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2014年03月30日

「雨ボタン」と“耳たたみ”

「雨ボタン」と“耳たたみ” 雨模様の日曜日ですが、そういえば、クルマに「雨ボタン」があればいいなとマジメに考えていた時期があります。今日は雨だとか、雨が降ってきたとか、そういう時はそのボタンを押す。すると、クルマに慣れている人なら雨天時にはこうするという「設定」を、クルマ側が自動的にやってくれる。これは、そのボタンは新設ですが、しかし何か新機能を追加するわけではなく、既にクルマが持っている機能&装備を「雨対策」という一方向に向けるだけ。だからコスト的にも問題がないとも見ていました。

こんなことを思いついた理由のひとつは“全車エアコン装着”の時代なのに、雨の夜など信号で止まると、運転席でウインドー(裏側)をウエスで拭いているクルマを見かけたこと。察するに、外気エアを入れて風向きを「DEF」にするなど、その種の「雨設定」をしていないってことでしょう。

しかし、じゃあこうしたらと、その「設定」を説明すると、相手が青少年の場合はいいんですが、クルマへの関心度がそれほどでもないという方々には、このハナシはどうもおもしろくないらしく……。「あのね、クルマはそもそも、エアを外気導入にするか内気循環にするかを選べる。さらに、その“風”を室内でどう使うか。足許か顔か、それとも窓なのかを選択可能。さらに、そのエア(風)をエアコン経由にすれば効果が上がるし、何ならリヤ窓には熱線も入っていて……」とは、まあ、ハナシもちょっと長いんでしょうけどね(笑)。



聞いた話ですが、当時の(いまでも同じか)有能なセールスマンの方は、納車の際に、エアコンをメインスイッチでオン/オフできる車種の場合は、必ずそれを「オン」にしておく。そして、「このスイッチだけは触らないでくださいね」と念を押して、カスタマーに引き渡す。こうしておくと、エンジンが掛かって風量をいじった時点でエアコンも作動するので、ウインドーは、まず曇ることはない。クルマのデフロスト機能をコマゴマと説明するより、この「エアコン・オンで納車」の方がずっと確実に雨天時の視界が確保でき、顧客へのサービスにもなる。こういう“プロの智恵”があったそうです。

まあ確かに、仮に携帯電話の細かい説明を受けても、私の場合はアタマに入ってきませんから(笑)、デフロストがどうこうと“キカイの話”をされても……という、その感覚はわかります。そういうことなら「クルマの側」が余計な親切をするように、それが「雨ボタン」なのでした。

* 

思いついた理由の二つ目、それはエンジニアリング(クルマ開発)の“盲点”です。クルマを作る人、開発している人は、もちろんクルマに詳しい人たち。この雨の問題でも、より良いシステムを考えつつ、テストもします。ただ彼らのテストは、こうすれば曇らないという「雨設定」にして、その状態で性能を発揮するかどうか。そもそも、そういう設定にしない、あるいは、その設定自体を知らない。これは開発陣の想像の外でありました。こう使われるはずという前提条件が、実はないものだった。

……あ、日本メーカーの開発陣や実験部隊はもちろん怠慢ではなく、走行中にミッション(ATのセレクター・レバー)を「リバース」(バック走行用のギヤ)に入れたらどうなるかというテストまでしています。「そんなことする人、いないでしょう?」と水を向けても、「いや、いらっしゃるかもしれない。そういう場合でも走行を安全に。そしてミッションを壊さないように」というのが彼らです。しかし、雨なのに「雨設定」にしないというところまでは、その気配りも及ばなかった。

もちろん、マニュアル通りに使われていないという機器は、いろんな分野であるでしょう。ただクルマは、公道上を動き回らねばなりません。そして窓の曇りは、即、走行と安全性に関わってくる。やっぱり「雨ボタン」は要る、これが私の見解でした。

* 

……と、過去形で書いているのは、どうも昨今、クルマの窓が曇るということが減ってきたと思えるからです。それはエアコン自体の性能向上、さらにマネージメントするソフトの進化、それらの相乗作用でしょうね。そして、キーは「オート・エアコン」の一般化だと思います。

オートのエアコンは、ユーザー側は、温度設定以外は基本的にすることがありません。そこから、その「暑い/寒い」の選択だけであとはオッケーになるよう、エアコンの開発とテストが行なわれる。その際、当然、窓の曇りの状態もチェックされる。そうして商品化されたのが今日のエアコン。つまり、「オート」をオンにすることが実質的に「雨ボタン」を押すのと同じになっているのでした。

そんな近年のエアコン事情などを聞きながら、某メーカー某機種のボディ設計エンジニアとこんな話をした時のこと。現実的に「オート」で性能的には用が足りていても、「このクルマはこんなことまで気にしてます」というアピールとして、かわいい“アンブレラ・マーク”のボタンがあるクルマはアリなんじゃないかという話になりました。その時、そのエンジニアの目がキラリと光りましたが、案外この先、「雨ボタン」仕様があるクルマがどこかから登場するかもしれませんね。

* 

さて、この種の“思いつきメカ”は、私はちょっと好きです(笑)。それで言うと、最近は自動での“耳たたみ”が気になっています。駐車すると、しっかりドアミラーを畳むというドライバーは多いですが、それならもうオート化したらいいと思うので。

クルマが停止し、ATが「P」に入り、サイドブレーキも引かれた。そしてドアが開き、また閉められて、その後にリモート(キーレス)でドアがロックされた。これはどう見ても「正しい駐車」で、そして、しばらくはクルマは動かない。そうシステムが判断したら、ドアロック時に、自動的にドアミラーも収納される。

そして、同じ「リモート」が次にロック解除の指示を出したら、その際にミラーも所定の位置に戻れば、ストレスはないはず。人呼んでオートマな“耳たたみ”なんですが、さて、如何なものでしょう?(それともこの程度なら、車種によっては既に設定可能になっているか)

“思いつき”の二つ目は、その「リモート・キー」の車内での置き場所。ポケットやバッグに入れておけば、すべてOKなので、そんなもの要らないという意見はありそうですが、ただ、キーを持っていることを確認しながらクルマには乗りたいという考え方もあるでしょう。その場合、手にしているキーを、車内でどこかに置きたい。カップホルダーで代用するのではなく、カタチよくデザインされた専用の場所に、キーをカチッと収めたい。かつてのイグニッション・キーを回してエンジンを掛けた時代に拘りすぎかもしれませんが、ただ、キーレス時代だからこそ、こうしてキーを“カギ”にすることによって、クルマの運転を「意識化」する。そんなメンタルな効果があるなら、こういう演出もいいと思います。
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Posted at 2014/03/30 08:13:45

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