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2020年05月10日 イイね!

997.1GT3RSサイドデカールのデータ製作

997.1GT3RSサイドデカールのデータ製作うちのRSにガラスコーティングしてプロテクションフィルムを施工しようかと業者さんと相談している時に、とりあえず、リアフェンダー前のストーンガードフィルムを剥がした方が良いとアドバイスをいただきました。経年劣化がすすみ色も黄ばんでしまっており、一度はがして綺麗にしておかないと、塗装まで侵してしまう恐れがあるとアドバイスをもらいました。


その際、純正のGT3RSのデカールは剥がれてしまうと指摘を受けました。そりゃ、そうですわね。ポルシェのディーラーも純正デカールは質が悪く、純正品を取り寄せて後貼してもすぐ剥がれてしまうと言ってました。

そこで、サイドデカールを作るため自分でデータを作ることにしました。作り方としては、実車から型取りする方法と、純正品を購入して貼る前の状態からデータを起こす方法。
当然、実車から型取りすると実車の曲面やデカールを貼るときにメディアが伸びたりして歪みが出ているので、純正品の貼る前の状態からデータを起こした方が正確です。

というわけで、データを取るだけのために純正品を購入しようと思い、ディーラーに発注してびっくり、金額が両サイドで20万ぐらいだそうな。担当さんも値段を見てびっくりして発注する前に連絡をくれたので買わずに済みました。というわけで実車から型取りしデータ化してみようと思います。

簡単に作る方法は他にもいくらでもあるのですが、今回は純正品のスーパーコピーを作ってみようと思っております。とりあえず、私なりの作り方を紹介してみましょう!

●ロール状のトレーシングペーパーにグリッドをひきます。コレは実車から写し取ったラインをデジタルに取り込んだ際、歪みを修正するため使います。
グリッドは正確に直角を出して正確な間隔であれば何センチでも構いません。細かすぎない程度で。


●実車にトレーシングペーパーを張り込み、カーボン(鉛筆)でデカールを写し取ります。ボディとデカールシートの段差を丁寧に写し取りましょう。ボディは曲面ですからトレペがボディから浮かないように手でボディに沿わせながら正確に作業します。






●デカールを写し取ったトレーシングペーパーをスキャニングします。本来はフラットベットの巨大なスキャナーで読み込めれば速いのですが、今回はA3スキャナーで分割して読み込みます。面倒くさければ携帯で写真撮るだけでもやれない事はないですけどね。



●Adobe Photoshopでグリッド毎に歪みを補正し、トレースしやすいように画像を水平補正します。複数毎のスキャンデータを一枚の画像に繋ぎ合わせます。つなぎ合わせた後、デカール自体のデザインの水平を出します。今回の場合、横長の帯がGT3RSという文字を貫通するデザインですが、横長の帯の底辺が水平になるデザインになっている事に気付きます。したがって、この帯の底辺を水平として画像を補正しておきます。


● Adobe Illustratorのベジェ曲線を使い原寸大でトレースします。純正は結構いい加減な線で作られていますし、シートを張り込むときの歪みも出ているはず、拡大すると経年劣化って所々剥がれ落ちている箇所もわかります。
補正して美しく作る方が簡単ですが、ここはスーパーコピーを作るため、純正のいい加減さ、シートの歪みを考慮しつつ、補正を極力入れないようにトレースします。実はこの作業が一番キツイ、直したい衝動を抑えるのが大変です。剥がれはキッチリ元の状態を再現します。コレは経験があれば簡単に正確に想像できますね。


【デザイン考察】
トレース前の想定ではデカールの構成は帯の部分とロゴ部分の組み合わせなので、帯とロゴ部分を分割して作っておけば、片方を作ればもう片方は流用出来るだろうとおもってましたが、帯部分は同じですが、ロゴ部分は左右で全く違う形状でした。
ここはポルシェのデカールデザイナーの凄さを感じましたね。流用しなければならない部分と流用するとおかしくなる部分をしっかりと線引きして美しいデザインを整えていました。世界のポルシェ様のデザイナーですから当たり前っちゃぁ当たり前なんですが、良い勉強になりました(o^^o)

●データの細部を調整します。今回のデータはカッティングシートの出力用データですから、図形の角は必ず落としてあります。別途、撮影しておいた画像と比べながら細かい角の処理をコピーします。拡大すると鋭角は0.25Rで、鈍角は角を落としてる部分と落とさない部分が混在してますね。全ての角を確認しながら調整します。


●一通りデータが出来たところでサイズ確認をもう一度行います。一度、分割したデータを統合してトレースしてますから、微妙にサイズが異なる場合もありますから、トレースしたトレペからしっかりサイズを測り、完成データのサイズを確認します。

●デカールのシートを指定して、カッティングプロッターを持っている業者に発注。今回はガラスコーティング&プロテクションフィルムの施工業者さんに品質の良いメディア(カッティングシート)を指定していただきました。
指定はAVERY DENNISONのSupreme Wrapping Filmか3M Wrapp Film series 1080でしたので、今回はAVERY DENNISONで行きましょう。




●ハイ!完成。
出来上がりはもう少し先ね。何せ、ガラスコーティング&プロテクションフィルム貼りで70万。ん〜痺れる〜。さぁ、やるか、やらずにおくか、ん〜折角デカールデータ作ったしなぁ〜悩みます。




【オマケ】
リアフェンダー前のストーンガードと、リアのGT3RSのロゴもついでにトレースしてデータ化しました。ストーンガードは上記と同じ要領で問題ないですが、GT3RSはトレペでの転写では細かすぎて精度が出ないので、チョット応用編を解説しましょう!

●トレペでカーボン転写、スキャンします。要領は上記と一緒。


●スキャンしたデータを見て分かる通り、ロゴが細かすぎるためロゴのディテールがはっきりしない事がよく分かりますね。Adobe Photoshopでこのスキャン画像にGT3RSロゴを撮影した画像(iphoneで可能な限り正対して歪まないように撮影)を重ねて、撮影した画像の歪みを補正変形をかけます。コレで撮影したロゴの歪みがとれ、更にエッジが美しい状態の原寸画像が出来ました。




●トレースして完成!




以上、@ひこ流データ製作のやり方でした〜。

紹介した方法意外にも、転写するところはもっとやり方はありますし、精度をあげる方法もありますがお手軽な方法でやりました。データ化する部分で補える範疇でしたのでトレースするところにしっかりと注意しながら作ったので、まぁまぁの精度は出ていると思います。実際には施工段階での変形が大きいので実物とはある程度誤差は出ていると思いますが、施工後のディテールだけを見ればコピーだと見破れる人はほとんどいないレベルだと思いますのでOKでしょう!

では!また。
Posted at 2020/05/10 22:50:51 | コメント(1) | トラックバック(0)

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