
吸排気系をチューンしたToyotaエンジン系Lotusオーナ間ではお約束?のエンジンチェックランプ。
私もこいつに2018年6月ころから悩まされ続け、いろいろ試行錯誤を繰り返し、ようやくこれで落ち着くか、というところまできました。
ここでワインをチビチビやりながら、自身の記録のためにもここに書いてみたいと思う。
先ずは自分のクルマの仕様。
Exige 2006年製 50000㎞とちょっと
SC 220HP >今年初旬にCUP255ECU装着 米BOE Re-flash Fuel pump/Fuel Injector大容量化。
Reverie air box
Larini race manifold >検証のために純正マニフォールドに交換。
Larini sports high flow cat
Larini 6 inch side exit muffler
Radium oil catch can
Sasikou Michi oil catch can > その後 Mishimoto へ変更。(Radiumと併用)
1)先ずなぜ、エンジンチェックランプが点灯するのか、その原因を把握する必要があります。
そのためにOBDポートからとれるデータで検証します。私は
Dash Command(有償ソフト)を使ってます。デバイスは
PLX.
出た出た。P0171 System too lean bank 1 つまり空気が薄すぎる。
私のはP0172 System too rich Bank1 ガソリンが多すぎる。
Lotus Service notesのよると, AFR(Air Fuel Ratio)を通常運転時に常に14.7:1に保つために燃料噴射量をECUが調整する。そして、その調整幅が限界値である±17%を超えると、エラーとみなし、2 consecutive trips(この定義が不明だが)にこれが発生すると例のチェックランプを点灯させる、とある。
このような状況で原因を突き止めないと、エンジンを壊すことになるかも知れないので、まじめに対処してみることにした。
2)さてと、P0171,P0102がでたら、どのような確認項目があるかサマリーしてみる。私なりに一番
わかりやすい参考文献はこちら。
ようはP0171を出す環境がどこかあるわけで、これを一つ一つ確認してゆくつきとめる作業が必要になりますね。
以下が代表的な原因としては;
吸気漏れ、
排気漏れ
センサーエラー(この場合MAFとO2ですね)
燃圧以上
フューエルインジェクター異常
3)私の場合、すぐにlarini High flow キャットのフランジ部分のクランプが緩んでおりここから排気漏れが発生していることを発見しました。


対策としては、フランジ部溶接し、クランプを使わないことにした。
さらにマニフォールドにクラックがないかも確認のためにすべてを取り外してみたところ、マニフォールドフランジ接合部の一部からもわずかであるが排気漏れを発見。この前に注意深くにおいをかぐとなんとなく臭い、ということも確認した。
マニフォールドはフランジ部が純正より薄いためにスタッドボルトのナットがネジスレッド部の奥で止まってしまい、マニフォールドフランジをしっかり固定できていなかったと思われる。
それでも1㎜にも満たないクリアランスなのでこれはワッシャーでもかませれば対策できるであろう。
この時点でマニフォールドはノーマルに戻し、触媒はノーマルマニフォールド用のLarini high flow cat に入れ替えておいた。またMAFセンサーとO2センサ(触媒前後の二つ)を洗浄。
これで、チェックランプつかないだろうと考えたが、まだすぐについたではないか。 ここで吸気もれがないかも徹底的にチェックしたが、吸気漏れもない。
原因はほかにあるに違いない。
4)そうこうといろいろインターネットで情報集めしているうちに、
Cup 255のECUが出た、とLotusのレース屋から連絡がはいり、それに飛びつく。
このアップグレードメニューには米BOEでの私の吸排気仕様でのRe-flashとFuel InjetorとFuel Pumpも大容量化されるので、これで問題解決されるはずだろう、とてっきり思っていました。
クルマを引き取った時点ではチェックランプはつかず、冬場はS2000のレストアやらなんやでいそがしく、これでやっかものも消えたとばかり、まったくExigeにも乗らず、暖かくなっきてようやく乗り始めたところ、またチェックランプがついた。
原因はさらに別のところにある。。。いったいなんだ?
5)これを見ていただきたい。これはアイドリング時の状況であるが、前述したように、ECUはAFRを14.7:1に保つために燃料噴射量を瞬間的に調節している。この瞬間をとらえた証拠写真。それでもアイドリングは一定、安定しているように感じる。ここが不可解なところであるのも事実。
この写真は、14.7:1を保つためにShort term fuel trim(瞬間燃料噴射量とでも訳すか)が19.5%を示した。前述の17%を超えている。また25%まで上がったことも確認。このFuel Trim値が重要なのだそうです。
アクセルオンオフ時にこういった状態になるのは当然とも思うが、いくらなんでもアイドリングでこの数値はおかしい、と思わずにはいられない。
Fuel Trim についての参考文献はこちら。

6)次はセンサー異常により異常値を示す、と仮説を立て、まずは触媒前O2センサー(コイツがAFRを感知する模様)を新品に交換してみた。
サーキット車は消耗品だと思って定期的に交換が必要とのインターネット情報もあり。エンジンを壊さない保険でもあると思います。
左のが新品。
この時点でマニフォールドはまだ純正です。Larini High flow Catを追加ブラケット溶接加工でAFRメータ用センサー追加しています。
しかし、またチェックランプついた。やはりShort term Fuel Trim がログ確認で17%を超えていた。。。
7)さらに落ち着いて、これまでどのような改造を施したのか考えてみた。
ここでOil catch canがあやしいのではないかとすぐに気づく。
私のOil catch can はSaikou Mich Dual Catch Canから始まり、Radium+Saikou Michi、さらにSaikou Michiを外しMishimotoにへと、よりハイスペックなものに仕様変更を繰り返していた。
細い方はオイルをバシャバシャ吹くのでCatch canは外せない。しかし、太い方は配管がガソリン臭いながらもほとんどゼロに近いほどオイルを吹かないことは
これまでのCatch can検証で分かっている。
さてと、太い方を純正通りにエアインテークバタフライ前に直結させてみることにした。


するとなんと、エンジンチェックランプは50㎞走行後もつかず、アイドリングがさらに安定した気がする。
原因は太い配管につないだHigh specなCatch canだったと、一連の検証を通じて結論づけられるのであろうか。
太い配管は排ガス規制とかでフレッシュな空気をチャンバーに吸い込ませている可能性が高い(S2000のエンジンがそうしていることはS2000のMaintenance manualで確認済)。
これがOil Catch can によってじゃまされていた可能性は否めない。吸気の流れまではLotus service notesには記載されていなので、これはあくまで私の憶測にすぎません。
5月末にはサーキット走行も控えており、まずはこの仕様;
純正マニフォールド
Larini High flow cat
Oil catch canはRadiumで細い配管のみ
Reverie air box
で走って様子を見たいと思う。
本件継続的にリポート予定。
長文おつきあいありがとうございました!
Happy Lotus and Honda days!