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2011年11月05日 イイね!

羽田空港・四方山話

羽田空港・四方山話この日は土曜日でしたが、所用があって社用車1号機(日産フーガ 350XV)で外出。目的地は小一時間ほど走った距離にある、東京国際空港です。

近年、東京国際空港についてはいくつかのトピックスが報じられてきました。
まず大きな出来事といえば、2010年の秋に新たなD滑走路が供用を開始して、離発着許容数が拡大されました。これに伴い国際線の新旅客ターミナルも開業、本格的な国際空港化が図られました。やはり都心からのアクセスに優れる東京国際空港の利便性は注目を集めたようで、私の周りでも海外出張では積極的に羽田発着便を選んでいるという方が少なくありません。

そして、この本格的な国際線就航にあわせて、空港敷地内にある駐車場の料金が値下げされました。入場から24時間以内の上限料金が1,500円、72時間超の1日ごとの上限額は1,000円という設定になり、料金面では以前よりかなり利用しやすくなりました。これによって週末や連休は満車となることも多く、かつ自家用車での空港訪問者が増えたためか敷地内では渋滞も発生しているそうです。

直近の話題としては11月1日から国内線第1・第2旅客ターミナル館内の全てのエリアで、無料インターネット接続サービスがスタートしました。フリーの無線LANアクセスポイントが設定され、従来からある各通信事業者が設定している有料無線LANサービスに契約していなくても、誰もが無線LAN接続機器で利用することが出来るようになりました。これはビジネス客はもちろん、ポータブルゲーム機などを使っている子供たちにとっても朗報でしょう。

このように、何かと話題の多い東京国際空港ですが、この日は車でアプローチしていくと第2ターミナルの脇に最新鋭のボーイング787(ドリームライナー)がスポットインしている様子を見ることが出来ました。

去る7月3日に就航前検証飛行のために日本に初飛来、その後10月26日にローンチカスタマーの1社であるANA(全日本空輸)が世界で初めての営業運航を香港行きのチャーター便で実現しました。そして11月1日からは国内線に就航、東京と岡山・広島を結ぶ各路線を飛んでいます。ボーイング787(ドリームライナー)は開発の遅延が目立ち、度重なる引き渡し予定の延期はニュースでも報じられてきました。事実、当初は2008年の5月頃、中国で開催される北京オリンピックの前には1号機が引き渡される予定だったものが、3年以上も遅れる結果になってしまったのですから。

そんなわけでいま一つ"堂々の最新鋭機デビュー"という印象にはならないボーイング787(ドリームライナー)ですが、ANAでは東京国際空港・第2ターミナルの一角にキャビン・モックアップを用意してPRを展開していました。今回は遠目に見ただけですが、機内のプレミアムクラスが再現されており、実際に使われているシートに座ることなどが出来るようになっていました。

岡山便といえばモータースポーツ関係者にとっては、何かと利用機会のある路線。もしかしたら既に搭乗したという方もいらっしゃるかもしれませんが、機会があればそのご感想でも聞いてみたいものです。
 
Posted at 2011/11/19 17:00:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 航空・鉄道・海運 | 日記
2011年10月27日 イイね!

待望の新造船

待望の新造船ここ数年、出張で年に何度か利用する機会のあるカーフェリー。国土を海に囲まれている日本、身近さというと自動車や鉄道、航空機ほど
ではないかもしれませんが、カーフェリーも国内交通において重要なポジションを占めています。
特に、九州や四国は橋梁やトンネルで自動車が往来できるようになったものの、北海道については鉄道こそトンネルでつながっているものの、自動車はどうやってもカーフェリーのお世話にならざるを得ません。観光やビジネスで往来する旅客や自家用車はもちろんですが、農水産物やさまざまな物資を運ぶトラックにとって、北海道と本州を結ぶカーフェリーは重要な路線と位置づけられています。

しかし近年ではフェリー業界は苦戦を強いられていることが否めません。
国土交通省の発表でも、国内フェリーの旅客輸送実績は平成21年度で2,328,000人であり、対前年度比で12.3%の減少。輸送人キロで見ても1,253百万人キロとなり、こちらも11.1%の減少となっています。では自動車航送台数はどうかというと、平成21年度で乗用車等は8,258,000台、トラックは4,122,000台を輸送しています。これらはともに14.1%/16.6%の減少となっており、数字の上でもフェリー業界が苦しい状況に置かれているということが想像できます。

