
近年高齢者のアクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いによる事故報道が急増していますが、今日皆さんにご紹介したいのは熊本県にある「ナルセ機材有限会社」が開発した「ワンペダル」という商品です。
右足用と両足用があるようですが、今回取り上げるのは一般的な右足用です。
操作は常時ペダルにかかとをつけた状態で右足を置いておき、そのままグイっと踏めばブレーキがかかります。
ペダルは一つしかないので「踏み間違え」が絶対にないのと、アクセルからブレーキへの足の移動がないので空走時間が短縮されるのが大きな利点。
気になるアクセル操作はちょっと変わっていて、かかとの位置はそのままでつま先を右にずらして側面にある縦長のアクセルレバーを押して行います。
またアクセルを押したままでブレーキペダルを踏んでしまっても自動的にアクセルは解除されブレーキがかかります。
運転中動画
このワンペダルはTVでも何回か紹介されたようです。
●NHK「クローズアップ現代:見過ごされてきた踏み間違い事故」 2010.10.19放送
●TBS「夢の扉+:アクセルとブレーキの踏み間違い事故を防ぐ!画期的“ワンペダル”オンリーワン技術で町工場の“発明家”が起こす自動車革命」 2012.12.9放送
●TBS「EARTH Lab」 2016.5.21放送
ただ、こんな画期的発明のワンペダルですが、開発から20数年経過するも普及台数はたった300台超と低迷しています。
以前、大手自動車メーカーに導入を求めたようですが相手にされず、現在でも基本は製造から取り付けまでを熊本にある自社で行っている為、限界があるのでしょう。
何かもったいない気もしますが、普及の足かせになっていると思われる消費者心理を勝手に推測してみると
①そもそも自分は踏み間違えなどした事はないし、これからもしない。(考えた事もない)←多分これが一番大きい?
②運転に慣れが必要では? はたして高齢者に対応出来るのか?
③常に止まる準備をしているようで、アクセル操作も全く別物なので車を運転している気がしない。
④アクセルを踏む爽快感が・・・
と言った所でしょうか?
ここの社長さんは「生きてきたからには、社会の役に立ちたい」と挑戦し続けている方で、その姿には素直に感銘を受けますし、価格も20万前後と安全を買うと思えばけっして高くはないだけにちょっと残念です。
じゃ、お前付ければ? と言われたら、③④でダメですが・・・。
オートバックスから出ている「ペダルの見張り番」という商品は、従来のアクセルペダルとブレーキペダルを制御するだけものですが、これは長期間品切れ状態が続いているようです。
矢張り人間極端な変化は嫌うものなんですかね?
などと言いながら、報道の過熱ぶりもこれ↓を見ると「騒ぎすぎじゃね?」って思ってしまうのも事実。
■年齢層別免許保有者10万人当たり交通事故件数の推移
Posted at 2017/03/03 17:49:33 | |
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