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2011年07月12日

ナンバー付き競技車両

ナンバー付き競技車両 近年、日本のモータースポーツは景気低迷などの影響により、厳しい状況が続いています。特に参加型のカテゴリーでは参加台数の伸び悩みがなかなか解決されない面もあり、主催者や各アソシエーションは苦しいシリーズ運営を強いられている部分があることは否めません。

しかし一方では、その昔に比べると格段にモータースポーツの敷居が低くなったと言える面もあることを忘れることもできません。その大きな理由は、一般公道を走れるナンバー(登録番号)付きの車両でそのまま出場できるJAF(日本自動車連盟)公認のレースが増えていることにあります。
2000年に発足した「Netz Cup」は、日本で初めてナンバー付車両による公認レースとして、初代トヨタヴィッツのワンメイクレースとして発足しました。日常の足である自家用車と別に競技専用車両を持つことは、車両そのものの購入や製作にかかる費用にはじまり、その維持費や競技会参戦にあたってのサーキットまでの搬送など、コストと手間がとてもかかるものです。しかし、日頃は買い物や通勤にも使える車でそのまま公認競技会に出場できる手軽さが人気を集め、発足当初は予選落ちも当たり前の盛況ぶりで、決勝レースとは別に予選不通過者によるコンソレーションレースも開催されていました。

この「Netz Cup」を先駆者として、今では「Lotus Cup Japan」や「ロードスター・パーティレース」、さらに過去には「フォルクスワーゲン・ルポGTIカップ」といったナンバー付車両によるワンメイク公認レースが生まれ、サンデーレーサーたちがサーキットを舞台にレースを楽しんでいます。
また、こうしたレースが発足する以前から、ラリーやジムカーナ、ダートトライアルといった競技はナンバー付の車両でも参戦することが可能で、これらも各全日本選手権を筆頭に地域毎のシリーズまで多くの競技会が開催されて、根強い人気を集めています。

ただし、これらのナンバー付車両で参加できるモータースポーツでは、注意すべきことがいくつかあります。
なにより自走で競技会場に向かった場合、競技中のマシントラブルやクラッシュは、細心の注意を払って避けなければなりません。当たり前ですが自走で行ったのであれば、帰りも競技を戦い終えた車で自宅まで帰るわけです。ここで帰るための車を失うような事態になってしまうと、搬送車の手配などに多大な労力と費用を払う結果になってしまいます。

次に、こうしたトラブルを未然に防ぐためにも日頃のメンテナンスはしっかり行う必要があります。特に予防交換を中心としたメンテナンスは、結果的にトータルの車両維持コストを抑える結果にもつながるでしょうから、あまり費用の出し惜しみはしないほうがベターでしょう。
もちろん競技終了後にレースの場合は公道走行車検という、競技を終えた時点で一般公道を走るのに適した状態かどうかを検査しますが、例えばライトの電球とかちょっとした消耗品などはスペアパーツも用意しておきたいものです。

そして最後に、何よりも注意していただきたいのが“公道走行中はルールとマナーを厳守する”という点。
実は先日、全日本ラリー選手権の取材で会場に向かっている際に、残念な光景に出くわしました。早朝の空いた高速道路、ここは制限速度が80km/hだったのですが、淡々とその速度で走っていると、かなりの速度超過状態で抜きさって行った競技車両が何台かあったのです。中にはそれなりのカラーリングを施されていて全国を転戦している、ラリーファンにはお馴染みのマシンもありました。

競技車両はその見た目から、関係者が思っている以上に一般の方々にとっては目につく存在です。そんな車が大幅な速度オーバーで高速道路を“爆走”している風景は、残念ながら暴走族と何ら変わらないものとして受け止められても仕方の無い話でしょう。
まして、こうした車両が大会の模様を伝える雑誌、または地元の新聞やテレビに露出していたとしたら。爆走する競技車両に抜き去られた印象も強く残る中で見るニュースは、健全なスポーツとしてのモータースポーツとは遠くかけ離れて、単なる“暴走集団の集まり”と捉えられてしまうかもしれません。

