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2011年03月01日 イイね!

この道はいつか来た道?

この道はいつか来た道?カレンダーが3月に入って、なんとなく仕事の面ではようやく“2011年の年明け”を迎えたような気分。
もちろん通常の社会生活では1月の元旦が年明け、年度制の企業会計なら4月が“年明け”にあたるのかもしれませんが、私の場合は3月になると国内のモータースポーツが地方戦レベルで開幕を迎えることもあって、なんとなくですが3月が“年明け”という気分になってしまいます。

そんな3月初日は、まず打合せからスタート。
午後からのアポイント、道路の渋滞も予想して少し時間の余裕を持って先方へと向かったのですが、いつもの東名高速~首都高速3号渋谷線~首都高速都心環状線内回りというルートが気持ち悪いくらいにガラガラ。特に3号線は異常とも思えるほどの通行台数の少なさ、渋谷の先で視界に入ってくる先行車が僅かに2~3台という状態でした。
お蔭で予定よりも早く現着、少々時間を持て余してしまったのでコインパーキングに停めた車の中で、カーナビゲーションの登録地やハンズフリー電話帳の整理をしたりという余裕っぷりでした。

もっとも帰り道はいつものようにいつもの場所で多少の混雑があったので、往路がたまたまタイミングが良かっただけだったようですが・・・。

ところで、これほどまでに首都高速が空いている光景は、2008年の夏を思い起こさせるものでした。
投機的な動きから原油市場価格が高騰、その影響でガソリンの市販価格が急騰した2008年の夏。石油情報センターの東京地区のレギュラーガソリン小売価格についての週次調査を振り返ると、同年2月最終週は154.7円だったものが、8月第1週には186.0円にまで跳ね上がりました。この年は国会の与野党逆転減少により4月のみガソリンの暫定税率が廃されたことも記憶に新しいところ。当時の野党だった現在の政権党が「ガソリン値下げ隊」なるものを結成して、国会を「ガソリン国会」と銘打ち、その流れは政権交代への大きな足掛かりとなりました。

あれから2年半ほど経ち、こんどは中東情勢の流動化を主な要因として再び高騰をはじめた石油価格。

2009年の2月最終週に112.3円だったレギュラーガソリン1リットル当たりの東京地区での小売価格は、丸一年前の2010年2月最終週で130.0円、そして最新の調査結果である2011年の2月最終週で140.5円へと推移しています。
この一年間でおよそ8%の値上がり。参考までに政権交代が実現した2009年9月第2週の価格は130.8円でしたから、やはり8%ほど値上がりした結果となっています。さらに政権交代後の推移を細かく見ると、2009年10月に入って130円を割った小売価格はしばらく120円台で推移。2010年1月第1週には126.5円にまで下落しましたが、ここから上昇に転じて1月最終週には再び130台となりました。3月上旬に再び129円台に下がったものの、3週目からは130円台に戻し、5月上旬には140円台をつけてしまいます。その後は130円台半ばで比較的安定していましたが、今年に入って上昇傾向が強まり2月最終週でおよそ8ヶ月ぶりに140円台をつけたという展開になっています。

もちろんこの価格上昇はハイオクガソリンや軽油、灯油についても同じ流れで動いています。
厳冬期を過ぎて灯油の需要はピークを過ぎていることが救いといえる部分もありますが、それでもまだまだ寒冷地では暖房需要が向こう1~2ヶ月は続くでしょう。また運輸業界にとって燃料費の高騰は大きな経営上の足かせとなる要素。特にバスや鉄道(中でも気動車の割合が高い地方路線)、船舶においては、高速道路の割引施策によって就役が悪化しているところに、更なる追い打ちとなってしまうことも案じられます。

また、石油の価格上昇は全ての物価上昇要因となってしまいます。電気料金などの値上げがさらに行なわれる可能性もありますし、4月からの新しい高速道路料金制度において上限制度の導入が見送られたトラックについては、燃料費高騰のコスト高を荷主に転嫁できない運輸業界にとって厳しい要素となってしまうでしょう。
今回の石油価格上昇は産油国地域の政情という要因ゆえに、なかなか国内で解決策を見いだすことは難しいかもしれません。しかしこのままでは影響が広がってしまう恐れも強く、特に前述した公共交通機関においては路線縮小や廃業といった深刻な事態が散見される可能性も高いものです。

