全日本ラリー選手権 第4戦・3 (洞爺湖 → 函館)

北海道の洞爺湖町をホストタウンとして開催された、全日本ラリー選手権の第4戦・「2012 ARKラリー洞爺」。日曜日は前日よりは薄い雲が上空に広がる場面もありましたが、基本的な天候は晴れ。結果的にはラリーウィークを通じて好天に恵まれ、ドライコンディションのグラベル(未舗装路)ステージで勝負を決する2日目の戦いが演じられました。

初日で大きなマージンを稼いでいた柳澤宏至選手／中原祥雅選手組に対して、ライバル勢も猛追を見せてきます。日曜日はトップバッターの出走順となった柳澤選手組は、路面の“砂利かき役”をつとめることになるため、1走目のステージではタイムがやや伸び悩む場面もありましたが、初日に築いたリードを背景にラリーの主導権をガッチリ握っていきます。
結果的には前戦・福島とは逆に、猛追を受ける立場で戦った柳澤選手組。追う立場だった前戦は惜しくも0.8秒差の2位となっていましたが、今回はその借りを返す会心の戦いぶりで、昨年の「Rally Hokkaido」以来となる優勝を飾りました。

私はこの日、SS11「PLUM 1」のメディアポイントで各車の走りを撮影。その後は早々に洞爺湖温泉街のサービスパークへと戻り、戦いの行方を見守りながら各車が戻ってくるのを待ち受けました。こうした取材スケジュールで臨んだ結果、柳澤選手組が優勝を決めてサービスパークに戻り、チームスタッフと喜びの握手をかわす瞬間などを撮影することに成功。正式表彰式前に行われた暫定表彰では、高らかに拳を空に突き上げたガッツポーズや、マシンのボンネットに登ってのシャンパンファイトもしっかり撮影できて、取材成果は大きなものを残すことができました。


取材を終えて、次に向かう目的地は函館市。往路では仙台から苫小牧までフェリーを利用しましたが、復路は函館から青森にフェリーで渡るルートを使います。
虻田洞爺湖ICから道央自動車道に入り、終点の八雲ICまで一気に移動。その昔、私が北海道に住んでいたころは1997年に長万部ICまで開通していましたが、その先は函館市の中心部まで延々と単調な国道5号を120km近く走る必要がありました。それが今では八雲まで高速で移動できるので、その先は市街中心部まで80kmほどに短縮されています。八雲の先は国道も2車線区間が多く、さらに七重藤城ICからは無料の自動車専用道である函館新道が整備されているので、所要時間は格段に少なくなり利便性が向上しました。

函館市内に入ったら、予約してあるホテルにチェックインする前に、地元のコンビニエンスストア「ハセガワストア」に立ち寄り。今夜から明日の夕方までは制作作業のためにホテルの部屋にカンヅメとなりますので、飲み物や食べ物を調達します。
中でも、今宵の夕食として購入したのは、このストアの名物でもある「やきとり弁当」。“やきとり”という名称ですが使われているのは豚肉というのが特徴、こうしたケースは室蘭市でも見られ、道南地方ではスタンダードなものとなっています。

この「やきとり弁当」は長く市民に愛されてきた弁当なのですが、函館出身のミュージシャン「GLAY」がメディアで紹介したこもあり、今では函館名物として全国区になりました。「ハセガワストア」各店では店内で“焼きとり”を焼き上げて弁当を作ってくれますが、私が買い求めた日も地元の方々に混じって、観光客と思われるお客さんが多く出来上がりを待っていた次第です。

買い物が終わったら、ホテルにチェックイン。部屋に入るとまずはパソコンなどをセットして仕事場環境を構築、一息ついたら「やきとり弁当」で夕食。食べ終えたらパソコンに向かって、制作作業を開始したのでした。