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x5の"x6スープラ" [トヨタ スープラ]

パーツレビュー

2009年5月4日

IHI RX6 TCW76-P18  

評価:
5
IHI RX6
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tsj1973/18/6/18_6_355/_pdf/-char/ja

■IHIターボからIHIターボへ
IHI RX5からRX6にステップアップしたよ。
どちらもボールベアリングターボだ。
RX6は、ホンダのF1ターボで大活躍した実績があることで思い入れがある人も多いと思う。
コミック『湾岸MidNight』では主人公のライバル、ブラックバードのポルシェに採用されているという設定だったりするね。

■仕様変更の目的
09年度仕様変更の際に、RX6を導入するかどうか悩んだのは事実だ。
RX5からの変更目的は「高出力化、排圧の低減、消耗したRX5の交換」なんだ。
ある人のご好意から入手したRX6にすればサイズが大きくなるので、排圧と消耗したタービンの交換という目的は自然と達成される。
問題はどれだけ高出力化すれば成功と判断するかだ。

■目標設定
RX5の時代にx5スープラは700ps以上を達成していたので、実践走行データ+走行動画、目標速度、耐用年数から、まずは800psは欲しいということになった。
それ以上はハイオクガソリンでは無理で、レースガスを投入するべきだろうという意見も何人からか寄せられた。
(レーガス・タンク増設の仕様を作ったが、安全対策隔壁、走行距離を検討して廃案)

■上を取るか下を取るか、そもそも上も狙えるのか?
ビッグツインターボ装備にしてしまうと高回転で「美味しい」かもしれないけど、下は「すっかすか」で使えなくなることはパワーチューンをする人ならおなじみの理屈だ。

でも、新仕様x6スープラでは、「踏みなおしレスポンス、街乗り利便性、超高速域での長期使用」は、「勝つためには譲れない」ことを作り手に伝えた。この理由についてはドライバーのノウハウなので詳細は書かない。

また、懸案事項として、手元にあるRX6の前オーナーのスープラでは700psしか出ていなかったことも気になった。そもそも馬力アップにならないかもしれない。

■寄せられた先人たちからの情報
RX6について、ターボチャージャーを扱うプロの人達から言われたり、寄せられた情報を集約するとこんな感じになる。
・IHIのターボは今普及している他のターボと比較にならないぐらい高精度。丈夫。
・いまさら入手が困難なターボを選択するのはどうか???
・セッティングが決まれば夢のようなフィール、決まらなければ最悪。

これらの貴重な意見や情報を寄せ集めながら、設計に入る前に自分の要件を実現する仕組みを考えていかなければならなかったよ。

■ターボだけで走るわけではない
RX5と同等のレスポンスとか、ドライバビリティを得られるかどうか?は、机上の理論では無理なんだけど、やってみなくてはわからないと思わせる要素があったんだ。

■NA領域とブースト領域の仕様をそれぞれ作りこむ
ビッグタービンが回り始めれば美味しいけど、回るまでは使えないという問題は、NAのスープラに対して行う仕様で対策だ。
3000rpmまではターボが無い車を速くするつもりで考えているんだ。
3000rpmまででパワーウェイトレシオやトルクウェイトレシオが他の車両より値が小さい必要がある。「軽量化」だね。それはドライカーボンドア、ドライカーボンボンネット、今回のエンジンルームの軽量化でスープラとしては考えられない程度に軽くなっているからクリアしてる。
それからレスポンスやツキのよさに貢献するのは、エンジンパーツの表面加工、6連スルットル化、シーケンシャルツインインジェクターシステムなどの作り物による準備と、MoTeC M800による高度な制御だ。

■アンチラグとの組み合わせでネガを完全に消す
RX6が抵抗少なく回るボールベアリングターボとはいえ、インペラー(羽)の大きさやA/Rの組み合わせなどから、ブーストが掛かるまでの時間は、RX5より掛かってしまうのは予想された。
また、新型ポルシェや35Rとの対戦を想定すると、旧石器時代的なターボラグを背負い込むわけにはいかなかったんだ。
ミスファイアリングをコンピューターで更に緻密に制御するアンチラグという機能がMoTeC M800には付いていた。アクセルを離してもブーストが落ちないんだ。
これで踏みなおしレスポンスは担保されるどころか、RX5を採用していた時代よりも積極的にターボに仕事をし続けさせることが出来ることになるんだね。
でもスープラでのアンチラグを実現した前例はない。必要なエアーを確保する機械的システムをスロットルにワンオフで新設計して実現してもらう必要が生じたけどね。

■セッティング
903馬力はダイナパックのブレーキ手前でやめた結果
※詳細はクリップにあるAVOさんの記事参照
https://minkara.carview.co.jp/userid/487709/blog/16164271/

■街乗りと某現場で楽しい
作戦がすべて狙い通りにいくと、この仕様は現実とは思えないパフォーマンスを発揮した。
乗るたびに、重量級スープラに乗っているとは思えない出足で一瞬、頭が混乱して次の景色に変わっていくうちに落ち着いて楽しくなる。
さらに大型タービン搭載と思えないレスポンスと吹け上がりで町乗りは軽量スポーツカーのように楽しい。
湾岸では。
湾岸では、そのままの勢いで果てしなく回転とブーストがあがる。
ブーストの立ち上がりは3000rpm付近から。
特に5000rpmを越えてから、更に加加速度が増すと、どんなに理屈っぽくクルマに向き合っても、もう笑うしかない。
超高速域という世界に踏み込める、日常使用可能なエンジンになったよ。


関連情報URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/tsj1973/18/6/18_6_355/_pdf/-char/ja
定価577,500 円

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