MAPクラッチマスター取り付け(本作業①)
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前回は概要と大雑把な流れを書きました
今回から実際に行った作業について触れていきたいと思います
ちなみに!
この作業は割と特異な部品の作業になるのでイメトレしておくとかなりスムーズだと思います(この手の作業に慣れている方であればそうでもないかもですが・・・)
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あらかじめ行う準備として熱対策の意味を込めてステンメッシュホースに10mmのコルゲートチューブを巻いておきました
7mm程度のステンメッシュホースだったのでちょうどいいサイズがあればそれでいいと思います
他にはエア抜き用で余りで持っていたワコーズのBF-4を使用しています
実際0.5L程度でエア抜きはできましたが、1Lあってもいいと思います
今回の作業ではピンチオフプライヤーというものを使用しました
ゴムホースをこのプライヤーで挟んで中身を垂れ流しにしないようにするものです
モノタロウやアマゾンなどで販売されています
今回自分はリフトを使用できる環境だったのですが、自分のやり方だとリフトがないと純正配管の撤去が難しいです
そのまま残すという方であればリフトじゃなくてもいいかもしれませんが、見栄えやほかの部品への影響もあるので撤去するのが望ましいです
次から順を追って説明していきたいと思います
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①タワーバー撤去・撤去後Fサスアッパーにナットを再度取り付け
これはそのままですね
作業スペース確保のためタワーバーを取り外します
外したならば、リフトで上げ下げをするのでフロントの足回りが落下しないように外したナットを再度取り付けて工具でぎゅっと締めつけます
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②ターボ後方のボディに付いている遮熱板の取り外し
これも作業スペース確保のため、また純正配管の取り外しやMAPのホースの取り回しには邪魔になるので外します
10mmのボルト3本で止まっています
これをすべて取り外すと遮熱版が取れます
その後クラッチマスター下部周辺にウエスを敷いておきます
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③クラッチ系統内のフルード抜き取り
抜き取る前に先述したピンチオフプライヤーでブレーキマスターシリンダーからクラッチマスターシリンダーへつながっているホースを挟んでおきます
これをすることで挟んだ先の分のフルードだけが排出できます
プライヤーで挟んだらクラッチマスターシリンダーのクリップ(写真のシルバーのクリップ・赤矢印)を抜き配管を切り離してレリーズシリンダーのニップルからフルードを抜き取ります
自分はエアーツールで負圧で排出しました
シャンプーボトルのポンプで代用できると思います
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④純正マスター取り外し
フルードを抜き終わったならば純正クラッチマスターシリンダーをボディーから外します
まずクラッチペダルから純正マスターの接続を切り離します
マスターのカップがペダルのボールにはめ込まれているだけなので、マイナスドライバーをつかってテコの原理でつながってる部分をこじってやると簡単に外れます
次に純正マスターを握って時計回りに回すと外れます
過去にマスターが漏れていた方はもしかすると写真のように錆びている可能性があります
自分も錆がひどかったので真鍮ブラシで錆を落とした後シャシブラをふいておきました
ボディーから外したら純正クラッチマスターからホースを外します
※このホースは単体供給はありませんのでちぎれないように気を付けてください
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⑤MAPマスター取り付け
ちょっと苦戦した部分です
マスター取り付け自体は逆順です
付属しているゴムパッキンが外れないようにしながら差し込んで反時計回りにまわすだけ・・・だったのですが想定外が
事前に海外のエボ10ユーザーに取り付けのアドバイスを聞いていたのですが「右ハンドル車ならブレーキブースターを外さなくてもできるよ」との内容を聞いていました
元々左ハンドル仕様のエボ10に装着する前提の説明書しかなく、この場合ブレーキ・クラッチマスターの位置関係はそのままに日本車でいう助手席側にそれらがあるのでブレーキマスターから配管を切り離しブレーキブースターを取り外さないとクラッチマスターにそもそもたどり着けないという状況でした
ですが自分は生粋の日本仕様の右ハンドルなのでクラッチマスターにそのままアクセスできます
配管を切り離さずブースターを取らないでできないかなーと安易に考えていたのですが、いざMAPマスターを取り付けてみると・・・
写真の矢印の部分なのですが、純正もMAPのどちらも4つの足があります
これがひとつ前の写真の穴の形に合うと差し込めて、反時計に回して純正マスターだと回せるところまで回すとこの足がきれいにボディの穴の凸部と重なるようになります
これでロックがかかるのですが、MAPマスターの場合ブレーキブースターを外さずに差し込んで回すと「MAP」のロゴの出っ張りがブースターに当たりきれいに重なるはずの部分も半分ずつしか重なりません
これでは不安しか残らないので、ブレーキマスターは取り付けたままにブースターをバルクヘッドから離してマスターとボディーの重なりが純正と同じようにしました
ブレーキペダル裏にあるナット4つ(マスターから伸びてるロッドを囲うように取り付けられているナット)をボルトと面近くなるまで緩めます
ブースターが前後に動くようになったならばMAPマスターをゆっくり回し純正マスターと同じ位置で重なるようにします
また差し込む際、バルクヘッドのインシュレーターの裏にMAPマスターの出っ張りが入るようにします
自分はインシュレーターの一か所に切れ込みを入れて裏に潜らせて取り付けました
本来であればブースターを取り外してインシュレーターをめくってMAPマスターを取り付けて逆順に戻すという流れになります
ここまで回すとブースターの裏までロゴの出っ張りが隠れてしまいます
この出っ張り部分には回り止めのためのロックボルトが取り付けられているのですが
ボールポイント型の六角レンチで締めることができます
仮に締めきれておらず緩んでしまっても、ボルトはブースターにぶつかりますし、マスターを軸にしてロックボルトの円周上のボディには凸部分がありそこにぶつかるので外れるということはないと思われます
取り付けができたらブースターのナットを締め付けます
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次にペダルとMAPマスターを接続するのですが、純正と同じようにペダルのボールにマスターのカップをはめ込んだ後に写真の小さなピンの抜け止めをマスターのカップに差し込み、反時計に回してばねの力ではめ込みます
運転席下に上を向く方向で頭を突っ込んで
逆さになりながらの作業で、かつこのピンをめちゃくちゃ狭い場所に上側に空いてる穴にバルクヘッド側から差し込みをしなければなりません
鏡で見ようにも狭すぎてそもそも鏡が入らず直視もできない場所です
海外ユーザーはこれに苦労して時間がかかるようなのですがなぜか自分はすんなりと入ってしまいものの5分程度で接続の作業は終了しましたw
下側にピンをさせるようにすれば変にハマることないと思うのですが・・・
次回に続く
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