"恐竜"に再び生命を与えてみる

お昼頃、事務所に届いた宅配便。
発送主はクライアントさん、包みを開くと中からは2009年のカレンダーが出てきました。このカレンダー、私が撮影した写真も使われていることから、個人的には単なるカレンダーとしての存在以上のものがあったりします。

ところで年の瀬を迎え、カレンダーやスケジュール帳といったものを目にしたり手にする機会が増えてきました。
既に2009年に向けての準備としてスケジュール帳を購入したという方も多いことでしょう。

私は仕事のスケジュールはパソコンで管理しています。
特に3月から12月までは出張が多いのですが、主なモータースポーツ競技会や取材対象となるイベントをエクセルシートで一覧化したカレンダーを作り、そこにホテルや航空券の手配状況などを記入できるようにしています。

これでスケジュール管理は全く問題ないのですが、唯一の欠点は「ただ確認するためだけでもパソコンを立ち上げる必要がある」ということ。
私自身、事務所では常時パソコンは起動状態ですし、出張でもプライベートの外出でもパソコンを持たずに出歩くことはまずありません。
しかし、単なるちょっとした確認のためだけに起動させるのは、特に外出先では面倒に思えることも･･･。

そんな時に目にしたのが次のニュース。

●PDAの草分け「ザウルス」生産停止、高機能携帯に押され
－YOMIURI ONLINE(読売新聞)　 2008年12月13日　16時44分

シャープを代表するヒット商品である「ZAURUS(ザウルス)」が、15年の歴史に幕を閉じることになりました。

PDA(携帯情報端末)はスケジュール管理に留まらず、インターネット接続機能を有する機種ならばブラウズやメール送受信なども可能。さらに様々なソフトを使えるので、何かと重宝する一品でした。

しかし記事にもあるように近年は携帯電話が高機能化を果たしたことで、その役割を奪われつつありました。なにより携帯電話は今や普及率は一人に一台以上とも言える状況、しかも必ず持ち歩く物ゆえに携行を忘れてしまう心配もPDA単体より少ない存在です。

ですが私はこのニュースを見て、あえて眠っていた「ZAURUS(ザウルス)」を再び使ってみようという気になりました。
私が持っているのは「MI-E25DC」。2002年6月に発売された機種で、静止画＆動画を撮影出来るカメラが搭載されています。もっともカメラ機能は有効31万画素のCMOSタイプ、今どきの携帯電話に比べて遥かに貧弱なスペックでもありますが。

一方で携帯電話のスケジュール機能よりも便利と思えるのは、まず画面の大きさ。本体そのものが大きいので当たり前ではありますが、やはり大きな画面は細かいスケジュールも見やすく、見落としの危険性を回避できます。
次に小さいながらもキーボードが備わっている点。キーボードとペンタッチ入力は、携帯電話のボタン入力よりも、特に長文入力時にスムーズさが違います。ちょっとした原稿やメモ、文章も作ることに抵抗がありません。

もうひとつ、航空機内で使えるというメリットもあります。
ご承知の通り、携帯電話は航空機内で電源を入れること自体が許されません。しかし私の持っている「ZAURUS(ザウルス)」は電波を発しないタイプなので、離着陸時以外は機内でも使うことが許されます。
狭い機内、ちょっとした作業であればノートパソコンを取り出して開くよりも、「ZAURUS(ザウルス)」を使った方が便利というものです。

実際には生産終了が発表された"前時代的"なアイテムと見られることになってしまうでしょうが、なんとなく改めてその良さも思い出させてくれた今回のニュース。
早速長く眠っていた「ZAURUS(ザウルス)」を引っ張りだしてきて充電、再び生命を吹き込んでみたのでした。