この石油価格高騰が一時的なもので済めば良いのですが、残念ながら下落要素がなかなか見当たらないのも現実的なところ。値上がり判断は素早く、値下げはなかなか行なわれず、最後には石油元売り各社が史上最高益を記録、などという展開も再現されそうな悪い予感もしてきます。

少なくとも政府は先手を打つかたちで何らかの対策を早急に決定する必要があるでしょう。
直接的な対策もそうですが、一方で高速道路料金の新体系についてももう少し熟考する必要があるように思いますが、皆さんはどのようにお考えでしょうか。
 
Posted at 2011/03/03 23:34:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車全般 | 日記
2011年02月26日 イイね!

貴重な一人一人の意見

貴重な一人一人の意見ここに来て中東では各国の政治情勢が流動化しているため、石油価格の高騰が懸念される事態となっています。実際に石油元売り各社は卸値の引き上げを実施に移しつつあり、ガソリンスタンドも小売価格に値上げ分を転嫁せざるを得ない状況になってきています。

2007年の末から2008年の秋にかけては、投機的な動きが要因となってガソリン価格が異常な高騰をしたことも記憶に新しいところ。私自身の記録では2008年のお盆に青森県でハイオクガソリンを194円/Literで給油していましたが、一部の地域ではリッターあたり200円台という値付けも実際にありました。
値上がり傾向が顕著となった2008年3月にはガソリンの暫定税率が廃止され一時的に売価も下がったものの、4月にはこれが復活。そしてこの高騰を契機に、当時は野党だった現在の政権党が「ガソリン値下げ隊」なるものを組織し、その後の政権交代へとつながっていきました。

さて、ガソリンの価格と同様にドライバーにとって気になるのが高速道路料金の今後について。
既に報道されているように、国土交通省では4月以降の料金体系について「普通車の平日上限2,000円」を中心とした制度の導入を発表しています。2月16日には公式に「当面の新たな料金割引について」という発表もなされていますが、具体的にこれが4月1日から運用されるのかや、“当面3年間”という曖昧な期間の設定となっている点は気になるところです。

そんな高速道路の新しい料金体系について各高速道路会社などが連名で、一般からの意見募集を開始しました。

●高速道路の当面の新たな料金割引に関する計画(案)に対する意見募集について

国土交通省の発表をベースにして、案についての具体的な内容が資料としてリンクされています。

意見募集も予め用意された選択肢から選ぶのではなく、全角1,000文字以内の自由記述式となっている点は良いと思います。いわゆる“まず結論ありき”という感じの意見募集ではなく、自由記述なので明確に賛成なのか反対なのか、部分的に賛成や反対、その理由なども記す事ができます。

しかし、この件についてはもっと大切な問題があります。
それは当ブログでもこれまでに記してきたように、広く国民から集めた税金を原資として割引後の料金との差額を各道路会社に補填するという仕組みである事。さらに旧政権が向こう10年の時間帯割引のために用意していた財源を、僅か3年で使ってしまおうという場当たり的な内容である事。都市高速道路の距離制料金導入が、イメージ的にはドサクサ紛れに実施されようとしていること、などです。

ぜひこの問題については、高速道路を頻繁に利用するというドライバーはもちろん、滅多に高速道路は使わないというドライバー、さらにクルマを持っていないという方々にも、積極的に意見を投稿していただきたいと思います。
前述のように広く国民から集めた税金を投入する事案なのですから、国民一人一人に意見を言う権利がありますので。
 
なお、意見募集の締切りは3月4日(金)の17時まで。募集期間が僅かに一週間というのも、何か納得いかないものを感じるのは、私だけでしょうか。
 
Posted at 2011/03/01 18:39:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車全般 | 日記
2011年02月22日 イイね!

