自工会の張会長「自動車税は軽自動車を基準に」
と言う記事について。
張会長によると、1800cc、車体重量1.5トン未満、車両価格180万円のクルマの税金を海外と比較した場合、ドイツ18万5000円、イギリス33万4000円、フランス3万1000円、米国4万2000円、これに対して日本は72万4000円。海外ではこのほかに付加価値税がプラスされるが、それにしても日本は高すぎるという。
一方、軽自動車の税金は15万1000円で、諸外国と比べて、ちょうどいいというわけだ。張会長の意見に賛成する人は多いに違いない。
3点疑問。
1.付加価値税とは幾らなのか
付加価値税を含めた上での話じゃないとアンフェアです。
例えば各国の付加価値税が40万だったとしたら、軽自動車基準にしてしまうと反対に安過ぎですよね?
比較するならもっとフェアにいきましょうよ。
(追記:2006/09/22) 付加価値税とは消費税みたいなもので、欧米では15%程度のようです。
2.ここで話されている税金とは何を指すのか
毎年の自動車税に関係する話では無さそうなんですが…よく分かりません。
新車購入時の税金のことなんでしょうか…?
どういう試算で車の税金をこのように算出したのか分からないので、「高いよね!」と頷く事ができない訳です。
(追記1:2006/09/22) 新車購入時の自動車関連税のようです。
(追記2:2006/09/22) ちなみに、トヨタのHPでカルディナ(180万円、1800cc、1.25t)の見積もりを見ると、諸経費込みでも206.7万円でした。
72.4万と言う数値が何から算出されたのかますます分かりません。
何か参考にしているものが間違ってるんでしょうか…?
3.4000ccクラスの大型車で比較すると幾らなのか?
海外の税制については分かりませんが、やはり排気量の差によって税金が違うんじゃないかと思う訳です。
1800ccクラスの車同士を比較するだけではなく、他の排気量でも比較して欲しいですね。
もしかしたらドイツではベンツのような4000cc以上の車乗ってる奴の税金は日本じゃ考えられないような金額払ってるかもしれないんですから。
といっても文章中からそういったことが汲み取れなかったので、とりあえず無視して話を進めます。
言いたいことは3点。
1.これ以上車が増えるのは困る
確かに税金が安ければ車の販売台数が増えるのかもしれませんが、ソレってつまり、街中を走る車の数が現状よりももっと増えると言うことなんじゃないか、と。
ただでさえ何処行くにも渋滞でイライラするというのに、これ以上増えられたら堪ったものではありません。
2.道路整備が出来なくなるのではないか
軽自動車並みに自動車関連の税金を下げてしまうと、一体どれだけの収入減になり、どういった部分に支障が出るのか、と言うことが分かりません。
自動車関連の税金が減ることで却って自動車を取り巻く環境が悪くなるんじゃないか、と言うことを懸念している訳です。
例えば、これ以上車が増えるのであれば、道路整備は必須だと思います。
その為には税金を使って道を作る必要があるのですが、減税なんてしたら整備が進まず終いです。
少なくとも圏央道や外環が計画通りに建設されることを望みますし、主要道路の立体交差など、渋滞を緩和するような道路開発もしてほしいです。
* 政府や道路公団の無駄遣いを直せばよい、という考えは、議題からズレるので取り上げません。
3.関税をどうにかするほうが購買者には有利な筈
ここでは除外されているようですが、自動車に関する税金と言えば外車にかかる関税も忘れてはいけないと思います。
購買者にとっては購入車種の選択肢を増やすことが出来るよう、外車への関税について減税するのが良いのではないか、と思う訳です。
少なくとも同クラスの車を同じくらいの値段で購入できるよう調整して欲しいですね。
競争が激しくなれば国内メーカーも魅力的な車を発売するよう頑張ってくれるでしょうし、魅力的な車があれば自然と販売数も増えるでしょう。
* 少なくとも私は、現行の車で買い換えたいと思う車がありません。
張会長の発言は、事実上の「減税」を示唆していかにもドライバーに優しいような発言をしつつ、単に
「国内で日本車の新車販売台数を増やしたいから税金下げろ」
と言う、メーカー側の一方的な主張にしか感じません。
買う側としては買った後のことも考えなくてはなりませんから、本当に張会長の仰っている事が長期的に見て日本の車事情にあっているものかを良く考えるべきでは無いでしょうか。
ちなみに、趣味の車であるAW11に乗っている身としては、税金が高くて仕方が無いと思っています。
反対に高くても税金さえ払えば、有害物質吐き出そうがフロン積んでようが、「環境基準を満たせない車は廃車だ!!」と言われずに好きな車に乗れるんですから…とてもありがたいです。
実際日本で過ごすなら車なんて軽自動車で十分。
仕事で使う以外において、乗用車は単なるステータスシンボルか趣味でしかない、と私は思います。
なので乗用車の税金が高くても仕方が無いと割り切らねばならないんじゃないでしょうか。
個人的には車の税金ってのを見直すのであれば、
800cc以下
1600cc以下
2500cc以下
4000cc以下
4000cc以上
* ロータリーや過給器には一定の係数をかける
のように細かく区分を分けて、特定の区分を減税/増税しするのが望ましいと思ってます。
個人的には2500cc以下は減税、超過は増税、と言うのが望ましいですね。
まあそうすると高級車の販売が鈍るでしょうから、張会長なんかは大反対するかもしれませんけれど(苦笑)。
(追記:2006/09/22) 既に行われていましたね(^^;
Posted at 2006/09/22 11:43:09 | |
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