直前二回PSM(Porsche Stability Control System)の完全オフについて書きましたが、今日(土曜)、自分でもそれに挑戦してみよう、ということで頑張ってみましたので記録します。
1.前回までのあらすじ
現在の電子制御ギンギンのポルシェ車を見ればお分かりの通り、この会社は「スポーツカーの電子制御の在り方と実装」について、非常にR&Dが進んでいます。そして、ポルシェのことをあまり知らない私の理解では、ポルシェの電子制御は矢張りABSから始まり、水冷ポルシェ(996、986)からPSMが提供され、我がボクスターSもオプションのPSMがついています。
PSMとは、スピン等を防止する為に、車をドライバーの制御に優先して自動的にヨー(左右回転運動)コントロールを行うもので、具体的にはヨーレートセンサー(車の回転運動検知器)、4輪の状態、車速やアクセル・ブレーキの状態から「車が勝手にブレーキを掛けたり、アクセルをコントロールして、車速を下げ、回転運動を止めようとする緊急時自動運転プログラム」と考えてください。(従って、昨今の自動運転の問題とこの自動制御の問題は延長線上にあるということです。)
現在のPSMはポルシェ車のモードにより、市街地走行、スポーツ走行、トラック(サーキット)走行等の想定(区分)で、スライドを一切許さない(電子制御の介入が早いし、多い)~一定許容~積極的に許容等の進化形ですが、996、986当時は手探りだった訳で、安全性を優先するあまり、プログラム上「基本的にPSMを使う、しかしトラック走行を想定してそれをコンソールスイッチでカットする例外処理を許すが、その場合でもヨーやアクセル・ブレーキの一定条件においてはPSMをドライバーに優先する(即ち、国産自動車のように「PSMの完全オフ」を許さない)」仕様となっていました。
その結果、サーキットで走っていると、ドライバーが起こそうとしているスリップアングルやスライド(別の言葉で言うと、進入の際の制動ブレーキによる姿勢づくり)が発生せず、自動ブレーキにより車速が落ち、更にいくらアクセル(996、986ではすでにスロットルバイワイヤーーSBW-電子式)を踏んでも制御は車にとられてガスは送り込まれない、という症状が発生します。
それはそれで正しいし、設計意図に従った車の動作が発生するので成功なのですが、....
面白くない、速く走れない
訳です。したがって、トラック走行の際
にはこのPSMを完全に殺したい、と思う訳です。
2.PSM完全オフは可能か、どうやるのか
前回、前々回のブログを参照願います。
3.今日の結果
そういうことで、今日トライしてみました。
(1)フロントトランクを開けて、右のブレーキフルードタンクに注目
この↓部分に回答があるはず。
まずはこのカバーを外さないとなりません。
電磁ポンプが出てきましたが、996とは逆向きのようです。
上からも確認します。
電磁ポンプにつながれた配線で、それらしきカップラーがついているのは、一つしかありません。
それを外してみます。(写真は外した状態で、中央に外したカップラーが見えます。)
祈るような気持ちで、エンジンをかけ、エラー表示の状況を見ます。(「PSM Off」が点いて、「ABS」が点灯しないと成功)
あ"~、だめじゃん、ABSもついてしまいました。
いくら矯めつ眇めつしても、その他のカップラーは成功された方のものとは全く形状や色も異なり、トライするのは危険すぎます。仕方がないので、カップラーを再度接続し、カバーを直して本日は撤退します。したがって、当然、エラーコードもなくなります。
どうすればよいのだろう?ショップに聞いてみるか?それとも大人しくコンソールのPSM カットボタンのみで生きるか?しかし、コーナーの立ち上がりでアクセルが開かないのは勘弁して欲しいしな。
乞Next try ... I'll be BACK!
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改造 | クルマ
Posted at
2016/08/27 18:26:29