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2008年11月05日

低すぎる"垣根"

低すぎる"垣根" 去る週末に第6戦が開催されたスーパー耐久シリーズは、中一週間をはさんで11月15日(土)にツインリンクもてぎで最終戦を迎えます。
今年は日曜日にスーパースピードウェイ(オーバルコース)を舞台としたスペシャルステージが組み込まれたため、シリーズ戦は土曜日に予選と決勝が一日で行われます。
既にST-1とST-3の両クラスではチャンピオンが決したものの、ST-2とST-4は最終決戦となるわけで、特に混戦模様のST-2クラスはどのような戦いになるのかが楽しみなところです。

ところでスーパー耐久シリーズはまもなく前身のN1耐久ラウンドシリーズ発足から数えて20周年を迎えようとしています。
国内のレースカテゴリーとしてはとても長きに渡って続けられており、観客動員や規模ではSUPER GTに遠く及ばないものの、身近さがひとつの特徴にもなって根強いファンが存在しているのも事実です。

しかし最近、このファンとの"距離感"について気になることがあります。

確かにSUPER GTに比べればスーパー耐久はファンとの距離感が非常に近いレースであると言えるでしょう。
全体的にフレンドリーな雰囲気にあふれていますし、チームも広くファンを受け入れるところが多いと思います。

ですが、少々ファンとの"垣根"が低すぎるようにも思えてきます。
こんなことを書くのは、例えばカメラ片手に写真撮影を楽しみに来ているファンの行動を見ていて、危険を感じる場面が多々あるからです。

何度かレース観戦に通っているうちに、なんとなくでもお気に入りのチームやドライバーというのが出来るもの。
するとウェブやブログなどを通じてコミュニケーションを深めることも出来るご時世ですから、ごく一般の観客よりも一歩チームの中に入るファンというのが現れます。
それはそれで、応援してくれるのはありがたいことですし、決して存在を否定するものではありません。

ですが、ファンとチームスタッフという立場の違いを確実に認識しておく必要は絶対にあると思います。

例えば写真撮影を楽しむ場合、観客は決められたエリアの中でマシンやドライバーを撮影できます。これが私たちのようなメディアという存在で主催者から認められた場合には、コースサイドなどへの立ち入りが特別に許可されて、その範囲内で撮影や取材活動を行います。
しかし決して無制限ではありません。例え主催者から認められたとしても立ち入りを禁じられている区域は多々ありますし、状況に応じてオフィシャルの指示に従うことが絶対条件です。
耐久レースの見せ場となるピット作業の撮影にしても、近年は火災事故発生時の被害を最小限にくい止めるために、メディア登録者の中でも限られた人しか決勝中のピットロードで撮影することは許されなくなりました。これも会場によっては耐火スーツ着用での撮影が義務づけとなります。

ところがスーパー耐久では、チームの中に一歩入り込んだファンの方が、決勝中などにピットから出てきて作業の模様を撮影していたりします。
これは本来絶対に許されることではなく、競技エリアであるピットレーンやピット作業レーンへの一般観客の立ち入りは厳密に禁止されているはずです。

単純に競技車両が往来している訳ですから事故が起こる可能性があります。またピット作業中の事故に巻き込まれる可能性もあります。
更にファンの方は周囲の状況を的確に判断するのが難しいでしょうから、場合によっては危険を自ら生み出したり、ピット作業の邪魔になったりすることもあるわけです。

もし万一何らかの事故が発生した場合、競技運営に多大な支障を与えるばかりか、その状況や内容によっては社会的に問題となるケースもあり得るでしょう。
この時、チームスタッフであれば参加申し込み時点の誓約であったり保険加入という事故対策が最低限なされていますが、一般のファンであればそうはいきません。
何らかの被害をファンが受けた場合、その人を招き入れたチームにも責任を負う義務が生じることになるでしょう。

辛辣な内容ゆえ、排他的な思考かと誤解を受けるかもしれません。
しかし、自動車競技は危険な面があることも紛れの無い事実。事故の無い安全な競技を実現するためには、スーパー耐久においてファンとチームの間にある"垣根"をもう少し高くした方が良いように思います。


※写真はピット作業の一例であり、本文とは関係ありません。
ブログ一覧 | モータースポーツ | 日記
Posted at 2008/11/09 05:47:23

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この記事へのコメント

2008年11月9日 9:06
はじめました

今年からまたサーキットに通いはじめているのですが、
確かに一般人がピットに入り込んでましたね・・・
全くレースに関心無い方々も多くなって来ましたし・・・

昔に比べてサーキット側のチェックの仕方も甘くなってるような気がしました。
コメントへの返答
2008年11月10日 18:44
本来はピットグリッドのオフィシャルが注意するべきかもしれませんが、各車のピットインが続く状況では作業監視が必要ですから手も回らないでしょう。

ファンの存在はとても大切ですが、各チームがファンを危険な目にあわせないためにも、そこは毅然とした「線引き」をしなければなりません。

夏のレースでビーチサンダルや短パンでカメラ片手にピットロードに出てくる人もいたのですが、これなどはいくらレースが好きで何度もサーキットに通っていると言えども、ファンの安全意識が決して高くないことの現れでしょう。

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