
サンフランシスコのブラックホークミュージアム、
戦前のクラシックカーもたくさんあります。
馬車みたいなクラシックすぎるクルマには、
あまり興味なかったんですが、
博物館で眺めてたら、カッコいいのがありました。
年代順に並べてみましたので、
クルマの変遷を辿りながら、
全車をだーっと紹介しましょう。
最古のクルマ、ベンツのパテントモーターワーゲン。
グランツーリスモ4では、
コレでタイムアタックとか、GTカーと対決とかできます。
非力ゆえ、坂のあるコースを選んでしまうと、
永久にゴールできません。
1886 Benz Patent Motorwagen
自走する馬車、って感じですね。
1911 Rolls-Royce Model 40/50 Silver Ghost Tourer
/ 1906 Caddilac Model M, Tulip Tourer
馬車っぽくない!木製ですよ。
これ、マジでカッコいい。
1924 Hispano-Suiza Model H6C "Tulipwood" Torpedo

東南アジアのクルマかと思いました。ハデハデです。
1926 Deimler Model 45 HP Salon Cabriolet
ヘビの口がホーンになってる!
クビ。デカすぎて、ジャマじゃないのか?
優雅ですねぇ。
1926 Mercedes-Benz Model K Transformable Torpedo
コレは外装がすっきりしてます。
1929 Mercedes-Benz Model S, Tourer
コレも首が付いてる!
1929 Minerva Type AM, "Clear Vision" Convertible Sedan
サイケポップな色がいいですね。アメ車です。
1930 Ruxton Five Passenger Sedan

重厚な感じです。
1930 Bentley Speed Six Corsica Coupe
キカイっぽいですね。
1930 Bugatti TAV 8, Roadster
ボートテイル?
1930 Rolls-Royce Phantom II Boattail
確かにボートテイルだ!何と優雅でムダなお尻!
クルマのデザインが、馬車から船っぽい形になってきました。
1931 Chrysler CG Imperial 8, Roadster
1931 Packard Model 745 Convertible Sedan
1931 Isotta Fraschini Tipo 8A, Landaulet
あっ、ヴェイロンのツートンカラーは、ここから来てるのか?
1932 Bugatti Type 50 Profilee (1 of 2 built)
1932 Rolls-Royce Phantom I Continental
この頃のロールスロイスは、お尻がユニークでエレガントですね。
1932 Hispano-Suiza Model J-12 Type 68 Dual Cowl Tourer
1932 Horch V-12 Type 670, Sport Cabriolet
生産台数二台!
1933 Packard 1004 Sport Phaeton (1 of 2 built)
アルファって、こんな昔からあったんですね。
周りのゴージャスなクルマと違い、ムダな装飾が無くてスポーティーな感じ。
1933 Alfa Romeo Model 8C-2300 Figoni Tourer
ヘッドライトがフェンダーにくっついて、今のクルマっぽくなりました。
アメ車の原型っぽいですね。ゴージャスでなく、ポップな形。
1933 Pierce Arrow V-12 Silver Arrow Sedan

生産台数1台!
1934 Delage D8SS Cabriolet (1 of 1 ever created)
1934 Duesenberg Model J Murphy Town Car (1 of 4 built)
初めて聞く、米国のクルマメーカー。アメ車っぽい形です。
1936 Auburn Model 852, Cabriolet
息をのむ美しさです。デューゼンバーグ。
1936 Duesenberg Model SJ Convertible Sedan
1937 Mercedes-Benz Model 540K Special Roadster
これまた美しい。
米国流に解釈すると、やはりポップになっちゃいます。
1937 Cadillac V-16 Series 37-90 Hartmann Cabriolet

ボディーが曲面になっても、平面のピカピカグリルにこだわります。
1937 Rolls-Royce Phantom II Continental
ゴージャスな金色ロールスロイス。
1937 Rolls-Royce Phantom III
このホーン、どんな音がするんでしょう。
1937 Mercedes-Benz Model 540K Cabriolet A
生産台数1台!タマゴ型グリルが美しい。
1938 Bugatti tyle 57SC, Vanden Plas Tourer
(1 of 1 built)
古典的デザインです。
1938 Packard Model 1608 Kellner Torpedo-Cabriolet
1939年。フェンダーとエンジンルームが一体化して、
現代のクルマに一歩近づきました。
1939 Packard Model 120, Darrin Convertible Victoria
ラゴンダ。イギリスですね。
1939 Lagonda V-12, Drophead Coupe
戦後ですが、クラシカルなカタチのクルマを二台。
デラヘイ?フランスのクルマメーカーらしい。
デューゼンバーグにアメリカンテイストを足した、みたいな。
1947 Delahaye Type 135MS, Guillore Roadster Paris Salon Car (1 of 1 built)
そして、時代に取り残された感じの、
1953 M.G. Model TD Roadster
スリッパの底に汗を吸うように新聞紙をひいてた、ワタシの嫌いな歴史の先生が、
思想上の問題か、戦後現代史を「自習しとくように」と意図的にすっ飛ばしたせいで、
いまだに、学校で習った歴史と、今体感する現代が結びつかないのですが、
それと同様に、
カクカクした馬車みたいなクラシックカーと、つるんとした現代のクルマが、
どうしても結びつかなかったのです。
でも、こうして年代順に並べてみると、
馬車から発展したクルマが、船をモチーフにしてみたり、
フェンダーとヘッドライトがボディーと一体化したり、
ボディーの形が平面から二次、三次曲面になって丸くなったりして、
現代のクルマとのつながりが、少しわかってきました。