
クルマのサスペンション。
走る楽しみのために、最も重要な部分のひとつですが、
タイヤの隙間から覗いてみても、持ち上げて下から見ても、
仕組みがよくわかりません。
その点、オモチャなら、構造が簡単だし、
手でいじったら動くし、仕組みがわかりやすい。
コレはワイルドウイリー号。私の愛車なのですが、
眼光鋭いヤツが運転席からどいてくれません(笑)
その後ろ足。ダブルウィッシュボーンですね。
ロアアームよりアッパーアームの方が短いのがわかるでしょうか。
そうすると、縮んだ時にネガティブキャンバーが付きます。ほら。
ウイリーしながらヒョコヒョコ走るキャラなので、見た目の割にサスのストロークは小さく、
振動吸収にはふわふわタイヤが重要な役割を担ってます。
次はバギー。さっきのウイリー号はRRでしたが、こちらは4WD。
フロントとリアに調整式のLSDが付いてますが、ボールデフ締め過ぎて調整できなくなっちゃった。
センターはデフ無し直結です。
バギーはもっとストロークが必要ですので、
サスアームはフツーのクルマではあり得ない長さ。
アッパーアームがターンバックルで、そのボディ側支点も選べるようになってるので、
サスのジオメトリを自由にいじれます。
最後は岩登り用クローラーのバハ号。デフが全て直結の4WDです。
元はタミヤのランクルですが、ビートルボディーに換えることで、
横転しても一回転して起き上がる率が上がります。(笑)
ランクル用の長すぎるポストがちょっぴり恥ずかしい。
サスストロークをスケール換算すると、70cmくらいでしょうか。
ダブルウィッシュボーンでは長さ不足。だから、さらに長いトレーリングアーム。
バネ下を軽くする必要が無い、というか重い方が有利なので、
サスはリジッドで、デフはもちろん、ステアリング用のサーボモーターもバネ下に置きます。
このサス、フツーじゃありませんね。
フツーはショックとバネが同軸になったヤツが、車軸付近からボディー中央に向かって斜めに付くのですが、
このクルマはバネが伸び側でも遊ばず機能するよう、バネ両端が固定されています。
そういう構造だと、ショックはバネと同軸に付きませんので、ヘンな所に付いてます。
写真では見えませんが、バネのボディー側支点あたりにスタビも付いてますよ。
で、実車はいじらない私でも、ラジコンなら命を乗せて走るわけではありませんし、
簡単なので、バネレート、ショックの減衰率、車高などいじってみるのですが、
ヘタにいじると「巻き巻き」、つまりオーバーステアすぎてすぐスピンするクルマになっちゃいます。
また、厄介なのは、路面と速度域でとてつもなく挙動が違う、って事。
ある場所でいい感じにセッティングしても、別の場所に持ってったら、曲がんないとか巻きすぎとかで、
全然ダメダメな事が多々あり。
考えてみれば、当たり前ですけどね。
じゃなきゃ、わざわざニュルまで運んでテスト、なんて必要ないし、
あらゆるテストをパスしたはずのクルマがエルクテストで横転、何てことも無い。
で、結局、自分でセッティングできずに、他人のお勧めセッティングを真似して、
ああ、確かにいいじゃん、と納得。うーん、奥が深い。というか、手に負えん。
Posted at 2011/09/24 19:18:36 | |
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