ロールーフの4ドア

ロールーフの4ドア去る2月18日、メルセデス・ベンツから二代目となる「CLSクラス」が発表されました。
初代は2004年に登場。4枚のドアを有しつつも低い全高でクーペを彷彿とさせるスタイリング。実用性よりもデザインを優先、居住空間は通常のセダンに比べて狭いものの独特のスポーティな佇まいで人気を集めています。

二代目も基本的なコンセプトは変わらず。実用性の高いセダンのお手本ともいえるEクラスをベースに、全く異なるキャラクターのモデルとして生み出されています。その全高は1416mm
。初代のフラッグシップグレードだった「CLS63AMG」が1415mmとほぼ同じ数値でしたから、やはりこのロールーフが最大の特徴となります。
バリエーションは2種類。3.5LiterのV6エンジンを搭載する「CLS350 BlueEFFICIENCY」は225kW(306ps)の最高出力で930万円、5.5LiterのV8ツインターボエンジンが386kW(525ps)を生み出す「CLS63 AMG」は1,625万円というプライスタグを掲げています。

近年になり、この「CLSクラス」をはじめとして、ヨーロッパでは背の低い4ドアセダンをリリースするメーカーが増えてきました。そしてこれらたコンベンショナルな4ドアセダンに対してハイパフォーマンス&ハイグレード版という位置づけになっており、スポーティなデザインも付加価値のひとつという仕立てになっています。

思えばその昔、日本では4ドアハードトップという独特なスタイルのボディが主流だった時期がありました。サッシュレスのドアを4枚有し、セダン形状でありながらルーフは低く実用性よりもデザイン性を重視したコンセプト。クラウンやセドリックといったLクラスから、マークⅡやローレル、インスパイアといったアッパーミドルクラス。さらにはコロナ・エクシブやカリーナED、エメロードといったミドルクラスのみならず、カローラ・セレスやプレセアなどの小さいサイズの車種にまで展開されました。

これらは当然、ルーフが低いので4ドアでありながらコンパクトなキャビンとトランクルームゆえに実用性はかなりスポイルされていました。しかし一般的なセダンボディに対してワンランク上という感じの高級感、そして若々しいスポーティさが支持を集め、車種によっては一般オーナー向け需要は4ドアハードトップボディが主力とされて、4ドアセダンは高齢ユーザーや法人需要を賄うというマーケティングが展開されたりもしたものです。

私自身は当時から、この4ドアハードトップというボディ形状に対してはあまり肯定的ではありませんでした。やはり実用性能が大きくスポイルされてしまうことがどうしても気になり、ミニバン全盛の今日とは異なりファミリーカーの主流が4ドアだった当時では、セダンに対して背の低いハードトップを買うことのメリットが小さいとしか思えなかったからです。
しかし当時は自動車でのある種の“見栄の張り合い”もあり、自動車に対してそのような価値観も蔓延していました。故に商品戦略の巧みさもあったのでしょう、消費者の心理を巧くくすぐることに成功して主流の座を占めていました。

それがミニバンの登場で実用性能が重視されるようになって状況は一変。次々にサッシュレスドアのハードトップボディは姿を消し、真っ当な4ドアセダンが復権を果たしています。
対してヨーロッパでは背の低いセダンが増えていますが、これは“自動車のクロスオーバー化”という流れに沿ったものでしょう。自動車市場の競争が世界的に厳しさを増す中、各メーカーは生き残りをかけてブランド戦略や商品戦略を展開しています。
昨今は古典的なボディ形状などによるカテゴライズの枠を超えたクロスオーバー化も、商品の価値を高めるために一般的になりました。昔は業務用というポジションが強かった4輪駆動のクロスカントリーモデルですら、乗用車との“クロスオーバー”を遂げた新しいモデルが次々に誕生。特に北米などでは富裕層から支持を集めており、自動車メーカーにとっては高い利益を出せる重要な位置づけにまでなりました。
こうしてみると、セダンとクーペの“クロスオーバー”として誕生した背の低い4ドアも、メーカーにとっては利益率の高い商品になり得るので力が入るところでしょう。こうした流れがどの程度拡がっていくのか、日本のメーカーが追従していくのかは今後気になるところです。

ちなみに私は、過去の車歴で一度だけ4ドアハードトップのモデルを所有していたことがあります。
それが前・社用車1号機だった三菱ディアマンテ 30M-SE。サッシレスドアで、ヒドゥンBピラーの典型的な国産4ドアハードトップでしたが、幸いなことに背が比較的高かったのでユーティリティはそれほど犠牲になっていませんでした。サッシレスドアの剛性感には不満を覚えた部分もありましたが、実用性がそれほど悪くなかったので購入に至った次第です。
 
Posted at 2011/02/26 17:43:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車全般 | 日記
2011年02月21日 イイね!