そんな中、フェリー業界も黙って苦境に甘んじているわけではありません。
近年は景気の低迷が続いて不透明感も強いですが、少しずつ消費が回復の兆しも見せていますし、高齢者の観光需要という新しい市場も拡がりを見せつつあります。そんな中で旅客船は飛行機や鉄道に比べて移動に要する時間が多いことを逆手にとり、より非日常的で豪華な旅を演出していこうという傾向を見て取ることが出来ます。もちろん従来同様に大型トラックなども重要な顧客であるとした上で、新たな個人客の取り込みを豪華さを売りにして進めていこうという戦略です。
確かにカーフェリーを利用してみると、比較的年配の夫婦が利用しているケースを良く見かけます。時間的、金銭的に余裕のある個人客であれば、北海道旅行にカーフェリーという選択肢は現実的なものとなってくるでしょう。さらに最新のフェリーは個室の比率を高めて、プライバシーを重視する若い人や女性にも対応しています。

そこで、気になるのがこのリリース。

新造船「シルバープリンセス」就航のご案内 (pdfファイル)
シルバーフェリー(川崎近海汽船株式会社)・プレスリリース  2011年9月30日

青森県の八戸と北海道の苫小牧を結んでいるシルバーフェリー(川崎近海汽船株式会社)は、2012年4月に新規造船する「シルバープリンセス」を就航させる予定であると発表しています。
同船にはいくつかの特徴がありますが、もっともリーズナブルな2等室でも全席ロッカー付の指定席となり、メイクルームを備える女性専用室も設けられるとのこと。これであれば女性同士の旅はもちろん、女性の一人旅でも気兼ねなく安心して利用できるでしょう。
また、意外と一昔前のフェリーでは軽視されていたツイン仕様の個室が、シルバープリンセスでは1等室として新たに設けられることになったそうです。2段ベッドを備えた洋室となるそうですが、カップルでの旅では女性に敬遠されてしまっては利用されることがまず無いでしょうから、このツインルーム新設は大きな営業面の武器になりそうです。
さらにもうひとつ、こちらもカーフェリーでは珍しい部類ですが、2等寝台室というシングルルームも用意されます。恐らくは完全個室ではなくカーテン等で区切るタイプになるかと思われますが、こちらもプライバシーを重視する人にはもちろん、移動時間をしっかり休息に充てたいという人から重宝されそうです。

この「シルバープリンセス」は、現在就航している「フェリーはちのへ」に換わる存在となるそうです。もし運航スケジュール的にもそのまま代替されたとすれば、八戸発22:00→苫小牧着が翌朝7:00の便に就航する運びとなりそうです。この時間帯は北海道に渡る際にはちょうど船内での移動中を睡眠時間に充てられる利便性の高いもの。その上で、こうした施設装備も充実した最新鋭の船舶を利用できるというのですから、来春以降の北海道旅行にはカーフェリーという移動選択肢も加えてみてはいかがでしょうか。
 
Posted at 2011/11/11 04:19:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 航空・鉄道・海運 | 日記
2011年09月22日 イイね!

マニアで行こう!

マニアで行こう!日本では震災の影響もあって観光業が苦戦を強いられています。2008年には「観光庁」が発足、国をあげて海外からの旅行需要を取り込んで、観光産業の活性化を図る政策も押し進められてきましたが、大規模な地震や原子力災害のニュースは需要を一気に冷え込ませてしまいました。

しかし半年を過ぎて、海外・国内ともに回復傾向が見られるそうで、JATA(日本旅行業協会)が発表した2011年9月期の旅行市場動向調査によると、海外旅行は円高がメリットとなるので需要は上昇傾向にあるそうです。また、震災の影響もあるのでしょうが長期の夏期休暇を取得するケースが多くなったことも、海外旅行需要の拡大にはプラスに作用しているようです。
一方で国内旅行については「西高東低」の傾向が震災以降続いているそうで、東北地方はやはり苦しい状況にあるようです。逆に九州や沖縄は大幅な伸びを見せていますが、年末に向けては東北や関東などへの旅行需要も回復傾向がより強くなると予想されています。

近年はインターネットの普及もあって、旅行は個人単位で気軽に出来るようになってきました。交通機関や宿泊施設の手配はインターネットで簡単に出来ますし、観光スポットの情報なども公的なものから個人の旅行記レベルに至るまで、幅広く情報を集めることが出来ます。
その一方では、面倒なことは全てプロにお任せというスタイルになる「ツアー旅行」も根強い人気を保っています。一時は若年層を中心に団体旅行を敬遠する風潮も強かったように思いますが、最近では旅行業界も工夫を凝らしたツアー商品の開発に力を入れており、通り一遍に名所を駆け足で巡るスタイルから、よりテーマを明確にして客層を絞ったツアーも増えてきています。

