ガソリン狂騒曲

今日から5月。
去る30日に衆議院で税制関連法案が再可決されたことからガソリンなどの暫定税率が復活、多くのガソリンスタンドでは小売り価格が一気に20円以上跳ね上がりました。

29日から30日にかけてはどこのガソリンスタンドも長蛇の列。大型連休後半を前に遠出の予定がある人、前半で遠出をして燃料タンクに余裕がある人、平日の30日は値上がり前に社用車全てを満タンにしておこうという会社関連の人。

それが1日になると反動で、ガソリンスタンドは閑古鳥が鳴いている状況のようです。

私個人としてはガソリンの販売価格が160円程度になるのは致し方ないと思います。そもそも石油資源は需給バランスが崩壊しており、原油価格は上昇要因しか見当たりません。

しかし、暫定税率については納得できない部分が山ほどあるというのが、大方の国民の本心ではないでしょうか。

「恒久的」定率減税はあっと言う間に廃止された一方で、30年以上も継続され、一旦廃止になっても復活してきた「暫定」税率。
税率の復活を「庶民イジメ」などとありきたりな表現で批判する経済ジャーナリストやニュース風ワイドショーのコメンテイター諸氏もどうかと思いますが、制度発足から30年を経た今日でも「道路を造る」というだけのために税金を集め続ける、土建国家状態が続いていることにこそ問題があるのではないでしょうか。

こんなときだけクローズアップされる特定地域の交通の難所。果たして今回税率が復活したことで、可及的速やかに本当に道路を必要としている地域の道路建設が促進されることになるのかは、甚だ疑問です。

自動車が地球環境に対する負荷が高いことは紛れのない事実。道路をはじめとした社会インフラへも負荷をかけるのですから、受益者負担の原則に基づいて相応の金銭的負担を強いるのはまっとうなことだと思います。

しかし、地方では自動車だけが交通機関というところも少なくありません。

こうした現状を真正面から捕らえ、縦割り行政の壁を超えて高齢化社会の到来に合致した地方の交通機関再構築や、環境対応技術の開発促進など、予算を使うべきところがあるのですから、そういた長期的ビジョンを示した上で国民の理解を得ようという姿勢が政府には求められるところです。

とは言っても、現在の政権にそれは期待するだけ無駄というもの。
野党にも果たして期待できるのかといえば･･･。


写真はあまり本題とは関係ありませんが、週末に鈴鹿で撮影したもの。
耐久レースでは燃費性能も重要なポテンシャルとして位置づけられており、時にその優劣が勝敗を大きく左右します。
今後、ますますモータースポーツについても環境との共存共生を真剣に考える必要があるでしょう。

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