今一度、自戒を込めて

今一度、自戒を込めて2011年2月17日付のエントリとして記した「危険極まりない目玉装備」に大きな反響が寄せられています。みんカラ版では気に入った記事を示す“イイね!”という機能を使って、多くの方々からご支持をいただきました。
そこで、もう少し自動車の運転とカーナビゲーションやオーディオの操作性について記してみます。長文ではありますが、ぜひお付き合いください。

今回の内容は2009年1月11日付のエントリでも記したことに似るのですが、こちらも掲載から2年を経た現在も一定のアクセスがある内容です。それだけ交通安全に対して関心のある方も多いということなのでしょう。

自動車を運転する人はもちろん、子供から高齢者まで交通社会の一員である以上は、交通事故に遭遇するリスクがあります。このリスクを如何に小さなものにするかは、個々が細心の注意を払うこと、道路交通法などへの遵法意識を高めること、そして特に自動車の運転者は“事故を起こさない・事故に遇わない”運転を心がける必要があります。
残念ながら交通事故がこの世から無くなることは現実問題として難しいでしょうが、少なくとも日本において死亡交通事故の発生件数は減少傾向にあります。警察庁の発表によると、2010(平成22)年の交通事故による死者数(発生から24時間以内)は4,863人となり、実に57年ぶりに4千人台となった前年の数値をさらに下回りました。また死者数がワーストとなった1970(昭和45)年の16,765人に対しては、70%以上の減少となっています。

この死者数については都道府県別の数値も発表されていますが、単純な数の大小だけを見ることの危険性については2010年12月10日付のエントリにも記した通り。いずれにしても個々のドライバーは自らが交通事故の当事者とならないように、ステアリングを握ったらしっかり安全運転を自覚しなければなりません。

ところで57年ぶりに低い値となった交通事故死者数ですが、死亡交通事故の発生要因については細かく検証する必要があります。
そこで大切なのは死亡交通事故が発生した理由。それを示すひとつの資料として、警察庁が集計している「第1当事者の違反別死亡事故件数」というデータを見てみましょう。なお項目には各違反内容のほかに「その他」というものがありますが、今回は「その他」については除いて解説します。

まずは、史上最悪の交通事故死者数となった1970(昭和45)年の資料から。これを見ると第1当事者となった車両側が犯していた違反は「わき見運転(11.7%)」がトップ。これに「最高速度違反(8.7%)が続き、以下「酒酔い運転(8.0%)」「追越し違反(7.0%)」「徐行・一時停止違反(4.7%)」となっています。

次に1989(平成元)年のデータ。バブル経済を背景に自動車の高性能・高出力化が進んだ時代です。この年のワーストワンは「最高速度違反(23.1%)」。10件の死亡事故における車両側の過失について、実に2件以上がスピードの出しすぎだったということになります。2番目は「わき見運転(8.8%)」で比率は1970年よりも若干小さくなっていますが、わき見が如何に危険な行為であるかを理解できます。以下、「酒酔い運転(5.7%)」「運転操作不適当(5.6%)」「徐行・一時停止違反(5.0%)」と続いています。
この時代はやはり最高速度違反が突出して多いことが特徴的。運転操作不適当というのも、想像ですがスピードの出しすぎによって運転操作を誤った事案を多く指しているように思えます。自動車の高性能化、道路基盤の整備がもたらした負の一面を窺い知ることができます。

続いては2008(平成20)年。街を行く自動車のほとんどが衝突安全ボディとなり、エアバッグやABS(アンチロックブレーキ)といった安全装置の普及も進みました。
この年のワーストワンは「漫然運転(15.3%)」。この項目は2002(平成14)年の統計資料から新たに加わった項目ですが、居眠りや漠然とした状態での運転を指しているようです。つまり運転操作に集中していないということで、ひとつの背景としては“クルマの家電化”や“高齢運転者の増加”があるように思われます。
次いで2番目に多かったのは「わき見運転(13.6%)」。漫然運転とわき見運転を合わせると28.9%にもなり、死亡事故の3割りの要因となっていることがわかります。そして以下「運転操作不適当(10.3%)」「最高速度違反(7.1%)」「徐行・一時停止違反(5.4%)」となっています。