そんな中でちょっと面白そうなツアーを、JAL(日本航空)の「旬感旅行」という商品から二つご紹介。

●石北本線「タマネギ列車」を撮る 3日間・4日間

北海道のJR石北本線で鉄道、それも貨物列車を撮影することが目的のツアーです。「タマネギ列車」とは北海道の北見地方で特産のタマネギを首都圏などに運ぶための列車で、秋から初冬にかけての収穫期に運行される臨時貨物列車です。鉄道ファンの間では季節の風物詩ともされてきた列車ですが、去る1月には「タマネギ列車」が2012年度で廃止される見込みという報道がありました。機関車が老朽化しており、採算も決して良くないことが理由のようで、トラック輸送に振り替えても支障は無いという判断に至ったようです。
このような報道もあったからでしょう、見納めになってしまうかもしれない「タマネギ列車」の雄姿をカメラに納めておきたいという鉄道ファンをターゲットにしたツアーが企画されました。プロの鉄道写真家が同行して撮影のアドバイスもされるとのことで、コアな需要は意外と多いような気がします。

もうひとつ、こちらは航空ファン向けのツアー。

●福岡空港 ヒコーキ撮影ツアー 2日間

こちらもプロの航空写真家が同行。撮影スポットも多く、様々な空港や飛行機の表情を撮りやすい福岡で、“撮影漬け”の2日間を過ごそうという企画です。ツアー内容を見るとユニークなのが、いわゆる団体ツアーにありがちな“縛り”は全く無いに等しいこと。初日は東京、大阪、松山といった各出発地から三々五々集まり、日没まで撮影三昧。2日目も朝から空港で活動、夕方に“流れ解散”という、およそツアー旅行らしからぬ内容です。

折角の企画なのですから、普段は一般人が入れないような制限区域での撮影時間もあると魅力は倍増しそうですが、今回はあくまでも一般立ち入りエリアでの撮影のみということのようです。しかしそれでも福岡空港は撮影スポットが多いですし、プロフェッショナルの話を聞くだけでも収穫は大きいと思えます。

これからもこうした“マニア向けツアー”は各社が知恵を絞って商品化してくるように思えます。果たしてどんなアイディアで、どういった客層に的を絞った商品を開発してくるのか、旅行業界の動向には注目していきたいと思います。
 

※写真は「タマネギ列車」ではありません。
Posted at 2011/09/27 22:48:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 航空・鉄道・海運 | 日記
2011年09月19日 イイね!

小さく、素朴な博物館

小さく、素朴な博物館昨日付のエントリに記した、友人の二人で実行した名古屋日帰り弾丸ツアー。
元々は、高校時代から腐れ縁の友人が長く住んでいた東京を離れて札幌に引っ越すというので、その前にじっくり話でもしましょうか、ついでならどこかに足を伸ばしてみようか、という話で決まったものでした。そしてこの友人がいわゆる“鉄ちゃん”だったので、私も友人も訪れたことが無かった「リニア・鉄道館」を目的地としたわけです。

しかし、残念ながらお目当てだった「リニア・鉄道館」については、私も友人も若干の期待外れという思いを抱かざるを得ませんでした。当初はそんなに混雑していなくても一通りを見学するのに最低2時間半くらいを要するかと思っていたのですが、一部の展示が混雑していたという事情はあるにせよ、1時間ちょっともあれば見て回れる内容でした。

そんなわけでお昼には見学を終えてしまい、どうにも時間を持て余してしまった次第。外は厳しい残暑、「リニア・鉄道館」に隣接する有料駐車場に停めた車内で、その後の行動について思い悩んだ結果……。
社用車1号機(日産フーガ 350XV)に純正装備されているカーナビゲーションの知恵を借りてみようということで、周辺にある博物館施設を検索してみました。こんなとき、毎年リリースされているデータベースをきちんと最新のものにアップデートしてあると、便利ですし情報も新鮮なので安心です。

隣接県も含めて表示された一覧の中で、ちょっと目を惹いたのが「貨物鉄道博物館」。場所は三重県いなべ市、現在地である「リニア・鉄道館」からの距離は40kmほどという表示です。現在地は伊勢湾岸道の名港中央ICが至近、そこから東名阪道の四日市東ICまで走り、その先は一般道で10kmほど山側に行った場所にあるとのこと。

貨物をテーマとした鉄道の博物館が存在していたとは初耳、早速こちらを目的地としてセット。
渋滞も無くスムーズに四日市東ICまで移動、一般道をナビゲーションの案内に従って走っていくとのどかな田園風景が拡がり始めました。そして幹線を外れてちょっと細い住宅街の中に入り、三岐鉄道という私鉄の三岐線・丹生川駅前に隣接していたのが「貨物鉄道博物館」。

