
ハチロクは、生産されて30年近く経つ古い車です。
新車時の状態が維持されているような事は滅多になく、
色んな改造がされていたり、劣化している事も多いです。
最近よく聞く話で、
「ハチロクだったら異音がして当たり前」とか、
「ココが壊れて当たり前」とか...
その中に、「ステアリング重くても、重ステだったらそんなもんだ」っての有りました。
元々、本来の車の特性を知っている人や、改造によって分かって変えている人が
正しく言うなら良いんですが、
良く分からない人に対して、いい加減なハチロクを扱うショップさんから、
そんな言葉が出る事も有るそうです。
ま、実際に、「チーム中野屋」って立ち上げた時(10年ちょっと昔)は、
半分くらいが素人ハチロク乗りで、当然私も弄る事に関しては全く知識が無いので、
仲間でワイワイ情報交換しつつ切磋琢磨したいなって事で始めました。
でも、ハチロクって所詮カローラ(スプリンター)って大衆車なんですよね。
ノーマルの状態で、例え重ステだからって、ステアリング操作が出来ないぐらい重いって、
異常な事でも有るんですよね。
ましてや、その事で、”手アンダー”というか「操作し切れない」状態になったのでは、
『車を操る意味が無い』とも思います。
そんな中でも、私の場合、色々恵まれている状況も有って、
自分が所有しただけで5台(ぐらい?)
チーム員とか、仲間内で運転させてもらっているだけでも20~30台
講習会などで運転した事があるだけでも20~30台
かなり少なく見積もっても50台以上のハチロクに乗させてもらっています。
(当時、この辺では割と速かった一発屋ハチロクや、
ロータリーターボ搭載のまっさる号もほんのチョッと...
その他、色んな仕様の車が有りました)
自分の車でトラブル解決したり、他の車の色んな仕様の車に乗って、
教えてもらった事など色々有ります。
最初に乗ったハチロクは全くのノーマルで、
タイヤは185/70-13のBSでSF-270なんてのが付いてました(笑)
と、前置きが長くなりましたが、
まだグダグダ書くと終わらないので、
ココで急に本題へ
「ステアリングが重い要因と対策」
ってのを私の経験から分かった事を残しておこうと思いまして書いておきます。
分かっている人には、当たり前のことだったり、
切れ角UPしたから仕方ない人も、
トレッド広げるから仕方ないって人もいるでしょうが、
要は、昔のチーム員のような素人さん向けにトラブルシューティング的に。
(追加で何か有れば、コメント下さい)
No.【確認項目】
【確認の仕方】
【理由】
って感じで、肝になりそうな物から順番に、
そんなの当然ダロ?って事まで、関連しそうな事を、思いつくままに出します。
1.【ステアリング・ラックはAPEXの物か?】
【ステアリングのロックtoロック(ハンドルを右端から左端に当たるまで回す)が3回転半か?】
【次の項目にも関連しますが、APEXとGTVのグレードの違いでステアリングのクイックさが有って、
タイヤの切れ角は変わらないですが、操作力が変わってきます。
ハチロクのグレードは不明な物が多かったり、APEXラックを欲しがる人が多いので、
何かのはずみ((爆))でGTV用の3回転ラックになっているかもしれません】
2.【ナックルはAPEXの物か?】
【ナックルのシェルケース取り付け用穴2か所の幅とタイロッド取り付け穴との間隔がほぼ同等で有ればAPEX用で、タイロッド取り付け穴との距離が短いのがGTVナックルです】
【切れ角UPの定番でGTVナックルを使いますが、
『フルカウンターでスピンを回避♪』なんて言う前に、
「重くて操作が出来ない」なんて事を無くしておきたいですね。
あと、以前チーム員の車に有った事ですが、
左右でAPEXとGTV用のがバラバラに付いていたという事も...】
3.【ステアリングヨークに固着が無いか?】
【車の下に潜って、部品を外して、ジョイント部分がスムーズに動くか?確認】
【この部品は、今まで自分が乗って来たハチロクの中で、ステアリングが重くなる要因の一番です。
何故だか雪道を走りに行くと、翌日ぐらい異常にステアリングが重くなって、
ココの動きが渋くて、CRC等でゴムブーツの合間から誤魔化したりして乗ったりしてました。
が、どの車も動きが渋くなったり、無理して使っていて、最後にガタが出たりして新品交換しています】
4.【ラック&ピニオンのギヤがスムーズか?】
【フロントをジャッキUPして、ステアリングが軽く、引っかかり感無く回るか?チェック】
【私の初代のハチロクは、或る切れ角から物凄く重くなる症状が有って、ラック&ピニオンをバラしたら、
ラックが途中で曲がっていて、整備書の基準値の数倍の振れが有って、
直ぐに別の中古に交換した事が有ります。
ギヤBOX内のグリスを交換するだけで操作力が低くなる事も有りますし、
ラックガイドの調整だけで操作フィーリングが変わる事も有りました】
5.【ホイールオフセットが極端に外側に付いていないか?】
【後で他の部位でも触れますが、ステアリングを切ってタイヤが回転する訳ですが、
回転中心がタイヤの中心で有れば軽いのですが、極端に離れて行くと重くなります。
キングピン位置がタイヤ中心に有る(スクラブ半径が短い)のが一番の理想かと思います】
6.【ネガキャンアダプタ等でキングピンオフセットがずれていないか?】
【後付けのパーツで”ネガキャンアダプタ”が有りますが、キングピンオフセットをずらす事になりますし、
岡国等のN1車両のようにシェルケースのスピンドル角度を極端に変化させてキャンバーを付けている
車両も異常にステアリングが重いです】
7.【ショックのアッパーマウントに固着が無いか?】
【見落とされがちなんですが、過去に純正のアッパーマウントを使っていた時に、
ショックのロッドを取り付けているベアリングが固着気味でステアリングが重い事が有りました。
ピロアッパーマウントに変わっている車が多いと思いますが、ガタが出ていない代わりに、
固着していないか?確認したいです】
8.【ラックエンドのピロボールに固着が無いか?】
【ロアアームの端のピロ部も同様です。
タイロッドエンドもラックエンドも一緒ですが、ピロにガタが出ない代わりに、
ゴムブーツが破れたりして固着して全く動く気配の無い物が有って、
ステアリングの動きを渋くしている物も有ります】
9.【キャスターが付き過ぎていないか?】
【事故車のハチロクが世の中沢山有るので車体が歪んで仕方ないって事も有るとは思いますが、
安定感が増すからと異常にテンションロッドで引っ張り過ぎて、キャスターを付けるとステアリングが重くなります。
それを狙ったチューニングならいいんですが...
キャスターは、ピロアッパーでも設定出来るものも有ります】
10.【溝の無いタイヤ もしくは幅が広すぎないか?】
【省略します】
【個人的には、175/60-14で十分楽しんで走れます】
11.【タイヤの空気圧は適正か?】
【これも省略します】
【転がり抵抗低減で燃費も向上】
12.【ステアリング径は異常に小さくないか?】
【これも省略s...】
【個人的にはφ36が限界です】
ま、何かの参考にしてみて下さい。