
昨夜、2泊3日の北海道一人旅に出かけていた相棒の“しろぶぅさん”が帰京。一夜明けて、十勝地方を代表する菓子舗である「
柳月」の銘菓をお土産にもらい、「
とかち花めぐり共通券」を活用してのガーデンめぐりを中心とした、旅のお土産話をいろいろと聞きました。
そうこうしていると、自分自身も旅に出てみたくなってきた次第。出張では頻繁に全国各地を歩いていますが、モータースポーツを離れた出張が最近は減っているために、久しぶりに観光ガイド的な制作要素のある取材に出かけてみたくなったのです。
そんなことを思いながら、なんとなく興味本位でツアー会社のウェブサイトを巡ってみました。私自身は団体ツアー旅行を好まないのですが、時にはツアーならではの面白い企画ものがあったりして、時々チェックはするようにしています。
すると、既に開催済みではありましたが、ちょっと興味深いツアー企画があったことを発見しました。
●大型車運転体験ツアー in 農道空港 2日間
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日本航空・JAL旬感旅行
北海道の
新得町にある農道空港を舞台にして、大型観光バスの運転体験をしてみようという企画です。公道外なので、大型運転免許を持っていなくても自らステアリングを握って走らせてみることが可能。運転できるバスは地元の「
おびうん観光株式会社」が所有している車体で、最新型の
いすゞガーラや、往年の名車といえる
三菱ふそうの“オバQ”ことエアロクィーンMなど、多彩なラインナップ。
宿泊は同町内の
サホロリゾート。行程を見ると1泊2日ですが、東京発で見ると初日は13時までに出発する便で北海道へ移動。ちょっとビックリしたのは宿泊地までの移動は“各自”となっている点で、空港から帯広駅まで連絡バス、帯広から新得を鉄道で移動して、新得駅からホテルはバスかタクシーというのが公共交通機関を利用するパターン。この移動、時間の制約などを見ると、少々大変なものがありそうですが・・・。
とにかく1日目の夜は懇親会を兼ねた夕食で終了。そして2日目の朝から昼までを農道空港でのバス運転体験に費やし、新得駅まで送ってもらったらあとは帯広発の便に間に合うように空港へと各自移動するだけの自由行動。
要するに、バスを運転することが唯一無二の目的というツアーであり、まぁ一応はお土産を買うかちょっとした観光をする時間的な余裕もありますよ、という感じの企画です。
運転体験枠20名+同行者枠20名の募集だったそうですが、果たしてどのくらいの利用があったのでしょうか。私がもし事前にこの企画を知ったならば、かなり応募したいという欲求にかられると思います。もっとも、行程を見る限りでは二日目の午前中のみが体験に充てられた時間。午後の自由時間を削って、もっと運転体験を行える時間を増やしてもらえたらと思うことでしょう。
こうした大型車を運転するという体験は、単に興味本位であったり乗り物を操る楽しさを感じられるというだけには留まりません。
巧く体験プログラムを構築すれば、大型車と乗用車の運転特性や視界の違いなどを実体験できる貴重な機会になるわけで、特に大型車を運転したことがないドライバーにとっては、その特徴を自ら経験することで、以降の自分自身の安全運転につなげることも出来るわけです。
ところで、私自身は大型免許は取得するに至っていません。大型やけん引免許を取りたいと思い続けてはいるのですが、なかなか時間的な余裕に恵まれないまま現在に至っています。しかし仕事柄もありますが、公道外で大型トラックやセミ・トレーラー、大型路線バスや観光バスの運転を行った経験はあります。また、公道では許される範囲内の中型トラックやバスを改造したキャンピングカーを運転した経験も有しています。
もう15年ほど昔の話ですが、
十勝スピードウェイに勤務していた頃には、展示用のフォーミュラ・マシンを4トンのクレーン付平ボディートラックに積んで、日勝峠を越えて札幌までを往復したこともありました。
そしてもうひとつ、私がこれまでに自らステアリングを握って運転したこともある、もっとも大きくて高価な車をご紹介しておきましょう。
コマツ(小松製作所)の「HD985」ダンプトラックです。このモデルは1996年に開発されたもので、オーストラリアの鉱山や、日本国内の石灰石鉱山で活躍しています。その積載量は100,000kg、実に100トンという巨大さ。写真では街中を走っている大型サイズのダンプカーと並んでいますが、その巨大さをおわかりいただけるかと思います。ちなみに「HD985」の全長は10,610mm、全高は5,140mm。
運転席には車体前部の階段を昇ってアプローチしますが、そこに座って運転した感覚は「一軒家を運転している」とでもいう感じのもの。ただし運転そのものはミッションが2ペダルのオートマチックですし、ステアリングのパワーアシストも強力なので、拍子抜けするほどに普通です。運転した
コマツテクノセンタでは女性のインストラクターが、軽々とこの巨大なダンプカーを運転しているのです。
しかし、やはり速度をあげて50km/hくらいになると、自分が動かしているものの巨大さを実感せずにはいられません。空荷の状態だったのでブレーキなども必要以上と思えるほどに良く効きましたが、運転が予想より容易で、かつ動きも機敏だったがゆえに、別の意味で神経を使うこともありました。
なにしろステアリング操作へのレスポンスが思った以上に機敏。タイヤが余りに巨大故にホイールベースの数値は長いものの、運転感覚は真横からのシルエットで察しがつくように、ちょっとした“チョロQ”的なフィーリングで、ショートホイールベース独特のものがあったと記憶しています。
この「HD985」、価格は1億5千万円ほどとのことですから、「
メルセデス-ベンツ SLRマクラーレン・ロードスターのつけているプライスタグ、7000万円の倍以上。
間違いなく、私にとっては運転経験のある最大かつ最高値の一台なのです。
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Posted at
2011/06/24 20:45:49