大失敗談:素人は迂闊にボディやバンパーのスプレー塗装をしない方が良い⚠️
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※この記事は、塗装初心者が迂闊にもスプレー塗装でのキズ補修に手を出して地獄に墜ちてしまい、絶え間ない努力の末に数々の苦難を乗り越えつつも、結果的に乗り越え切れきれなかった悲劇のお話のごく一端を記しています。
⚠️私のような悲劇を、他の人が経験しないことを願い、初心者へ注意喚起をする内容となっています。
🔰スプレー塗装初心者の方へ
クルマのキズの補修は、タッチアップペンで塗る程度までにしましょう。
スプレーを使う必要があるような補修作業は、板金屋さんに依頼するか、ある程度諦めて妥協することを強くおすすめします。
触らぬスプレーに地獄なし👹
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【本編】
リアバンパーに身に覚えのない傷を発見したのは2021年6月5日😢
線傷をタッチアップペンでなぞって埋めるだけで済むかと思ったら、よく見ると下から上に向かって跳ね上がるような傷も付いている…🧐
(写真で見るとよく見えませんが、光の加減によって肉眼で見ると意外と気になります…)
素人はここでグッと我慢してタッチアップペンだけで妥協したほうが良いです⚠️
少し遠目から見ればわからないし、その方が初心者の身の丈に合っていました☠️
でも私はうっかり、タッチアップペンで線キズを塗るだけでは補修できないと思ってしまい、人生初のクルマへのスプレー塗装にチャレンジすることにしましたが、これが地獄の始まりでした😱
スプレー補修地獄の扉を開いてしまったが最後運の尽き👹
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まずはじめに購入したスプレーがソフト99だったので、同社のWebサイトの説明を見ながら作業をはじめました。
とてもわかりやすいWebサイトなのですが、ソフト99によると20分で終わるはずの作業も、書かれている通りに上手く仕上げるのは困難で、手間取ったり失敗したりで、私のような初心者かつ不器用な人はおろか、ちょっと器用な人でも20分で見本通りできるとは思えません…
私は下手すぎるのもありますが、昼からはじめて、失敗して、食い下がって夜も作業したけどギブアップというような感じです。
これを20分でできるのはプロレベルでしょう。プロでも、缶スプレーのような一般向け補修用品を使うと、YouTube動画の中でいろいろ失敗をしているくらいです。
私は、プロが失敗をリカバーする作業を見て塗装のやり方を学びました。
スプレー塗装というのは、実際に失敗してみないとわからないコツが多い印象です。
⚠️ソフト99だけでなく、他の補修用品メーカーも、カー用品店でやり方を説明したリーフレットを配っていますが、同様に素人ができそうに見える内容なので危険です。
⚠️補修用品メーカーの使い方説明は、恐らく熟練のプロレベルの力量を基準に書かれてしまっています。少なくともスプレー塗装については、初心者に見本のようなレベルで時間内に仕上げることは厳しいと思います。
🚨補修用品メーカーさんには、作業に必要な力量レベルについても言及してほしいですし、時間の目安を初心者と上級者に分けてほしいです。
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大事なことなので、難度も言いますが…
🔰私のような素人で初心者かつ不器用な人は、スプレー塗装での補修作業には、絶対に手を出さないほうが良いです⚠️
迂闊にスプレー塗装に手を出してしまい、失敗地獄に落ち始めたのが、2021年10月30日。
この後、地獄のドン底まで墜ちてから、事態の収拾までに1ヶ月以上掛かってしまいました😭
🔰作業の手間、道具の出費、仕上がり、今後の耐久性を考えると、スプレーが必要なレベルの補修なら板金屋さんに依頼した方が良いです。上手く塗れたとしても、一般向け塗料の耐久性が不安です⚠️
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恥を忍んでのわかりやすい失敗例😥
スプレーというのは、塗装した箇所に意外と厚みが出て、塗ったところと塗ってないところは、意図的にぼかすことをしないと、写真のような不自然な区切り目が出てしまいます😱
このクッキリ差が出たところは、後から紙ヤスリやコンパウンドなどで削っても上手くぼけません😰
⚠️このような不自然な塗料の区切り目、段差が出ないようにするには、もっと広範囲で、高度なぼかしテクニックを使ったスプレー塗装が必要になります。
