
2024年6月3日
2024年の6月に入ったので、早い方だと今月出発してツーリングに出掛ける方もいらっしゃるかと思います。
7月・8月出発の方も徐々に準備を始める頃かと思いますので、今回は車両面でのアドバイス・注意事項を書いて行こうと思います。
1). バイクで北海道ツーリングをするとメチャクチャタイヤが摩耗する(特に中心部)
これは実際に北海道ツーリングに出掛けた人だけが良く分かる「北海道ツーリングあるある」です。

分かり難い写真で恐縮ですが、この北海道から帰宅後のリアタイヤを見て頂くとかなり中央部が摩耗してフラットに近くなっていることが分かるかと思います。
北海道はビックリするほど真っ直ぐな道が多く、タイヤの両端を使うような場所は多くありません。
全走行距離の95%位はタイヤ中央部しか使わなかったのではないかと思います。
実際に北海道でタイヤコードのワイヤーかナイロンコードが露出してしまって途方に暮れるライダーを目にしていますし、YouTubeを見て頂いてもリヤタイヤがダメになってしまった方が出てくる動画を見つけることが出来るかと思います。
車両とタイヤのメーカー・グレードによって摩耗のスピードは異なると思いますが、それほどガンガン走る訳でない私でも東京都多摩地区の家を出て、北海道から戻って来るまで約2700㎞を走行しています。
一日でほぼ毎日300㎞超え、日によっては400㎞とかを走る方だと北海道内だけで4000㎞近く走る人もいます。
北海道ツーリングではとにかくタイヤ中央部ばかりが摩耗するので、タイヤがちょっと微妙な状態で出掛けてしまうと非常にヤバいことになる可能性があります。
必ず十分に余裕があるタイヤで出掛けるか、あるいは出発前に特にリアタイヤは新品交換して出掛けるようにして下さい。
2). エンジンオイルを必ず交換してから出掛ける
これは言うまでもないですが、出掛ける前にエンジンオイルはちゃんと交換してから出掛けて下さい。
万が一オイルが減っている状態だったとしても、オイル交換をすればそれに気づきますよね。
短期間の北海道ツーリングに出掛ければ別ですが、普通に現地5日間とか走る方であれば北海道ツーリングに出掛けて自宅まで戻ってくると一般的なエンジンオイル交換サイクルに近い位の距離は走ると思います。
まぁ東京などの都市圏での市街地走行のようにストップ&ゴーがある訳ではなくひたすら距離ばかりが伸びて行くのが北海道ツーリングなのでエンジンオイルの劣化は都市部走行よりもよっぽど遅いのですが、それでも点検の意味も含めて出発前にエンジンオイル交換はしておくべきだと思います。
クルマでもバイクでも一緒ですが、バイクの個体ごとにエンジンオイルが減るクルマ・バイクとほとんど減らない個体に別れます。
もし自分のバイクが「エンジンオイルが減るタイプ」のバイクであるのなら、予備でエンジンオイルの1L缶をリアボックスなどに入れておいた方が良いかも知れませんね。
北海道は結構頻繁にホームセンターのDCMを見掛けるので購入できるとは思いますが、オイルを食うバイクであれば予備オイルを持参するのはアリだと思います。
3). 我が愛車PCX125はベルト駆動なので関係ないですが、チェーン駆動の普通のバイクに乗っている方は出掛け前にチェーンの張り調整と、チェーンルブの持参が必須
往路の新日本海フェリーの車両甲板で見たのですが、チェーンの張りが心配になる程かなり緩いバイクがいたり、チェーン・スプロケットに錆が浮いているバイクを目撃しました。
とにかく走行距離が伸びるのが北海道ツーリングです。
さらに大きな都市以外は原野みたいな場所が多い北海道です。
途中でトラブルになった場合、そもそも助けを呼ぶのに難儀する場所も少なくないですし、そもそも直してくれるショップすら多くありません。
錆が浮いているチェーンとスプロケットとか、やたらと張りが緩いチェーンといえば嫌な予感しかしません。。。
前項でエンジンオイル交換と書きましたが、
チェーンの張り調整とチェーンメンテナンスは自宅出発前に必須のメンテナンスだと思います。
また
走行距離が伸びればチェーンルブの効果も無くなるので、必ずチェーンルブは北海道に持参するべきだと思います。
4). ロードサービスに加入することをおススメします
中型車・大型車に乗っている方はほぼ間違いなく任意保険に入っていて、最近の任意保険はロードサービスが付いていることが多いのでやや安心ですが、125㏄バイクの場合は自動車保険のファミリーバイク特約でカバーしている方が圧倒的に多いかと思います。
ミニバイク特約で乗っている125㏄未満バイクには自動車保険のロードサービスは適用されません。
途中で止まったら終わりです。。。
「JAFに入っているから大丈夫!!!」と思っている方が多いかと思いますが、
自走不能になってレッカーを無料でしてもらえる距離はJAFは15㎞です。。。
北海道の場合、例えばオロロンラインの北上中に自走不能になって、ちゃんと修理できる場所(=レッカーでの輸送先)が札幌で250㎞掛かるというシミュレーションは冗談ではありません。
私もファミリーバイク特約を使っているのですが、私はロードサービスはZuttoRide Clubに入っています。
ホンダ・スズキ・ヤマハ・カワサキのディーラーやホンダでいうウイング店のようなショップではほぼどこでも加入できますし、これら4社のメーカーが提供している新車購入時の盗難保険は引受会社がZuttoRide Clubです。
ZuttoRide Clubではバイクが出先で自走不能な状況になった場合、原則的に加入したバイク店(私の場合は東京都多摩地区)か自宅までレッカーで運んでもらえます。
ZuttoRide Clubのホームページで出ている例ですが、ロードサービスに一切加入していないバイクが出先で止まってしまった場合のレッカー費用例として、
レッカー基本料金: 8,800円
レッカー料金: 55,000円 (550円 x 100km)
合計: 63,800円
と出ています。
特に誇張された数字ではなく、ありがちな数字だと思います。
北海道の場合レッカーで運ぶ距離が非常に長いことが多いので、この数字では収まらないケースが多いと思います。
125㏄未満のバイク(小型自動二輪=原付2種)でファミリーバイク特約を使っている方は特にZuttoRide Clubなどのサービスに加入した上で北海道に出掛けることをおススメします。
5). 以前も書きましたが、ガス欠に要注意です。
中型車・大型車・カブなどで航続距離が250㎞~300㎞程度の車両は少なくないです。
北海道を走っているとガス欠で停まっているバイクやバイクを押して歩いている人を結構見掛けます。
本当にチョコチョコガソリンを給油することを心掛けて下さい。
あと、
土曜日の夕方、日曜日は閉まっているガソリンスタンドが非常に多いのが北海道です。
土曜日の午後と日曜日は本当に自分のルートを決めた段階で給油計画をちゃんと考えて下さい。
また一般論として宿泊施設・キャンプ場に入る前に満タンに給油する習慣を付けて下さい。
バイク乗りは朝の出発が早いですが、地方の個人経営のスタンドは8時とか9時にならないと開店しません。
前の晩に給油しなかったせいで朝の出発時間を遅らせる羽目になってしまったら勿体ないですから、宿泊前にガソリンが充分に残っている状態にして下さい!
ではでは。