以前にこのブログでは、暴走行為を行うラリーファンが乗っているレプリカ車の問題を採り上げたことがありますが、競技に参加している選手が競技車両で一般公道のルールやマナーを守らないというのは、言語道断としか言いようがありません。
モータースポーツをボトムレンジで支えている参加型競技、それがナンバー付き車両によるさまざまなカテゴリー。本来ならモータースポーツを支えている立場のこうしたカテゴリーに参加している選手たちが、実はモータースポーツの品位や社会的認知度を下げる様な行為をしていたとしたら、これほどまでに悲しい事実もないと思う次第です。
 
ブログ一覧 | モータースポーツ | 日記
Posted at 2011/07/29 16:39:56

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この記事へのコメント

2011年7月29日 20:32
公道もルール守らない。当然サーキットやクローズドコースでもルール守らない。
酷いのは、黒旗無視管制呼び出し更に競技長恫喝と言うレベルの馬鹿ものまで居ります。
と言う、レース後パンチ入れたり、レース中に故意にぶつけたりするレベルと同等のドライバーが目に付きます。
わたくしが思うにはN-0はN-1以上のチューニングに至っており、N-2に近い雰囲気も出てきています。
不景気なので安易なN-0に行きたがるでしょうが、本来はN-1や純レーシングカー(フオーミュラーやレーシングプロト)でレースするのが正規な姿と思います。
初期のN-0の様に完全ワンメークなナンバー付き車による『公認/簡易式レース』と言うスタンスに戻るべきと思います。
レース前後の車検も昔の様に厳しく戻さないと多くの諸問題が噴出します。
最近はナンバー付き車両の走行枠の方がナンバー無し箱車より多いですし、フオーミュラー走行枠なんて週1回位まで廃れてしまいました。
鈴鹿は頑張っているそうですが、FSWは中々痺れます。
コメントへの返答
2011年8月3日 2:56
N-0のような入門カテゴリーこそ、モータースポーツのルールやマナーを学ぶ場であって欲しいのですが、現実はなかなかそうなっていないようです。

N-0は基本的にメーカーごとのワンメイク状態ですが、それぞれのシリーズでは雰囲気が大きく違う部分もあるように思えます。
中にはとても紳士的な参加者ばかりが集まり、良い雰囲気もものもあります。

車両の問題は、たしかに一部のシリーズなどは“無法状態”に近かったという話も聞いています。
これは主催者やアソシエーションの怠慢でしかありません。ルールを公正公平に厳格運用する姿勢が求められます。

公認レースは厳密な規則の下で、公平公正かつ安全にモータースポーツを楽しめるのが美点。ここを今一度認識し直して、主催関係各位には尽力していただきたいものです。
2011年7月31日 19:19
>2000年に発足した「Netz Cup」は、日本で初めてナンバー付車両による公認レースとして…

残念ながら 違うはずです


1980年から始まったKP61によるナンバー付きワンメイクレースが最初だったかと…
コメントへの返答
2011年8月3日 3:13
KP61・スターレットワンメイクレースは、日本初の同一車種(ワンメイク)レースとして、1981年に発足しました。
当時の模様はTRDのサイトに写真が掲載されていますが、ナンバー付ではありません。

http://www.toyota-ttc.co.jp/history/trd1970.html

大昔、第1回日本グランプリの当時はナンバー付車両での公認レース参戦もありましたが、近代の日本モータースポーツにおいて初めてのナンバー付車両によるJAF公認レースとして2000年に発足したのは2つのシリーズ。

5月3日に開幕した「Netz Cup ヴィッツワンメイクレース」と、6月4日に開幕した「フォルクスワーゲン ニュー・ビートル カップ」です。

http://netz.jp/netzcup/race/
http://www.volkswagen-press.jp/press/data/20000601_000189.pdf

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各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
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