
お待たせしました!
続きです。
廃線跡があるであろう林道脇の斜面を見上げながら進んでいると突如目に飛び込んできた野生動物・・

そうです!
国の天然記念物の日本カモシカですよ~!( ゚Д゚)
自然の日本カモシカは以前に林道や地元の山の御在所岳で遠くに見たことあるのですがこんな間近で
見るのは初めてです。
なので、慌ててカメラを手にしてシャッター切りまくります。

カモシカも、慌ててカメラのシャッター切りまくる私が珍しいのか微動たりせずに岩も上から私を見下ろしています。
せっかくなので滅多に間近で見る事の出来ない天然記念物の日本カモシカの
リアルな姿をとくとご覧下さい・・笑

短く鋭い角がカモシカですね・・

そしてつぶらな瞳が可愛い・・
あのふさふさな顎の毛を触ってみたい・・・笑

私と見つめ合う事数分間・・

ゆっくりと岩場を歩き出し、私との出会いを名残惜しむように幾度と無く振り返りながらやがて森の中へ消えていきました・・

カモシカと別れた後は林鉄跡の探索に戻ります。
ここが湯山集落跡へ繋がる登山道入り口。
もう、この辺りは林鉄跡だと思われますが、完全に車用の林道(前回探索した湯山林道と同化している)なので
線路の雰囲気は全くありません。

ちなみにこの地形図は「山さいがねが」のサイトよりお借りした物に私が矢印を付け加えた物。
現在地と記された場所が飛龍橋とこの大間川林道との分岐。
(注、私のブログ中の現在地とは異なります)
赤いラインが尾崎坂展望台付近からスイッチバックした線路跡。
なのでやはり前回探索した梯子登った先の石垣の上は林鉄跡だったのだと思われます。
地形図中の赤矢印がカモシカと出会った場所。
黒矢印が下の画像の写真を撮った場所(矢印の方向に向かって写真撮っている)

って事で、この画像は前回探索時のものですがやはりあの赤丸の部分からこの写真撮っている場所に林鉄は繋がっていたと推測出来ます。

登山道入り口を過ぎてさらに進むと、今日も林道脇の斜面から轟音を立てて滝が落ちて来ていました。

滝を過ぎて暫く進むと林道の分岐が出てきます。
前回探索時はこのゲートは通り過ぎ湯山林道へと進んで行き、結果林鉄跡は見つけられず諦めて下山したのです。
しかし、前回の探索後にヨッキれんさんの著書「廃道探索 山さいがねが」の本を購入しこの千頭森林鉄道大間川支線跡をしっかり調べてきました。

で、結果、千頭森林鉄道の大間川支線跡はこのゲートから進む大間川林道だったのです。
ってことでなんとかゲートをMTBと一緒に越えてこの大間川林道を進んで行きます。

ここも軽自動車一台分の幅しかない林道です。

切通しが出てきました。
やっぱり以前は線路が通っていた雰囲気が残っていますね。

ロックシェッドからのトンネル。
良い感じの雰囲気ですね~。

今は車道になっちゃってますが当時は立派な鉄橋だったのでしょう。
そしてこの鉄橋を材木満載の林鉄が轟音響かせ通過して行ったのでしょうね。

鉄橋を渡りきるとすぐまた切通しを通過。

林道脇の苔むした石垣が綺麗です・・・
この林道が(林鉄が)長い年月を積み重ねてきた事を物語っていますね・・・

その後、林道には付きものの路上廃車を発見!
この草ヒロ(路上廃車)私の大好物なのです。
こんな人里離れた林道に放置された廃車は年代物の事が多く、そういった車をまじまじ眺め、その車が現役で活躍していたその当時の情景を想像するのが大好きなのです。

ここで、素朴な疑問が湧いてきました。
この車両、ガードレールを越えた斜面に放置されていますよ。
しかしガードレールには大きな損傷はありません。
ってことはこのガードレールが設置される前からここに放置されていたのでしょうね。
ガードレール設置する時に撤去しようとは思わなかったのかな・・・

ガードレールをまたいで放置車両に近寄ってみます。

インストルメントパネル(ダッシュボード)の部分から草生えています・・
今の車では考えられないくらいの超~細いステアリングが昔の車ですね~笑

運転席のシートの色、紫というかピンクというか、不思議な色でした・・

フロントフェンダーに残っているエンブレム、「Sunny」が確認できます。
そうですね、今は亡き日産サニーのピックアップトラックですね~。
通称「サニトラ」ってやつです。
実は私、サニトラは好きな類の車です。
この放置されたサニトラは初代サニートラックですね。
型式はB20 この当時のサニー(乗用車)B10型をベースに1967~1971年の間に造られた車両。
サニトラと言えば車好きなら知らない人はいない?(私の勝手な思い込みかも)ほど現代でも有名なピックアップトラックですが、今見るサニトラのほぼ9割以上が2代目の車体です。
2代目の型式はB120 この当時のサニー(乗用車)のB110型をベースに造られた車両。
この二代目は改良を加えられながら1971~2008年まで製造され続けてきました。
実に30年以上のロングセラーモデルだったのですね。

