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2007年03月29日

【試乗インプレッション】 三菱デリカD:5 (2)

三菱デリカD:5」の試乗インプレッション、第二弾は室内の使い勝手に注目してみましょう。



インパネは、ある意味でもっとも「デリカ」の血統を感じる部分です。
直線基調でワイルドな感じのインパネは、ファミリー向けに優しいイメージを訴求する大方のミニバンとは一線を画すものです。

もっとも、センターコンソール部のシルバー加飾は何ともプラスチック然とした質感だったりするあたりは要改良点。
また、シフトレバー奥には蓋付の小物入れが備わりますが、その蓋には何故かスリットが設けられています。
特に機能的な必要性は感じないので"デザイン"なのでしょうが、なんとも必然性が無いというか、これじゃ物入れスペースに無駄に室内の埃やゴミが溜まってしまうデメリットが生じてしまいます・・・。
思えば三菱自動車工業は、歴代の様々なモデルでも「中で塞がっている"エアインテーク風"のもの」などを採用してきましたから、これも"三菱らしさ"なのかもしれませんが。



助手席前には2段のグローブボックスが用意されます。これがとても大容量で使いやすさも特筆ものなのです。

まず上段にある「DELICA」と車名が記された蓋を開くと、なんと2リットルのペットボトルが2本入るという大容量のボックスが現れます。
しかもこの上段ボックスはエアコンダクトから冷&温風を導入できる「クール&ホットボックス」の機能も備えています。
中蓋をつけると2リットルボトルはさすがに入りませんが、500mlボトルを数本横にして収納できます。
これだけの収納力を持ち、かつ保温・保冷機能を有するボックス、これは長距離ドライブやファミリーでの外出では強い味方になってくれることでしょう。

次に下段。こちらはボックスティッシュを収納するのにちょうど良いスペース。
しかも下段の更に下部に車検証収納専用スペースが設けられているので、二段のグローブボックスはまさしくフル活用できるわけです。
 


運転席と助手席の間にはフロアコンソールが備わります。
ここには手回り品を収納できる蓋付きのボックスと、前後合計4つのカップホルダースペースが用意されています。
高さはそれほどでもないので、前後席間のウォークスルーにもそれほど障害にはならないでしょう。
そしてこのフロアコンソールの後部には、温風吹き出し口とAV入力端子、そしてLED照明が備わります。
三菱デリカD:5」はここをはじめ、天井やドアポケットなど室内の各所でLED光源を間接照明として巧みに採用しています。
間接照明ゆえにLED光源特有の"冷たさ"は和らげられ、青白い光が冷やかにすぎないレベルで巧く室内のムードを高め、都会的な印象を与えてくれます。
最近は室内照明にLEDを使うケースが増えてきていますが、少なくとも他社のように"冷たさ"と青白い"安っぽさ"だけを印象付けるようなことはない「三菱デリカD:5」の照明は良く出来ていると思います。



ミニバン購入でもっとも気になるのは2列目/3列目席の居住性。
この点ではボディサイズの恩恵をフルに活かして、両列ともに満足のいくスペースを確保しています。
スライド機構も両列ともに備え、特に3列目のロングスライドはカーゴスペースとの兼ね合いもありますが、荷物を積まずに人だけ乗車する場合には圧倒的な広い空間を確保。大人が3列全てにきちんと座って長距離ドライブに出かけられるだけの余裕を見せてくれます。
さらに2列目の座面は角度調整式。リクライニング機構と合わせて、オプションの後席用モニターなどを見る際には最適な姿勢を作り出すことが可能です。
また、シートそのものもなかなかの完成度。座面/背面ともに厚いクッションが奢られており、掛け心地も高いレベルにあるシートです。



これが3列目シートのロングスライド機構。
手前側を目一杯後ろに下げ、奥側は標準位置より少し前に出したポジション。
ちなみに1列目と2列目のヒップポイント間の距離は1002mm、2列目と3列目は975mm。各シート下にはスムーズに爪先を入れられるので、実効スペースはとても広い物があります。



カーゴスペースの拡大は2列目が座面をはね上げてのチップアップスライド式、3列目は5:5左右分割でのはね上げ式。
昨今のミニバンでは3列目席は床下収納が主流ですが、4WDを基本として本格的な悪路走破性を持たせるために地上高も一定以上を要する「三菱デリカD:5」にそれを求めるのは酷というもの。
そうなると3列目席はチップアップ式かはね上げ式かの選択となりますが、「三菱デリカD:5」でははね上げ式が採用されました。
この方式は操作に力を要するので女性には不向き。しかし、使い方によっては空間効率的にチップアップ式に勝るので、ユーザーの好き好きが出る部分かもしれません。



スライドドアを開くと、Bピラーには上下ふたつの乗降アシストグリップを備わっています。
本格的な悪路走破性も兼ね備える「三菱デリカD:5」、ゆえに地上からのフロア高さは大きめとなってしまうために乗降性能への影響が避けられません。
少しでも乗降性能を改善しようという努力を垣間見ることが出来る部分です。
このように二段でグリップを備えれば、子供から大人まで体格を問わずに使うことが出来ます。
もっとも、1列目席を含めてステップ位置が高めであることは否めませんので、女性の場合はスカート姿での乗降は気をつけましょう。
また、高齢者を頻繁に乗車させるユーザーの場合は、オプションでスライドドアからの乗降をアシストする電動収納式ステップが用意されていますので、こちらを選択することをお薦めします。



写真は左右スライドドアのウィンドゥを全開にしたところ。
ミニバン系車種の場合、スライドドアのウィンドゥについては開かなかったり、後端のみ換気用に開くだけだったりするものも少なくありません。
最近でこそ上下開閉するものが増えましたが、設計の制約上から思ったよりも開かないというものもあります。
その点、「三菱デリカD:5」では高さ方向で4分の3程度の開口面積を誇るので、例えばプライバシーガラス装着車でも家族でおじいちゃん・おばあちゃんのもとを訪れたときなどは、別れ際に窓を全開にして後席のお孫さんたちが顔を見合ってお別れすることも出来るという次第です。


三菱デリカD:5」のインテリア、使い勝手について、私個人の印象としては満足出来るレベルにあると思っています。
特に収納スペースの豊富さと実用性の高さは特筆もの。取り敢えず収納場所の数だけ稼ぎだしたというわけではなく、手回り品を効率的にきちんと収納できる実用性の高さは、ユーザーにとって毎日使う上でとても大切な要素です。

また、2列目/3列目席の完成度の高さも好印象。
ボディサイズの違いがあるとは言え、使い勝手、スペースの広さ、シートの出来ばえは5ナンバークラスのミニバンを大きく凌いでいます。

一方で、インパネを中心とした造形物の質感はもうちょっと頑張ってほしいところ。
コストとの兼ね合いもあるでしょうが、デザイン的な面や細かい造り込みの洗練度をワンランク高めるだけで、それこそ女性や子供にとってもより魅力的な室内空間に生まれ変わるのではないかと思います。
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Posted at 2007/03/31 05:11:32

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