もっとも、最初に視界に入ってきたのはシャッターが閉められた大きな倉庫風の建物、「これは来て失敗だったか?」という懸念も覚えてしまいました。しかしよくよく見ると、建物脇に車両が屋外展示されています。それは三岐線の線路に並行するようなかたちで奥行きがかなりあり、大小10両ほどの貨物車両が留め置きされていました。
展示車両の詳細は「貨物鉄道博物館の公式サイト」を参照いただきたいのですが、ちょっと驚いたのは「シキ160形」が展示されていたこと。この車両は巨大な変圧器を輸送するために製造された“大物車”と呼ばれる貨物車両で、吊掛式の搭載方法で130トンの積載能力を誇ります。
大物車は、ただでさえ実車をなかなか見る機会の無い貨物車両。それが本当に間近で見られるとは予想外の展開、さきほどの懸念もどこへやらで「やっぱり来てよかった」という思いに満たされたのです。

この「貨物鉄道博物館」、ボランティアの皆さんが運営の中心となっているようで、屋外に展示されている車両の見学は無料で自由に行えます。事前に決まっている開館日には、先程は倉庫風と記した建物が開放され、収蔵している鉄道貨物に関する資料を見学することが出来るのだとか。
また寄贈や貸与を受けて展示している車両の修復作業も行われているようで、この日も数両の貨物車両が作業エリアと思われる区域に留め置かれていました。

小さく、そして素朴な博物館ですが、展示を含めた運営コンセプトは明確ですし、なにより「みんなに喜んでもらいたい」という運営側の想いが伝わってくるようでお薦めのスポットです。
 
Posted at 2011/09/24 23:38:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | 航空・鉄道・海運 | 日記
2011年09月18日 イイね!

東京 → 名古屋 → いなべ(三重県) → 東京

東京 → 名古屋 → いなべ(三重県) → 東京土曜日の夜、なんとなく友人と連絡を取り合って、日曜日の予定が決まったのは22時を過ぎたころ。
結果的には事実上の徹夜状態で日付が変わり、夜も明ける前の午前4時前に撮影機材を社用車1号機(日産フーガ 350XV)に積み込んで出発。足立区に住む友人を迎えに行き、その後は夜明けの首都高速から東名高速へとリレーして、ひたすらに西を目指して走ります。

9時をすぎて名古屋市に到着、高速道路を下りた後は時間調整を兼ねた朝食のために「おかげ庵・篠原橋店」へ。「おかげ庵」とは名古屋に本拠を構える喫茶店のチェーンであるコメダ珈琲店が展開している、和テイストのメニューを中心とした店舗。
コメダ珈琲店は8月に関東と関西への出店を加速すると発表、関東地区については今年2月の時点で45店舗を展開していますが、2014年2月までに120~130店舗にまで拡大するという計画なのだそうです。その中には名古屋地区のみで僅かに5店舗しか展開していない「おかげ庵」は含まれていないような気もしますが、出来ればこちらも積極的に展開してほしいところです。

さて、名古屋ならではのモーニングセットで朝食を済ませた後は、今回の目的地へと移動。それは名古屋港の近くにある「リニア・鉄道館」です。
この施設はJR東海が運営している展示施設で、2011年3月14日にオープンしたばかりです。埼玉県にあるJR東日本の「鉄道博物館」、JR西日本が運営する大阪府の「交通科学博物館」や京都府の「梅小路蒸気機関車館」、そして福岡県にありJR九州も運営に関わっている「九州鉄道記念館」と並ぶ、JR直系の鉄道展示施設です。

この日は好天に恵まれた三連休初日ということで、開館直後の時間でしたが入場は行列が出来るほどの盛況ぶり。まだオープンから半年しか経っていないこともあり、物珍しさも手伝うのか家族連れはもちろん、高齢者の団体が貸切バスで乗り付けるなどしていました。
入館料は大人1,000円。館内に入ると、まずは蒸気機関車の「C62」、次世代新幹線の開発で産まれた高速試験車両「300X(955形)」、そして超電導リニアモーターカーの大量輸送実験車両「MLX01-1」が出迎えてくれます。

