
お待たせしました!
続きです!

とにかく足早に西穂山荘うらの急斜面を登り切り西穂高岳へ続く稜線上に出ました。
天候は問題なく、西穂高岳の主峰方面まで見渡せます。
もちろん目指す独標も視界に入ってきます。

振り返ると眼下には西穂山荘、そして遠くには焼岳から乗鞍岳も見渡せます。

しばらくはのんびり稜線歩きです。
が・・
しかし、飛騨側より結構風が強く吹きつけてきます。
この時期はこんなものなんでしょうね~。
天気は良くても気温が気温なので、強風にさらされると痛い寒さに襲われます。

そんな強風が織りなす、まるで絵画のような綺麗な雪面・・・
自然が作り出す芸術ですね~。

丸山を通過します。

丸山通過するとこれから進む稜線がずっと見渡せます。
それにしても風強い・・・ところどころで雪煙が上がっています・・・

歩いてきた稜線を振り返ります。
ここまでは比較的楽な感じで来ることが出来ます。

ここから急斜面に取りつきます。

そうこうしていると飛騨側からガス(霧)が湧き上がってきています。

振り返ってもやはり歩いてきた稜線にガスがかかってきています。
天気、大丈夫か~?って心配になります。

信州側の上高地方面は良く見渡せます。

私の後方に数人の登山者の姿があります。

急斜面の上の方で写真を撮る登山者さん。
私もせっかくオリンパスの一眼持ってきているので色んな写真撮りたいのですが、まずは登頂したく思うのでいつものリコーのカメラか、スマホで記録用の画像撮影のみを行い進んで行きます。
オリンパスの一眼での撮影は帰りの道中にゆっくりしようと思います。

さっき写真撮っていた登山者の方も追い抜いて進んで行きます。
それにしてもこの急斜面は結構しんどい・・

それに加え足元はカッチカチのアイスバーン。
これアイゼンが無いとヤバいやつです・・・

振り返るとこんな感じ。

なんか、ありとあらゆる物が凍り付いちゃってますよ・・・

目指す独標が段々近くに迫ってきました。

あの台形のこんもりした岩々のピークが独標です。
いよいよ射程距離に入ってきましたよ~。
よく見ると2人の登山者の姿が確認できます。
一人は独票のたもと、
もう一人はもう真ん中より少し上まで登っています。
ここで、「しまった~」って気分に。
あそこまで登るルートを知りたかったのです。
前回もあの独標たもとまではたどり着いているのです。
あそこから何処へ取りつくのが正解なのかが知りたかったのですが見ることが出来ませんでした。
しかし、もう一人の登山者がいるのでその方がどう登って行くか見ることにします。

私の立っている場所も切り立った稜線上で決して安全な場所ではないのですがしばらくここで停滞して前を行く登山者を目で追います。

先頭を行く登山者はゆっくり慎重にもうすぐ登頂しそうなところまで登って行っています。

しかし、たもとにいる方はあの岩場付近を行ったり来たりしています。
何処から登ったら良いか分からない感じです。
前回の私と同じですね・・・汗

挙句の果てのその方こちらに向かって下ってきますよ~。
あまりに高みの見物するのも失礼かと思い、独標へ向けて歩みを進めます。
独標のたもとから少し下ったところで引き返してきたその方と会話します。
その方曰く、この独標は初めてのチャレンジでどこから登ったらよいか分からず
引き返そうと戻って来たそうです。
自分も前回同じでしたよ~ってお話しして、
「自分はリベンジの為に来たので何とか登ってみます」
と勇ましいことをその方に告げて進んで行きます。

私の前にはもう誰も居ません。
おそらく先頭の方はもう登頂した頃でしょう。
ここからは全くその姿を確認することは出来ません。
実は私も未だに何処から登るのが正解なのか全く分かっていないのです。
なので、今回は誰かが登って行くルートを真似して登るつもりだったのですがその当てが外れてしまいました。
もっとも、ここでこのまま他の誰かが来るのをずっと待っていればいつかは登れるのでしょうけどね・・
しかしさっきの方に「登る宣言」しちゃった手前、何とか自力で登らないとカッコ付かないしね~(^^;)
ってことで、前回私が登ろうとして諦めた場所はさっきの方も登ろうとして諦めていました。
という事はやっぱりそこは取りつきポイントとしては正解ではないって事・・
じゃあ、ここしかないな!って意を決して岩に取りつきます。
そこは雪の無い岩のごつごつした急斜面、手足を使いよじ登っていきます。
私は前回チャレンジの時はアイゼンを装着したまま岩の急斜面を登る経験をほとんどしたことが無かったために躊躇していたところがありました。
あれから一度、地元の御在所岳への登山であえてあまり雪の無い岩の斜面をアイゼン装着したまま歩きとおすという練習をしたことがあったのです。
なので、アイゼン装着で雪の無い岩の上を直で登る感覚は以前よりは違和感なく行えたのだと思います。
そんな感じで、割と簡単に独標の中間地点までは登ってくることが出来ました。
しかし、今度はそこから始まる雪の急斜面に躊躇しちゃいます。
(もちろんそんな余裕ないので画像はありません・・・)
そこはかなりの急角度の固い雪の斜面。
けり込めばアイゼンは効きますが、まずこんな雪の急斜面を登る経験をしたことが無いのと、雪が氷に近いシャーベット状なのでどこまでアイゼンが効くのか私には未知数な感じなのです。
万が一滑落しようものならまず命は無い感じの斜面です・・・汗
そこで、片手に持ったピッケルを雪面に振り下ろししっかり刺さったことを確認してアイゼンをけり込んで斜面に取りつきます。
その後四つばいの体勢でピッケルとアイゼンを交互に確実に斜面に刺しながらゆっくり慎重に登っていきます。

で、何とか雪の急斜面もクリヤー!
登り切ってから見下ろすと後続の登山者の姿が・・
あんな体勢でピッケルを雪面に刺して登ってきました。
私、初めてピッケルをちゃんとしたピッケルの使い方をしました・・
今までは、ほぼ飾りでしたから・・・・笑

で、やっとリベンジ成功~!
私、おそらく本日2番手での登頂じゃないでしょうか。
ま、アタックザックしか背負っていないので体力的には全然余裕だったからね~。
ってことで念願の西穂高岳独標のリベンジ登頂を見事果たすことが出来ました。
ここでしばらくは写真撮って達成感に浸ろうと思います(*^^)v
ここで、切りが良いので独標からの景色及び下山の様子はVol.6でお伝えしますね~。
続く