このように約40年で、というかここ10年ほどで死亡交通事故の要因には大きな変化が見られます。
最高速度違反が減少傾向を見せる一方で、漫然運転やわき見運転の増加が顕著なのです。事実、2009(平成21)年の統計でもワーストワンは「漫然運転」で割合は15.3%に増えてしまっています。これに次ぐのはやはり「わき見運転」で、こちらも13.8%に増加。一方で「最高速度違反」は6.9%に減少しています。

資料をさらに検証していくと、2003(平成15)年に第1当事者の違反別死亡事故件数では、「最高速度違反」の割合を「漫然運転」と「わき見運転」のそれぞれが上回る逆転現象が生じました。この年、総務省によるとカーナビゲーションの普及率が初めて30%を超えて30.6%となりました。これが2009(平成21)年の時点では51.4%にまで伸びていますが、前述の「漫然運転」や「わき見運転」の増加が比例していることは間違いありません。

つまり近年は自動車のダウンサイジング指向や安全装備の充実化、スピードに対する価値観の変化などに伴い、最高速度違反を主に要因とした死亡交通事故が減少している一方で、カーナビゲーションや携帯電話の普及、高齢運転者の増加などにより漫然運転やわき見運転による死亡交通事故が増えていると結論づけられるように思います。
こうした背景があるからこそ、個々の運転者が安全運転をしっかり意識して励行することを大前提とした上で、辛口の批評になりましたが運転中の操作性に問題のあるカーオーディオを自動車メーカーが設定することには、激しい憤りを感じた次第なのです。

“自動車の家電化”という言葉を近年は耳にする機会が増えています。
この言葉を最初に使った人が何を意図していたのか知る由もありませんが、私自身はこの言葉に否定的ではありません。“家電”を便利な道具を象徴しているフレーズだとしたら、自動車は耐久消費財である限り、その利便性を追求するのは当たり前のことだからです。冷蔵庫やテレビとは異なり嗜好性が強い面もあるため、走りの性能などに拘る人が多いのは承知の上でいえば、自動車の基本は“個人が自由意志で安全かつ迅速に移動できる”ための道具であるはず。その上で走行性能やデザインなどで商品の個性を出したりして現在に至っているわけです。

しかし当たり前のことですが自動車は家電とは決定的に異なる点があります。
それは運転者が自由意志において一般交通社会の一員に加わって走行させることが目的の道具であるということ。そこには最初に記した様に交通事故のリスクが必ず存在しており、動力性能や快適性能の以前に安全性能が追求されるべきです。
それは何も最先端の電子デバイスを全ての車に装備することだけではなく、もっと基本的な操作性能や視界などを徹底することが大切でしょう。しかし残念ながら運転中の操作が危険な装備を平気で用意してみたり、デザインを優先しすぎて視界に難があったり、着座位置調整機能をコスト優先で省いた結果として正しい運転姿勢を採りにくいといった車が存在していることも事実です。

堅実な消費者が増えている現在だからこそ、見た目やカタログスペックに踊らされない車選びを多くの方々にしていただきたいと思いますし、自戒を込めて交通事故の現状を知ることで安全運転の励行と普及にもつながればと思っています。
 
Posted at 2011/02/23 21:45:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車全般 | 日記
2011年02月20日 イイね!

LED化

LED化数日前、自宅の階段を照らす照明が切れてしまいました。ここには電球型の蛍光灯を使っていたのですが、さすがに何年も経っているので寿命を迎えてしまったようです。
そこでヨドバシカメラを訪れたついでに、交換用の電球を購入。今回はPanasonicのLED電球「エバーレッズ(EVERLEDS)」にしてみました。
それまで使っていた電球型蛍光灯に比べて、売価は2倍以上と高価。しかし消費電力の少なさはもちろん、定格寿命が3倍近いスペックという長持ちなので購入してみました。なにしろこの階段部の電球、非常に交換しにくい高所についているので、寿命が長いというのは大きなメリットになるからです。

ところで近年、自動車の世界でもLEDが広く普及しています。テール&ストップランプへの採用例はコンパクトカーでも珍しくありませんし、一部の車種ではヘッドライトへの採用例も出てきています。また、欧州車を中心にポジションランプとしての純正採用も増加中。このほかにもライセンスプレート灯やウィンカーランプ、室内灯など、自動車用電球のLED化が急速に進んでいるといえるでしょう。

