。)
・ロール軸とフロントフォークは直角に交わるのが良いらしい。KMTさんのスイートナンバーとかも案外こんな所を意識してたり何だったりなのかな?
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ー追記ー
後日調査しましたが、ロール軸とフロントフォークの交わる角度は理論的には直角が良いそうです。理由は、瞬間中心を中心とした車体の動きとフォークのストローク方向が一致する為。とありましたが私はよく理解できて無いので文言の紹介まで。
(多分、フォークの軸とロール軸の交わる点を考えると、瞬間中心を中心とした車体のピッチングの動き(イラストの矢印の車体の動き)の方向とフォークのストロークが同じ方向になるのでピッチングの動きと同期させる事が出来るからという事だと思う。)
・そうしておかないとフロントフォークのストロークと共にステアリング系へ悪影響のある動きが発生してしまうそうです。
・そおしておくとフロントフォークのストロークで発生するステアリング系への悪影響をキャンセルする事が出来るそうです。
↑どっちの表現が正しい??

セッティングとしてのズラシや現実的に直角には出来ないとかあると思いますが、「基本」としてこの様な事があるそうです。
ー追記終わりー
⚫︎motor-fanさんのページのイラスト
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リンク
motor-fanのwebはエンジンでも足回りでも割とみんな的確。
⚫︎オートバイ 瞬間中心 の検索結果へのリンク
↓
https://search.yahoo.co.jp/image/search?p=オートバイ%20瞬間中心&ei=UTF-8&x=nl
瞬間中心を押さえた上で、「アンチスクワット」とか「ピボットハイト」とか兼ね合いも考えないとなのでなかなか難しいです。
この辺りを自分の言葉で纏め上げるのって大変。。
理解が足りて無いって事なんだろうな。
バイクを曲げる、バイクを倒すと言う動作はロール軸を中心に起こる事なので、コーナリング時は体をインに入れてバイクを倒すイメージですが、実際にはロール軸を倒すイメージになるので直感的なイメージより体をイン側及び後方に傾ける感じがバイクを素直に傾ける動作になる事が分かるかと思います。
ー追記ー
ピボットハイトについて、分かり易い動画がありましたのでリンク貼っておきます。
https://youtu.be/yS82WhdaYYQ?si=O3ZKUPRysCr1jbvo
↑
スイートナンバーってトレール設定が意味合い的には大きいそうです。
ロール軸と瞬間中心の解説もしてくれたら面白いのにな。
「バランス」と言っている所を「ロール軸」に聞き変えながらご覧下さい。
界隈ではダウンスロープの理解も浸透していない?あやふやな感じなので、瞬間中心の話が浸透するのにはまだまだ遠い。なのでロール軸の理解は永遠に?浸透しないのかな?
と言う意味でもタイトル画像にもしました「ロール軸」のイラストは、感覚と理論を兼ね備えた素晴らしいイラストだと思います。色々飛び越えてロール軸を一発で理解出来ると思います。
「ロール軸」 ←今年の流行語大賞候補??
来年あたりは「このバイク、ロール軸はこの辺りにしてるの?」なんてバイクの溜まり場での会話が当たり前になったりしてwww
もう一丁オマケに動画のリンクを貼っておきます。
https://youtube.com/watch?v=OjagExaliGk&si=vQnsG0ceRVoyvbVa
こちらも「バランス」と言っている所を「ロール軸」に聞き変えながらご覧下さい。
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Posted at
2024/03/31 02:46:27