話は戻ってこの放置車両はいつからここで眠っているのでしょうね~?
仮にこのサニトラがB20型の最終モデルだったとして昭和46年製造の車体って事になります。
(ちなみにそうなると私と同い年の車両って事になります・・笑)
林鉄の廃止が昭和44年。林鉄廃止後に製造されこの林鉄跡の大間川林道で林業に従事していた車両だったのでしょうね。
当時の車両の寿命をおおよそ10年と仮定したら昭和56年頃にはここで永眠に付いたことになります。
そうなるとここで約40年間は眠っている計算になりますね・・・
そんなときの流れを物語っている上のフロントフェンダーの画像・・
そしてこの緑に覆われた林に佇む姿はまるで東南アジアの密林で発見された零戦の残骸のようですね・・・

サニトラを後にしてさらに林道を進んで行きます。

切通しにトンネル、ロックシェッドと林鉄時代の遺構が続く林道を快調に進みます。

こんな滝も出てきます。

またもやロックシェッドからのトンネル。
ほんと退屈しない林道ですね。

トンネル抜けてしばらくでかなりの崩落現場に出くわします。
しかし、土砂はきちんと撤去されて車両の通行は問題ない状態になっています。
この寸又峡周辺の「日向林道」や「林道寸又左岸線」など、林鉄の廃止後に整備されたはずの林道がことごとく崩落で通行出来ない状態になっている中で、この林鉄跡の大間川林道はまだ整備されているのですね。

先ほどの崩落現場から少しの進んだところで前方に軽バンが数台停まっているのが確認出来ます。
えっ!
やっぱり工事車両がいたのか・・汗
そうです、ここにたどり着くまでもうすうす気付いてはいたのです。
路面に薄ら残された新しめの自動車のタイヤ痕を・・
あのゲートを開けて入ってこられる自動車といったら中電関係の車両しか考えられません。
ここで、またもや立ち止まります・・・
軽バン周辺をこっそり眺めているとやっぱり作業の方の姿が確認出来ます。
この林道もゲートには立ち入り禁止の警告看板がありました。
しかし寸又峡の駐車場で見た張り紙には「林道は徒歩で通行お願いします」って書いてありました。
なので問題は無いはず、今の私は徒歩で自転車引いているだけなので・・
って自分に言い聞かせて歩みを進めます。
ここからは少しの間、写真は遠慮しました。
お仕事の方の写真を撮りまくるのもね、失礼ですからね・・・(^-^;
軽バンに近づくとかなり若い作業員の方が車の荷台に顔を突っ込んで何かの準備していました。
そんな姿を確認した私はまたもや先手必勝のこちらからのさわやかな挨拶攻撃を試みます。
私
「こんにちは~!」
作業員の方
冷静に
「こんにちは・・」
・・・・
私の心の声
(あれ?反応にぶ!驚きも無しに冷静に仕事してやがる・・・)
続けて私
「ここから奥は通れないのですか?」
作業員の方
これまたテンション低めで
「通れないと思いますよ・・」
私
「あ~、やっぱりそうですか・・」

それがこの画像です。
大きな倒木で道が塞がれています。
この先は通行不能だという事を知らせているようですね。
「山さ行がねが」の本でもここから少し進んだところでいきなりの大崩落があると記載されていました。

そして今ここにいる作業の方々はこの看板にある大間川堰堤の工事に来ている方のようです。
さっきお話しさせていただいた方は車両から見て中部電力の下請けの電気工事業者の方のようでした。
なので本来立ち入り禁止のここに突如入って来た見ず知らずの自転車野郎(私の事・・笑)にも別に興味もわかなかったのでしょうね・・笑
しかし、3台あった軽バンのうち一台は紛れもなく中部電力の車両でした。
そしてこの看板の脇から河原へ続く階段がありその階段の途中にも作業の方が数名みえました。
本当はこの先、行ける所まで進みたかったし大間川堰堤ってのも間近で見てみたかったのですが中電の方に何か言われても嫌なのでこれ以上の探索は諦めます。

