万一への備え

　【2014年1月4日 12時00分／鹿児島県肝付町波見】

志布志湾には、先に紹介した宇宙空間観測所のほかにも、国家的に重要な施設が存在しています。

それが「志布志国家石油備蓄基地」。

石油資源を事実上全て輸入に頼っている日本において、産油国などの政情不安や投機的な動きによる石油相場の変動は、国の安定を妨げる大きな不安要因となってしまいます。そこで民間の石油卸売会社と国がそれぞれに一定量の石油を備蓄して、緊急事態が発生しても国内供給の安定を図っています。

そして、国内にはいくつかの石油備蓄基地がありますが、もっとも南に位置しているのが「志布志国家石油備蓄基地」。管理運営は志布志石油備蓄株式会社という民間企業体になっていますが、中身の入れ替えこそあるものの、勝手に売ったりすることは出来ず、その出し入れは経済産業大臣の指示によって行われているそうです。

総備蓄量は約500万キロリットル、北海道の苫小牧東部、青森県のむつ小川原に次ぐ規模となっています。
　
写真は洋上に浮かぶシーバース。ここに巨大なタンカーが横付けされ、石油の出し入れを行います。
当然、事故への備えは二重三重に行われており、平時の安全な備蓄管理が進められています。　
　　
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