1948年に誕生した「C62」、そして1995年生まれの「300X」と1996年生まれの「MLX01-1」。この全てに共通しているのは、鉄道の高速化に多大な貢献をした存在であるということです。「C62」、中でもここに展示されている17号機は、日本における蒸気機関車最高速度記録を保持しています。「300X」は1995年から2002年にかけて試験運用され、700系などにその技術は活かされました。この編成は1996年夏に、米原-京都間で鉄製のレールと車輪を用いた鉄道としての国内最高速度記録である443km/hをマークしています。そして「MLX01-1」は、言わずと知れたリニアモーターカーの実験車両で、超電導リニア方式の世界最高速度となる581km/hを記録しています。既に海外では営業運転が始まっているリニアモーターカーですが、日本でもJR東海が2027年に首都圏と名古屋圏を先行開業させ、2045年を目標に大阪圏までの全線営業開始を目指しています。

更に館内のメイン展示コーナーへと足を進めると、そこには多くの実車が展示されています。
新幹線は初代の0系、100系、そして300系と、ドクターイエローこと922形のT3編成を展示。さらに往年の電車や気動車、蒸気機関車や旧型客車などを多数展示しています。その中でやはり人気を集めていたのは新幹線車両。私はこれまでに新幹線には僅かに5回ほどしか乗車した経験がありませんが、やはり子供の頃からテレビなどを通じて見慣れているせいもあるのか、白ベースに青いラインが入った東海道仕様の0系こそが“ザ・新幹線”という感じを覚えています。

また電車の中で目を惹いたのがクハ381形。カーブの多い区間でのスピードアップを図るべく、カーブ通過時に車体を傾ける「振子式」を初めて実用化した特急電車です。ただ、当時の「自然振子式」は揺り戻しの影響などで独特の乗車感覚があり、乗客の中には気分を悪くしたり、乗り物酔いの症状を起こす人も少なくなかったのだとか。これが381形の営業運転開始から40年を経た現在では、制御システムの進化などによって快適性も大幅に向上。全国のJR各社をはじめ、私鉄でも導入が進められ、スピードアップに大きく貢献しています。
今回、初めて振子式の始祖と言えるクハ381形を間近にして感じたのは、車体の絞り込みの強さ。振子式という独特のシステムを採用したがゆえでしょう、車体は特に正面から見るとわかりやすいのですが、下部が大きく絞り込まれた構造となっていました。

さて、更に展示エリアを奥に進んでいくと、そこには個人的にお目当てとしていた車両が待っていました。
オヤ31形。1949年に製造された古い車体ですが、最も長いものでは2005年まで車籍が残されていました。それというのもこの車両、営業運転に供されるのではなく、建築限界測定車という事業用の車両だったからです。
鉄道は線路上を走る車両が、沿線の架線柱や信号、標識などといった構造物、さらには当然ですが駅舎やホーム、橋梁にトンネルなどの建築物に決して接触することは許されるはずがありません。そのため、施工にあたっては事前設計の段階から建築限界という領域を設けて、この範囲内にはいかなる構造物や建築物も無いようにしています。そして実際にその建築限界が守られているのかを確認するための車両が、このオヤ31形。

一見すると古い客車のようですが、車両端には車体をグルリと囲むように矢羽根が設置されており、これを拡げて走行することで確認作業を行っていきます。つまりはこの矢羽根が建築限界そのものを表しているのですが、拡げた状態は他の鉄道車両に見られない特徴的な外観になります。この様を沢山の“かんざし”に見立て、低速で確認作業を行っている様子を“かんざしを沢山髪にさした花魁が歩いている”と表現して、「おいらん車」という愛称で親しまれてきました。

このように多彩な展示が見られた「リニア・鉄道館」。これらの他にも、ユニークなところでは車掌業務を体験できるシミュレーターなどが、料金は別途ですが用意されています。
しかし正直なところ、期待には届かない内容の施設であったという印象を拭いきれません。車両展示も数は多いですが、なんとなく“置いてあるだけ”という感じが無きにしも非ずで、説明のパネル展示なども不十分な印象です。

私はこれまでに「鉄道博物館」と「交通科学博物館」を訪れた経験がありますが、正直に言ってより規模が小さく旧態化している「交通科学博物館」の方が、見応えがあったという感想を持ちました。
今回はやや混雑していたことから駆け足での見学に留まったためかもしれませんが、もう少し展示内容の再考や工夫を凝らす努力が欲しい施設だと思っています。
 
この「交通科学博物館」を見学した後は、三重県のいなべ市に移動。ここでも一件の鉄道系展示を見学して、14時すぎには帰路につくことに。
最後に東名高速は厚木IC手前付近で20kmほどの渋滞がありましたが、20時には東京に帰着。往復約1,000kmの日帰り紀行は無事に終了しました。
 
Posted at 2011/09/24 19:53:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | 航空・鉄道・海運 | 日記

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各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
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