林道から見下ろした大間川。
この林道まで川の流れの音が響いてきています。
またいつかここより奥地と大間川堰堤を見てみたく思いながら来た道を引き返します。
ここからの復路はまたもや、走行動画をお楽しみいただこうと思います。
想像ですが、私のMTBの速度と当時の森林鉄道の速度は同じくらいのような気がします。
なので当時の千頭森林鉄道、大間川支線に乗っている気分でご覧ください。
尚、今回の撮影もMTBの走行中、片手に持ったスマホ(コンデジは前回の動画撮影後にバッテリーが切れました・・笑)で撮った動画なので見づらいところがあるのはご了承ください。そして今回もクマよけの鈴の音も入っているのでボリューム調整お願いします。
で、今回の動画の見どころは最後の最後にあったりしますよ~。
途中走行動画に飽きてきても是非最後までご覧くださいね、
「とんでもない事態に~!」って声が聞こえてきそうな・・・笑
では、どうぞ!
どうでした?
久しぶりにやっちゃいましたよ~笑
トンネル内の真ん中の溝に前輪を落とし込んじゃって片手にスマホ持ったままだったのでつんのめった状態からのリカバリーも出来ずそのまま大転倒~!
って感じでした~笑
しかし、大事なスマホは守りましたよ~、泥だらけになって膝すりむいてもね・・笑

トンネルの入り口はこんな感じでドロドロ状態だったのです。
ただの泥んこ状態なら転倒すること無かったのですが、トンネルの路面中央の例の溝、あそこに前輪はまり込んでしまい、泥の抵抗も相まって完全につんのめってしまいました。
片手でなければとっさにハンドル引いてリヤ加重に持っていけば転倒はま逃れたと思いますが、
スマホ片手ではね~、なすがまま状態でした・・・汗
教訓・・・
ながらスマホはやめましょう!・・・笑

トンネル抜けたところで一休み。

久々に泥んこになっちゃった我がMTB。
むか~しの日産エクストレイルのコマーシャルを思い出しました・・笑
(泥んこの所でMTBが前転して転倒するシーンがありました)

もちろん私も泥だらけ~!
まっいいんですけどね、MTB遊びには泥は付きものですから・・・
けど、唯一残念なのは・・・、
この泥・・
ドブ臭いんですけど~!!
なんでこんな山奥の泥がドブ臭いんだ~?
こんな水も空気もきれいなところなのになんで!?

そんな臭い思いをしながら林道ゲートまで無事戻ってきました。

ここからはサドル下げて林道ダウンヒルの始まりです。
流石にここからのオフロード林道ダウンヒルは、ながらスマホの撮影は危険なのでやめときます。

で、あっという間に飛龍橋の分岐まで下りてきました。
やっぱり新品タイヤは良いですね~。
前回のタイヤより太くなったのと、ゴムも柔軟な為凄く安定したハンドリングでオフロードを安心してかっ飛ばせましたよ~。
やっぱり、車と一緒でタイヤの性能って重要なのですね。
特に自転車は車やバイクと違って身体にダイレクトに来るのでタイヤの違いが顕著に分かります。
太くなったタイヤのおかげで下りは楽になるのは想像どうりだったのですが、登りも楽になったのが意外でした。
前回まで履いていたタイヤはもう古かったのでゴムも固く、スネークバイト(リム打ちパンク)対策でエアー圧もかなり高めで乗っていました。
そのおかげでオフロード下りも路面の凹凸や落石等で弾かれてしまいコントロールが大変でした。
それと登りでもオフロードではトラクションがかかりにくく却って疲れてしまっていた気がします・・
新品タイヤでは登りでもしっかりトラクションがかかるため以前のタイヤより楽に感じたのでしょうね~。
ってことで、新品タイヤでダウンヒルも楽しめ、前回のリベンジを果たせました・・(^_-)-☆

そんな、満足感に浸りながら飛龍橋を渡って寸又峡へ向かいます。

飛龍橋から見下ろす大間川。
濁っていますね・・

夢の吊り橋が見えてきました。

大間ダム。
ここにもダム関係の人々の姿が。
やっぱり今日はこの界隈のダムは国土交通省の監査なのですかね?

大間ダム付近から見る夢の吊り橋。
橋の下で川の水の色が変化しているのが分かります。
前回はすべて灰色していた川の水の色が今日はあのつり橋を境に色が違います。

その後、寸又峡温泉街を抜けて駐車場へ向かいます。

11:35
無事?下山・・
無事じゃ無いか・・・
ま、ドブ臭くなって膝ちょっとすりむいたくらいなのでほぼ無事ですね・・・笑
今回の探索は結局目標にしていた地点には辿り付けませんでしたが千頭森林鉄道の跡はしっかり満喫できました。
ってことで、一応リベンジ成功って事にしましょう!
しかし、まだまだ奥の深い千頭森林鉄道跡のごく一部しか目の当たりしていないはずなので、実はまだあきらめがついていません・・・
今回で、いったんこの探索シリーズは終了ですがまたいつか、続編があるかも?
また林道、廃道、廃線に興味ある方はまたその時を楽しみにしていてくださいね~(^^ゞ
次はいつものおまけ編に続きます。
お楽しみに~(^^♪