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2008年09月28日

狭い"裾野"

狭い"裾野" この週末、モータースポーツで最大の話題となったのがF1(フォーミュラ・ワン)・シンガポールグランプリ。
史上初めてのナイトレースとして開催された一戦は、取り敢えずは懸念された夜間走行に起因するアクシデントやクラッシュもなく、無事に行われました。

しかし本来は夜間走行を前提としていないF1マシン、ヘッドライトも装着せずにコース照明だけを頼りにレースを行うことには賛否両論あるようです。
やはり天候が変化する可能性まで考えれば事故の危険性は夜間の方が高いでしょうし、万一の際のレスキュー作業についても昼間よりも難しくなる可能性もあります。

そもそもナイトレースとしたのはヨーロッパでテレビ観戦しやすい時間帯に放映を行えるようにとの"プロモーション要素"が大きな理由。
プロモーションと本質的な競技のバランスという面でも、論議の余地がありそうです。


そんなF1(フォーミュラ・ワン)についての話題の一方、同じ日に日本国内では全日本ジムカーナ選手権の最終戦が行われました。

終盤にきて若手の台頭があったり、連勝・連覇記録がかかっていたり、チャンピオン争いが最終戦まで持ち越しとなったクラスもあるなど、見どころ満載という内容でした。

しかし残念ながらF1(フォーミュラ・ワン)と肩を並べるのはさすがに無理にしても、その10分の1、いや50分の1ほどの話題にも一般的になっていないのが現実です。

もっともジムカーナ競技そのものが"観戦"よりも"参加"を主体としているので、致し方ないことなのかもしれません。しかしもっとも身近なモータースポーツカテゴリーであるジムカーナの国内最高峰シリーズであるのにも関わらず、その認知度は非常に低いといわざるを得ません。

オーガナイザーの"体力"がサーキットレースよりも弱いために、エンターテイメント向きの情報発信が非常に少ないという背景もありますし、シリーズを統括する組織や人がいないことも理由に挙げられるでしょう。
全日本ジムカーナ選手権についての情報は、「JAF・MOTORSPORTSウェブサイト」で日程や会場程度は知ることが出来ます。
あとは開催レポートなどはJAF競技ライセンス所持者に送られる「JAFスポーツ」や一部のモータースポーツ情報誌、関係企業(用品メーカー等)のウェブサイトといったソースしかありません。

例えばちょっと気になるドライバーがいたとしてもプロフィールを調べることさえままならず、カテゴリーや規則についての解説は"公式"なものが無いと言える状態です。


これは"観戦"以前の問題で、"参加"しようとする新しい人を惹きつけることすら難しいかもしれません。
その昔はモータースポーツに興味を持ったら、地域のクラブやショップの門を叩くというのが道筋でしたが、今どきそんな前時代的なことを若い人に要求するのは無理というものです。

まずは情報に触れてもらい、より興味が沸いたらJAFや各地域のクラブ、ショップなどが窓口になって競技参加の手助けをする、という流れが必要です。


昨今、日本ではモータースポーツ業界の状況が芳しくありません。
そんな中、去る6月末には"JAFモータースポーツ振興ワーキンググループ"がモータースポーツ振興策をJAF会長宛に答申しました。

しかしこの内容とて、何となくサーキットレース中心、それも観戦者やスポンサー、メディア露出を増やすことの必要性ばかりが説かれている印象です。
それはそれで大切でしょうが、モータースポーツつまりスポーツとしての育成を考えたとき、競技人口を如何に増やすかが最大かつもっとも急を要する検討事項ではないでしょうか。

野球も競技人口が多く、小学生~高校生、社会人としっかり組織的に根付いている上で、プロフェッショナルが存在しています。
サッカーも競技人口が増えたお蔭で、野球同様に全国的に競技人口増加と組織化が図られて、頂点にプロフェッショナルリーグがあります。

しかしモータースポーツは"興行"ばかり注目され、こうした振興策を語ると「プロドライバーの露出を増やす」「レーシングカーに触れる機会を増やす」という短絡的指向に偏りがちです。

こうしたエンターテイメント一辺倒ではなく、長期的に見て最も必要とされる競技人口の拡大、日本におけるモータースポーツの裾野を拡げる努力が関係各位には求められているのは間違いありません。

次の週末には二年目となる大がかりなモータースポーツイベントが東京都内で開催されますが、これもエンターテイメント訴求一辺倒。もっと言えば時期的にも「F1の前宣伝イベント」と言われても仕方ない感じです。
なぜこんな辛辣な言い方をするのかというと、こうした機会を折角設けているのにジムカーナやダートトライアルといった"スピード行事"は完全に無視されているに等しい扱いで、とても競技人口の増加を真剣に考えているとは思えないからです。
 
ちなみに写真は全日本ジムカーナ選手権最終戦でSA2クラスのチャンピオンを獲得した森嶋昭時選手のマツダRX-7。
 
ブログ一覧 | モータースポーツ | 日記
Posted at 2008/10/01 23:27:17

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