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2012年07月18日

知ってほしい“真の魅力”

知ってほしい“真の魅力” 私が業務で関わっているモータースポーツカテゴリーのひとつが、「WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)」です。
2005年に発足、当時は「F1(FIA フォーミュラ1 世界選手権)」、「WRC(FIA世界ラリー選手権)」と並んで、3つのFIA世界選手権のひとつという位置づけでした。その後、「FIA GT1 (FIA GT1 世界選手権)」と「WEC(FIA 世界耐久選手権)」がFIA世界選手権に加わりましたが、これらの中では“市販車を改造したツーリングカーによるスプリントレースの世界最高峰”という位置づけになるのがWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)です。

このレース、発足翌年の2006年からは、日本の横浜ゴムがオフィシャルタイヤサプライヤーとなり、現在に至るまでADVANレーシングタイヤが供給されてきています。先頃、新たに2015年までの供給継続が決定し、実に10年間にわたって世界最高峰の戦いを日本のタイヤが支えることとなりました。

しかし、日本の自動車メーカーや日本人ドライバーが継続参戦した例は少なく、自動車メーカーはこれまで“ワークス”に相当するマニュファクチャラー
登録を行ったところはありません。ドライバーにしても昨年は日本人で初めて谷口行規選手がシーズンフル参戦を果たしましたが、それ以外は日本戦やマカオ戦などにスポット参戦するドライバーがいる程度でした。

こうした背景から、衛星チャンネルでのテレビ放送こそ続けられているものの、国内のモータースポーツや自動車メディアが採り上げることは少なかったWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)。ですが、ここに来て状況は大きく変わることになりそうです。

●FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)「Honda Racing Team JAS」のドライバーを発表
本田技研工業・企業情報リリース  2012年7月18日
 
本田技研工業はヨーロッパのJASモータースポーツとタッグを組んで、「Honda Racing Team JAS」としてWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)にワークス体制で参戦します。車両はヨーロッパ専売モデルとなる新型シビックがベースで、本田技術研究所が開発する1,600ccターボエンジンを搭載。

今年の10月21日に鈴鹿サーキットで開催される日本ラウンドからデビュー、そのステアリングを握るのはティアゴ・モンテイロ選手であると発表されました。また、来年からの本格参戦にあたっては、チャンピオン経験者でもある大ベテランのガブリエレ・タルクィーニ選手も加わるとのこと。
両選手ともに現在はセアトを駆っていますが、モンテイロ選手はシーズン途中での異例の移籍、タルクィーニ選手はセアトを駆りつつ今季はホンダの開発ドライバーもつとめ、来年からはエースドライバーとしてシビックで戦うことになるようです。

JASモータースポーツは過去にアコードでWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)に参戦しており、イタリアのモンツァで優勝を飾ったこともありました。
今回、本格的なメーカーのバックアップが入り、実力派ドライバーを2人擁するという充実した体制を構築することから、2013年シリーズではチャンピオン争いの一角を占める存在になることは間違いないと思われます。

これで日本でもWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)への関心が高まり、ファンが増えることが期待されます。
しかし、何よりも営業的な側面、具体的にいえば「伝えいたいこと、伝えるべきこと」よりも、「お金になること、広告がとれること」を優先して誌面を作っている日本のモータースポーツ/自動車ジャーナリズムが、ホンダだけをクローズアップするような上っ面だけを採り上げやしないかと心配にもなってしまいます。

WTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)は“サーキットの格闘技”という異名も持っていますが、激しいぶつかりあいだけが魅力ではありません。非常に高度なレベルの超接近戦は、時に接触もありますが、あくまでも優れたスキルのドライバー同士が接戦を演じたひとつの結果にすぎません。
また、淡々とした展開に見えるなかでも、随所でドライバー同士の高度な駆け引きが展開されており、FIA世界選手権という最高峰の位置づけたるレースに相応しいドラマが毎回繰り広げられているのです。

長くWTCC(FIA世界ツーリングカー選手権)を観てきた一人として、果たしてどこまで日本のメディアがこうした魅力を伝えてくれるのか、注目度が高まることへの喜びと同時に、若干の不安も感じているのが正直なところです。
 
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Posted at 2012/08/04 21:17:10

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