分岐タップ(配線コネクター)に関する考察
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
30分以内 |
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Yosshyです。
電装品の取付けで、昔から重宝している分岐タップ。別名配線コネクターとも呼ばれている電装パーツです。
電源を手軽に取り出せ、私も愛用しています。
ただこの部品は特にマニュアルとかはないので、我流で使っている方が殆どかもしれません。
何でもそうですが、使い方を誤るとトラブルになるので、今回は簡単に各部品と対策等を紹介をさせて頂きたいと思います。
(写真はよく使われている、0.3~0.8sqの赤い分岐タップです。)
この手の部品は特許も絡んでいるので形も様々です。長所短所も様々です。
※ここでは出来るだけ客観的な記載に努めておりますが、一部私見と取られる表現もありますので参考程度にして頂き、最終のご判断は各自でお願いします。
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分岐タップは配線を特に加工する事無く、指示された箇所にセットして、ラジオペンチやプライヤー等でかしめるだけでワンタッチで電源が取れる(分岐させる)構造ですが、配線の太さ(sq=スケアで表示され、使える電気容量・配線の密度が関係)で使い分けが必要です。
これを怠ると配線を過剰に損傷させたり、接触不良で全く通電しないことになります。
クルマで主に使うのは、
白:0.3sq未満(写真:細線用)
赤:0.3~0.8sq(これが最も使われる)
青:0.8~2.0sq
茶:2.0~sqです。
使用する配線の太さで適した色を選択します。
私は個人的に白、赤以外は使いません。0.8sq以上の配線は分岐タップでは少々無理があると思い、ギボシ、カプラー等の方法を取ります。
また配線の種類によっては密度sqが小さくても被覆が太いコードも存在します。この場合は接触不良が発生し易いので、よく確認する必要があります。
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赤い分岐タップを何種類か紹介します。
その1
写真は最も安価なタイプです。
【長所】価格が安い。
最初のアクション(①のカシメ)で即電源が取れ、割と抜け難い。
【短所】簡素な樹脂成形なので、コードが指し難い、抜け止め(②)が使えないことがある。
やり直しが難しい。
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写真はその2
最初のアクションでコードを固定します。
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コードを固定したところに次のアクションで電源が取れるタイプです。
【長所】成形が緻密で造りが良い。
コードの固定が決まり易い。
緩み止め爪もしっかりしており、振動による開放が殆ど無い。
【短所】やや大きく嵩が張るので、コードが過密な場所では使い難い事がある。
2アクション目のカシメはよく確認を!中途半端になりやすく、やや硬め。
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その3
これは最もよく使われるタイプ。
これはアクションに左右される事無く分岐できるので使い勝手がよく、付属品シェアもダントツ。
【長所】狭い箇所、コードが過密な箇所でも使い勝手が良い。
樹脂も柔らかめでカシメもきつくないので、力が入り辛い箇所も確実に処理しやすい。
順番に左右されない。
やり直し、再使用しやすい。
【短所】振動に弱く、カシメが弱いと徐々に開放され接触が甘くなり通電不良になる。
コード保護の観点か?通電スリットがやや大きく甘いので、コード被覆によっては剥けが甘くなり通電不良になる。
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このタップについて、私は予めこのように接触不良対策しています。
またカシメたあとも、振動で後々開放しない様に結束バンドやビニルテープで固定しています。
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最後はこのタップ。
外観色は他と違い、ピンク系。
最近この手のシェアが伸びてきています。
私も個人的には接触不良や解放が起きないのでコレを使う事が多くなりました。
【長所】最初のアクションで電源が取れる。
通電スリットが他と異なり、コの字型で2箇所接触の為、通電不良に強い。
通電スリットはキツイが振動による戻りが無い。2アクション目の樹脂でフタをするのでより確実。
【短所】通電スリットが確実に押さえ込まれないと2アクション目が固定されない。よく確認を。
狭い場所ではやや使い難い事がある。
やり直しはやや難しいが、細いピンがあれば孔に先端を引っ掛けて起こし、リトライ可能。
このタップは出来ればプライヤーでのカシメが確実に処理できます。
それぞれ一長一短ありますが、使う場所での使い分け、接触不良対策、使用後も定期的なメンテ等を行ってください。
長い目で見れば『分岐タップ』はなるべく使わずに、キチンとしたカプラー加工がより確実です。
以上、Yosshyによる考察でした。
ではまた。
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