⚠️とはいえ、これ以上塗装範囲が広がると塗装道具フルセットの全面戦争に突入となってしまい、初心者の手には負えなくなります…☠️
⚠️塗装は下地処理が命。丁寧に、手でさわってなめらかになるまでヤスリがけをしないと、写真のような不自然な凹みが残ってしまいます。
⚠️スプレー塗料では、キズ等の凹みは絶対に埋まらず、最後まで尾を引きます。凹みがなくなるまでヤスリがけしましょう。ヤスリがけにもコツがいります。
(なお、タッチアップペイントは特殊で、塗料を厚塗りしてヤスリで平らにすることが前提となった塗料となっています。)
⚠️どうしても凹みが残る深さならパテ埋めが必要かもしれません。ですが、パテは時間が経つと縮んだり割れたりして耐久性や仕上がりにリスクがあるため、なるべくヤスリがけで仕上げた方が良いそうです。また、パテ埋めが必要な場合、すでに初心者の手に負えない作業になっている可能性が高いので注意です。
今にして思うと、この程度の失敗は、このあとの悲劇と比べたら、もはや痛くも痒くもないレベルに感じます…というくらい、このあとに地獄が待っていました😱
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全面戦争になると、使う道具が芋づる式に増えていきます😰
紙ヤスリ、マスキングテープ、マスカー、ビニールや新聞紙、シリコンオフ(脱脂剤)あたりは、まぁ基本として、バンパープライマースプレー、プラサフスプレー、ボカシ剤スプレー、カラースプレー(物によっては2層式)、クリアースプレー、コンパウンドなど…
ほとんどの用品を買い揃えた私は、補修用品メーカーさんとしては、理想的な上客かもしれませんが…
⚠️道具を揃えても、技術がなければ使いこなせず、かなりの確実で失敗します。
⚠️塗装に慣れている人や、手間暇かけてやり方を学びたいという場合以外は、こういった道具を揃えることをおすすめできません。ドアミラーカバーの塗装のような範囲が限定されるパーツなら練習しても良いと思いますが、バンパーやボディはやめましょう。
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この写真は2021年11月21日。
11月2日にも塗装のやり直しをしている記録があるので、これは恐らく3回目のやり直し。
凹み傷が完全になだらかになるまでヤスリがけをしたら、バンパーの下地の黒がかなり露出してきました。線キズは、見た目以上に深いのです。
🔰バンパーの下地は塗料が定着しにくく、バンパープライマーという、下地処理スプレーを吹く必要があるそうです。
なお、バンパーは衝撃を吸収するためにぐにゃっとした素材でできているので、バンパープライマーは、バンパーの変形に対応できる柔軟性を持たせてあるようです。
🔰下地に明るい色のカラースプレーを直接吹いても、地の黒がいつまでも透けてしまいます。特にホワイトのような明るく、下地が透けやすい塗料を塗るには、無色透明のバンパープライマーのだけでは駄目で、さらに白のプラサフ(プライマー・サーフェイサー)スプレーを下地が見えなくなるまで重ね塗りしていきます。
⚠️この写真のようなマスキングだと、ボカシ処理に失敗します。マスキングの端部分はマスカーを袋状に折り返しておいて、端にわざとスプレーが届きにくくして、塗料をボケやすくするようなテクニックが必要です。
⚠️スプレー塗装は、塗料の飛沫が恐ろしく遠くまで飛びます。かなり広範囲にマスカーやビニール、新聞紙などでマスキングしておないと、予想もしないようなところが塗料で汚れます。
風に乗って飛散した塗料は定着しにくく、ウェスやマイクロファイバークロスで拭けば大抵落ちはしますが、過剰に気をつけ過ぎるくらいの方が安心です。
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この写真の状態までリカバーしたのが、2021年12月4日。
スプレー塗装に手を出してしまった過ちから、ヤスリがけとコンパウンドがけのしすぎで、腕が棒になり続けて1ヶ月以上、傷を発見してから約5ヶ月経ちました。
どうにかこうにか、事情を知らない人は近寄らないとわからないくらいまでにはリカバーしましたが、近寄ると無様な失敗痕が残っています😢
塗り終わってから、マスキングのライン取りが不十分かつボカシ処理の力量不足で、よく見るとすぐわかる微妙に不自然な境界が残ってしまいました😰
塗装の耐久性がすでに厳しい(端からクリア層が欠けはじめている)ので、気休めですが、このあとにガラスコーティングをかけています。
⚠️1記事に使える写真が8枚しかない兼ね合いもあり、かなりの地獄絵図を省略しています👹
