うちのR1-Zには購入時からバックステップが付いているのだが、これがどうにも具合がよろしくない。買った時から「なーんか遊びが大きいんだよねぇ…」とは思ってたんだが、先日とうとう走行中にシフトシャフトからリンクが抜けるトラブルが発生、原因を調べたらシフトシャフトに噛みついてるチェンジカムが摩耗して、ちゃんとスプラインが噛みきれてないことが判明した。
で、その時は部品入手の当てもなかったのでやっつけ修理でごまかしたのだが、しばらくしたらまたリンク抜けが再発、本格的な修理に迫られる事になった。
という訳で修理開始

作業内容的にはメンテナンススタンドはいいらないんだけど、こっちの方が何かと便利なので持ち上げちゃいます。センタースタンドがないとこういう時は面倒だよね(苦笑)
で、これが問題のチェンジカム

左が元々ついてた方で、右が新品、左が歪んでるように見えるのはシャフトに噛ませるために意図的に潰したから。
バックステップのメーカーが不明だったので当初は諦めていたのだけれど、前オーナーがメーカーを覚えていてくれたので製造元に問い合わせた結果、補修部品として新品を出してくれました。感謝♪
これは右側のステップブラケットの裏側

こちらも部品が数点脱落してたんだけど、今回の問い合わせで全部入手できました。
欠品部品の取り付け中

これはブレーキスイッチとブレーキペダルのリターンスプリングがかかるスプリングハンガー、2本のスプリングがかかるため細身で長さもある上に、エンジンに近いせいか振動で抜けやすいので取り付けの際はネジロック必須です。
全部組み付けるとこうなります

スプリングハンガー2本とリターンスプリング2本を組み付けたら、ブラケットをフレームに取り付けて右側は終了、取り付け後は念の為ブレーキスイッチの調整をしましょう。
新品のチェンジカムをリンクに組み付けてシフトシャフトに取り付ければ左側も完成

取り付け後はリンクのターンバックルでリンクの長さを調整するんだけど、この時、チェンジカムとステップブラケット側のリンケージの角度が並行になるようにターンバックルを調整します。これをちゃんとやらないとペダル側とシフトシャフト側のレバー比が変わっちゃうので、リンケージやシフトシャフトに変な力がかかって長期的にはボールジョイントやシフトシャフトの偏摩耗やオイル漏れなどのトラブル要因となります。
という訳で作業は完了したんだけど…うーん、正直あんまり遊びの大きさが改善された気がしてなかったんだよねぇ…そしてその懸念はやっぱり正しかったようで…
はい、お約束

何が参ったってこれが起きたのが西湘バイパスのど真ん中、料金所を抜けて再加速中に1速から変速できなくなるとか何の罰ゲームよこれorz
そんな訳で次の休日に再修理

原因はチェンジカムが摩耗した状態でだましだまし乗ってた事でシフトシャフト側も偏摩耗しちゃった事に上に、スプラインが潰れちゃったため抑えがきかなくなっちゃったらしい。
こうなるとシフトシャフトを交換しないと根本解決にはならんのだけど、正直シャフト1本換えるためだけにクラッチ周辺を全バラは費用の面でも手間の面でもできればご遠慮願いたい。という訳でチェンジカムの方を加工する事にします。
と言っても要はシャフトが痩せちゃった分だけ噛みつきを深くすればいいだけだから、開口部を削って締まり代を作り、チェンジカムに切られていたロックボルト用のネジ穴はドリルで拡大、たて込みだったロックボルトを貫通させてより強い力で締め付けられるようにボルト&ナットで締める方式に変更しただけ、かなりのやっつけ仕事ですが効果は絶大で、シフトフィールもニュートラルの入り易さも劇的に改善されました。最初からこうしとけばよかったよ…
ついでなので最近排気漏れを起こしてるサイレンサーも点検します。

チャンバーとサイレンサーの接合部から排気漏れしてるので、オイラはてっきりガスケットが吹き抜けたと思ってたんだけど…
おいなんだよこれ…

サイレンサーの取り付けブラケットがチャンバーとの結合部で折れてました。こっちかぁ…orz
こうなっちゃうと溶接しか修理方法はありません

パイプ直径が小さいので苦労しましたが、どうにか内側から溶接、そのままだとスラグやビードで排気流路が狭くなるので不要部分はリューターで削って除去、ま、こんなもんでしょ。
あとは元の形に組んであげれば

修理完了~♪
さすがに26年も前のバイクだとあっちこっちガタも出てくるし、部品入手も厳しくなってきてるので、修理もマニュアル通りとはなかなか行きませんな(苦笑)
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2016/07/23 00:23:09