
長~いボンネットを開けてみると、
でーんと現れる直6エンジン、S50B32。
90年代に3や5シリーズに載ってたM50エンジンのM仕様、
M3のE36に載ってたやつと一緒です。
3201ccの直6、321馬力。
でも、スペックの割に、
公称280馬力のランエボやGT-Rの加速にかなわないのはヒミツです。
NAなのにリッター100馬力。まるでホンダのVTECエンジン。
と思ったら、ダブルVANOSという可変バルタイ機構が付いてます。
だから、高回転エンジンの割に、
1000回転ちょいで街乗りしててもチョー楽ちん。
ちなみに、このVANOSが壊れると家計に致命的なダメージが。
BMWの直6はシルキーシックスと呼ばれますが、
少なくともコイツはシルキーではありません。メカメカした機械音です。
直噴4発のゴルフと比べると、同じ回転数でも高い音がしますね。
ドッカン加速では無く、低回転から淡々と加速します。
レッドゾーンまで回すと尋常でない音がしますが、加速は鈍りません。
その迫力を加味して、体感加速感はゴルフ比2倍。
レッドゾーンは7400rpm。ウィキペディアによると、瞬間最大許容回転数は7600rpmのようです。
ゴルフならリミッタまでカンカンやっても平気なのですが、
コイツはマージンなさそうで、試す勇気はありません。
ゴルフと違って、見ての通り、前期型Mクーペはスロットルワイヤ式。
右足に伝わる、6連スロットルに繋がったワイヤの重みと、
ダイレクトなレスポンスがたまりません。
タマ数の少ない後期型のMクーペには、名機S54が載っててうらやましいのですが、
あちらは確か電子スロットルです。最近のM3は、もはや直6ではありません。
って事は、この前期型Mクーペは、もしかするとM系列で最後の、
貴重なスロットルワイヤ式のNA直6じゃないでしょうか。
スロットルワイヤの先っちょを見ると、引っ掛ける場所がもう一つ。
テコの原理から考えて、そちらに掛け換えると、
ちょっと踏んだだけで、スロットルがガバッと開くようです。手動スロコン(笑)。
でも単に掛け換えるだけでは、ベタ踏みしたらワイヤ切れそうですね。
調整する必要があるみたい。当然ですが。
その他、エンジンルームを眺めてると、
サスのマウント位置に違和感ありますね。
Z3よりキャスター角が大きくて、8°だそうな。
直進安定性を向上させるためらしいのですが、
シロート的には、「そんな安直な」と突っ込みたくなるトコロです。
ドコを探してもバッテリーが見当たりませんが、トランクルームのど真ん中、
フツーはスペアタイヤのあるべきトコロに埋まってます。
Posted at 2011/03/24 06:50:13 | |
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