もちろん自動車用も家庭用と同じく、通常の電球に比べればコスト的には割高になります。
しかしそれでも採用が増えているのは、ひとえに高い燃費性能を求める市場の声に応えた結果でしょう。消費電力の少なさは結果的に燃費性能の向上につながります。もちろん電球のLED化だけで変化する割合は微々たるものですが、エンジンやミッションなどの高効率化、空力性能の向上など、あらゆる面で徹底的に突き詰められてく燃費性能においては、この微々たる差も決して無視出来ない部分になっているからです。
その集大成としてカタログに掲載される燃費数値ですが、最近では最高出力数値よりもこちらが最も消費者が気にしているスペックになってきました。そういう状況ですから、例え0.1km/Literでもライバルに劣る数値を載せるわけにはいきません。ゆえに電球のLED化が進んでいるのも必然的な流れといえるのではないでしょうか。

ところでLED灯火については今から5年前、2006年2月12日付のエントリの記事でも指摘したのですが、ちょっと気になる部分があります。

LEDの特徴としては反応の速さがひとつ挙げられます。これは街中でブレーキが点灯する瞬間を見ればわかりますが、通常の電球に比べてLEDは“パッ”と明るく光ります。この特徴は特にストップランプにおいて後続車への注意喚起を明瞭かつ迅速に行なえるという大きなメリットになります。
もうひとつの特徴としては寿命の長さがあるでしょう。冒頭で家庭用電球のことにも触れましたが、通常のフィラメント電球より圧倒的に長い寿命はメンテナンス性の向上につながります。特に近年はランプの交換をするのにも手間がかかる車種が少なくないので、これも大きなユーザーメリットに数えられます。

そして三つ目の特徴として挙げたいのが発熱の少なさ。これこそがLED電球の高効率性を示す部分であり、エネルギーを無駄にしていないので燃費性能にも寄与することにつながる点です。しかし、これが雪道では大きな落とし穴につながってしまいます。
雪道、特に乾いた新雪などの積もった道では、自車が巻き上げた雪が車体の後面にはりついてしまいます。この時、従来のフィラメント電球であれば発熱効果のためにテールランプを点灯してさえいればランプ周りの雪は溶けて後続車からの被視認性がある程度は保たれていました。
しかしLEDは発熱量は非常に少ないためにレンズ越しに雪を溶かすことは無く、ランプ面全体を白く雪が覆ってしまう結果になります。

こうなると後続車からはテールランプの灯が相当接近しない限り視認できなくなってしまいます。今ではもうひとつ、ハイマウントストップランプの存在もありますが、これも車外にむき出しで装着されているものは表面が雪に覆われる可能性がありますし、室内装着のものはしっかりリアウィンドゥの雪を除けておかなければやはり点灯状態は後方から確認しにくくなってしまいます。
このように雪道で後方からの被視認性が低下するというのは、非常に危険な状態になります。渋滞や何らかの理由で停車していた場合、後続車の発見が遅れるとそのまま追突される危険性が高いわけです。路面凍結などの恐れがある雪道ですから、なるべく自車の存在は早めに相手に認識された方が良いというのは、推して知るべしです。

実はヘッドライトについてもフィラメント式の電球よりHID式は発熱量が少ないので、前方視界についても同様のことがいえます。この点、ウォッシャーやワイパーなどをヘッドライトに備えている車が欧州車では多く見られますが、残念ながら日本車ではかなりレアな装備という位置づけになってしまっています。

対策としては、雪道では頻繁に前後ライトやウィンドゥ、ルーフなどについている雪を除けることに尽きます。この冬は全国的に豪雪が続き、例年はあまり大雪被害のないような地域でも交通が寸断されるなど混乱を生じていました。
小さな接触事故であっても、それがきっかけとなって交通網が大きく乱れる可能性もある雪道の運転。周囲から“見られる”ことが安全運転につながるということも十分に認識しておく必要があるでしょう。ただし、リアフォグランプの利用については、後続車の有無や気象状況などを随時判断して、適切に使うことが求められます。
 
Posted at 2011/02/22 23:06:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車全般 | 日記

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各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
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