⚠️毎日のように少しずつ境界部分を専用のヤスリやスポンジヤスリ、コンパウンドで削っては眺め、削っては眺めを繰り返しましたが、硬化したクリアはあとからキレイにはボカせません。割れていきます…😰
⚠️そもそもが、マスキングテープを貼るとき、もっともっと慎重に、虫眼鏡でも使いながら、しっかりとプレスラインをトレースさせるべきだったように思います。マスキングテープの段階で、既に私はジ・エンドだったのデス☠️
⚠️一番確実なのは、バンパーの中央の細い部分でボカシ処理して、それ以外は、端までキッチリ塗り切ること。実際、つたない私の場合でも、バンパーの細い領域のボカシ処理だけは上手くできて、境目がほぼわかりません。
ただしその場合、バンパーパーツの半分を塗る事になってしまいます…
なお、この一連の作業で私の一番悲惨だったミスは、2回目のやり直しの最終盤のクリアースプレーの仕上げで盛大に垂れて、下に塗った塗料も溶けて垂れて全部やり直しどころか、傷がなかったところまで削ることになったことです。
このとき、ソフト99ではなく、たまたま持っていたホルツのクリアースプレーを使ったのも、もしかしたら失敗の一因だったのかもしれません😰
⚠️使用する各スプレーは同じメーカーのもので統一した方が無難。成分の相性が悪い場合があります。
最終的には、バンパーの1/4くらいを紙ヤスリやコンパウンドでならし、黒の下地露出部にはバンパープライマー塗布、傷より広めの範囲にプラサフスプレー×3度塗り以上、カラースプレーの前にぼかしスプレー塗布、カラースプレー×3度塗り以上、クリアースプレーの前にぼかしスプレー塗布、クリアースプレー×3度塗り以上、各タイミングでスプレーを吹く度に、スポンジヤスリで塗装ミス補修やゴミ除去などするようた何かしらリカバーする作業を挟みつつ、挙げ句全部やり直し、といった工程を3回分ほどしています。
木枯らしが吹く季節の屋外塗装だったので、強い風が吹いていなくてもスプレーを吹く度にほぼ必ず何かしらのゴミが付いたり、気温が低くくくてスプレーの出が悪くて大粒の飛沫が飛んだり、初心者以前に、季節的にも場所的にも塗装に向かず、厳しい戦いでした。
🔰床に水を撒くと、ゴミの付着を多少は抑えられるようです。一番は、塗装ブースをレンタルすることです。
⚠️落ち葉のクズが散るような晩秋や花粉が飛ぶような春の屋外での塗装作業はおすすめできません。
⚠️気温が20度以下なら塗装をしない方が無難。どうしてもやるなら、スプレー缶にホッカイロを貼ったり、お湯で温めたりすること。
⚠️垂れないように薄く吹くだけにすると、塗装面が紙ヤスリのようなザラザラになってしまって、ツヤのないおかしな仕上がりになるので注意が必要です。
⚠️最初は薄く吹いて、塗料が付着しやすくなっていくのを確認しながら、徐々にしっとり多めにスプレーしていくこと。クリアースプレーの重ね塗りの終盤は、表面張力でギリギリ垂れないようなところまで多めに吹いていくことでツヤを出せるようになります。
⚠️ボカシ剤スプレーやクリアースプレーは垂れやすいです。垂れてしまったら作業を止めて、触らないように。しっかり乾燥させてから(気温や湿度にもよりますが、20分以上)、紙ヤスリやスポンジヤスリで削って表面を平らに整え直して、作業を再開しましょう。
⚠️ボカシ剤には、塗装の境界を魔法のように劇的に目立たなくするような機能はありません。ホワイトパールでの塗装では、何のために使っているかわからなくなる程度のさりげない効果しか見受けられません。
⚠️とにかく何らかの理由で失敗したら、作業を止めて、しっかり乾燥するまで待つことです。
失敗しても、紙ヤスリやスポンジヤスリで削ってやり直せば大抵リカバーできます。
慣れとくると、何が起きても、乾かしてから削ってやり直せばどうにかなるという不死鳥のようなマインドになります。
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⚠️大事なことなので、最後にもう一度言います。
🔰私のように素人で初心者かつ不器用な人は、タッチアップペンでの補修までにしておきましょう⚠️
触らぬスプレーに地獄なし👹
世界中で起きているであろう素人の初心者や不器用な方々のクルマへのスプレー塗装に関する不幸が少しでも減ることを願って、恥を忍んでこの記事を書いてみました🌐
そして、補修用品メーカーの過剰なカンタンアピールが、少しでも見直されますように😤
あるいは画期的な発明で失敗しない道具が登場しますように…💡
※この記事は補修用品を否定する記事ではなく、補修用品は相応の知識や技術のある人でないと使いこなせないことを注意喚起する記事です。
補修用品そのものには、一般向けに商品化していただいていることに感謝しています。
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