
お待たせしました!
続きです。

4:00起床
着替え、荷物の整理を行い4:35小屋の外へ出て夜明け前の景色を眺めます。
眼下には今日も雲海が広がります。

前穂北尾根も見えます。

槍ヶ岳北尾根

日の出前の静寂に包まれる槍ヶ岳

やがて常念山脈の向こう側の雲海の一部が輝き始めます。

日の出です~!
やはり雲海から登るお日様は何度見ても感動しますね~。
そのお日様の光を浴びた穂高連峰は赤く染まり始めます。

北穂高小屋も日の光を浴びています。
あそこでも沢山の登山者の方がご来光を眺めていることでしょう。

昨日歩いた稜線も赤く染まっています。

そして、槍ヶ岳。
夜明け前の厳かな感じとはまた違って見えます。

ご来光を眺めた後、朝食をいただきに食堂へ向かいます。

食堂には石油ストーブに火が入っていました。

朝ごはんはこんな感じ。
リンゴのゼリーのデザート付き、こういうところが嬉しいですね~。
(女子か!・・笑)

今日の天気は良さそう~。
食後、寝床に戻って出発の準備をします。

5:50
日が昇ると山々は本来の色を取り戻します。
それでは今から下山します。
下山ルートは東鎌尾根を西岳方面へ向かい水俣乗越から槍沢ルートへ下ります。
その後は槍沢ルートで横尾まで、横尾からは昨日と同様のルートで上高地へ向かいます。

ヒュッテ大槍さんお世話になりました~。

まずは西岳方面へ進みます
15時頃には上高地かな?

北鎌尾根を左手に見ながら進んで行きます。

イワツメクサ

高く登る太陽からは夏の日差しを感じさせます。

そんな日の光に照らされ槍ヶ岳から北鎌尾根。
綺麗ですね~。

その後北鎌尾根の下部から湧き上がったガスがどんどん登っていきやがて、
槍ヶ岳を覆い隠してしまいます。

前穂高からの稜線にもところどころガスがかかっていますね。

そんな絶景を眺めながら、思ったよりハードなルートを進んで行きます。

チングルマ

ガスに包まれる北穂高岳

ガス切れ間から見える北穂高山頂。
まるで雲の中に浮かぶ要塞、ラピュタのように見えますね。

その後も崩れやすい痩せ尾根を進んで行きます。

鎖場から梯子へつながるガレ場の急斜面。

そこで見かけた鎖を止める為の岩に打ち込まれた杭。
その鉄の杭に何やら字が刻まれていますよ・・

よく見ると
「昭和六年七月二十二日・・大阪市天王寺区・・・」って刻まれています。
ん~!?
昭和6年~!
すっごく古い杭ですよ~!

そんな古い杭に今も現役で使われている鎖が下がっています。
で、気になる杭に刻まれた文字ですが、その場でまじまじと見て読みたかったの
ですが対向する登山者さんの姿が見えたのであまりその場で停滞できず、写真を
数枚撮ってきただけでした。
しかしやっぱり気になったので帰宅後ネットで色々調べて見ました。
そして見つけたのが下記の文章
全文は不明ですが「昭和六年七月二十二日於 東鎌尾根左側下旧道雪渓 山田博二遭難為記念奉仕之建 山田惣太郎」という文字が刻まれています。1931年に山田博二という人が東鎌尾根で遭難し、その関係者であろう山田惣太郎さんが、慰霊や後に続く登山者のために鎖場を設置した言うことでしょうか。80年以上経った現在でも実際に使われています。
(「いこまいけ高岡」というサイトから抜粋させていただきました)
そしてもう一つ驚いたのは私が上高地から入山した日が7月22日なのです。
昭和6年7月22日の出来事の記念の杭・・・
ちょうど88年後の今、そんな記念の杭が私の目に留まったのはたまたまの偶然か?
それとも・・・
う~ん、考えすぎですね・・・笑

その後すれ違った登山者さんが梯子を登って例の鎖場へ向かおうとしています。
たしかに鎖も梯子も無い状態だと登るのは至難の業かも・・

進む方向右手には槍沢が見下ろせます。

正面にはまたなんかすごい梯子場が見えます。
しかしこの東鎌尾根ってこんなハードなルートだったのですね。
私は優雅な稜線歩きを想像していたのでちょっとびっくり・・・

あの梯子のたもとに行くにはこのガレ場の急斜面を下ります。

下りてくる人の大きさからこの崖、梯子の高さがお分かりいただけると思います。
建物で考えたら4階建くらいの高さはありそう・・・汗

梯子のたもとで見上げます。
やっぱり、高い~。

そして今立っている場所の両脇も切れ落ちた絶壁になっています。

長い2本目のはしごを登り切って下を写した画像。
やっぱり高い・・・

3本目の短い梯子を登り切ると・・

木道のルートが出てきます。

その後もこんな狭い尾根道をどんどん進みます。

北鎌尾根

南岳からの稜線

やがてルートは木々に覆われたルートに変化していきます。

向かいの山の急斜面のルートを下ってくるパーティー発見。

こちらも急な下りに差し掛かります。
おそらくもうすぐ水俣乗越だと思われます。

道標が見えてきました。

7:20
水俣乗越到着。
小屋出てから約2時間、もっと楽なルートと思っていましたが結構ハードでした。

こちらが今から向かう槍沢ルートへつながる登山道。

こちらが、槍ヶ岳へのバリエーションルートの北鎌尾根へつながる登山道。
いつかはチャレンジしたく思いながら、槍沢へ向かいます。

槍沢へは九十九折で急激に高度を下げていきます。

登山道脇には可愛い高原植物が花を咲かせていました。

どんどん高度を下げて進みます。

昨日歩いた穂高の稜線があんな高い位置になっちゃいました。

そして槍沢が徐々に近づいてきます。

ニッコウキスゲ

九十九折の急な登山道を下ってくると、やがて河原のような場所に降りてきます。

河原をしばらく下ると、道標が見えてきます。

8:15
槍沢ルートへ合流。

今降りてきた河原は「乗越沢」だそうです。
水俣乗越からの沢だから?
それなら「水俣沢」のがしっくりくる気がしますが・・
ま、どうでもいいですけどね・・・笑

穂高の稜線はもうあんなに遠くになっちゃいました。
ちょっと寂しい気持ちにもなったりしますが、また来ることを誓い帰路につきます。
ちょっと長くなってきたので続きは下山 後編へ
お楽しみに~!
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Posted at
2019/08/16 14:18:44