2012年6月1日付のエントリにも記したように、先の福島出張においては社用車1号機(
日産フーガ 350XV)がパンクを喫するというアクシデントに見舞われました。
私自身、運転免許を18歳で取得してからこれまでの間に、自分で所有した車はもちろん、レンタカーや取材で乗った車など、いろいろなステアリングを握って月を往復する以上の距離を走ってきました。そんな中で、実は自分が運転している最中にパンクに見舞われたのは今回が初めての経験。もっとも、一緒に行動していた仕事仲間にも助けられてスペアタイヤへの交換も手早く出来ましたし、その後も関係各位のお蔭で早々に交換するタイヤの手配などが整い、仕事上は大きな支障もなく過ごすことが出来ました。
さて、取材を終えた日曜日の夕方、タイヤの購入・交換を行うために訪れたのは、
郡山市にある「
タイヤガーデン郡山富田」。東北道の郡山ICにも近いロケーションで、広い駐車場も用意された敷居の低いフレンドリーなお店です。また、全日本ジムカーナ選手権のチャンピオン、柴田優作選手を現場でメカニックとして支えている方が在籍されていますので、作業も任せて安心の一言につきます。
こちらでは、これまでも装着してきている
ヨコハマタイヤの「
ADVAN dB(デシベル)」を2本購入、パンクした1本と、残る3本の中で摩耗がもっとも進んでいると見られる1本の計2本を新品に交換することとしました。
今回はひとつの選択肢として、この際だからと4本全てを交換する方法もありました。その場合は低燃費性能に優れ、ユーザーの関心も高まっている“エコタイヤ”というジャンルのアイテムを選ぶことも考えました。しかし、やはり私自身はタイヤに対して静粛性や快適性、そして高いウェット性能を求めているので、これまでも装着してきて満足度の高い「
ADVAN dB(デシベル)」を引き続き使用することにしました。そこで、ちょっと様子見も兼ねて今回は2本のみの購入・交換。これでしばし走ってみて、何か違和感を覚えることがあれば早々に残る2本も新品に入れ替えようと思っています。
昨今、タイヤ選びは消費者の低価格指向が強まっていることもあって、輸入格安タイヤに注目が集まっています。
しかし、あくまでも私自身の個人的な感想ではありますが、輸入格安タイヤをいくつか乗ってみた印象では、性能的に満足出来ないレベルのものも少なくありませんでした。もちろん摩耗状態や空気圧に問題がないことを確認した上で乗ってみての感想として、1,500cc級の平凡なファミリーセダンなのにウェットブレーキングに不満を覚えるものがあったり。これは決して無謀な速度領域の話ではなく、周辺交通に溶け込んでのごく当たり前の走り方の範疇であっても体感した事実です。
例え、どんなに高性能でハイパワーなエンジンを搭載したクルマであっても。例え、どんなに最先端の電子制御デバイスが備わる安全性や走行安定性に優れたクルマであっても。例え、どんなにNVH対策が施されて静粛性に優れるクルマであっても。
どんなクルマであっても、最終的に走行する上でのポテンシャルはタイヤのそれを超えることは出来ないのが、当たり前の真実です。
そしてもうひとつ、最近は通信販売でタイヤを購入するケースも増えているようです。
タイヤはどうしても、ホイールに組んでクルマに装着して初めて役に立つパーツであり、ホイールへの組み込みは一般ユーザーに出来る作業ではありません。そこでショップやガソリンスタンド、修理工場などのお世話になるわけですが、皆さんはタイヤを組むという作業のクオリティについて意識されたことはありますでしょうか?
どんな作業にも質の高い低いは存在しています。私の場合は特にモータースポーツを通じて、多くのタイヤ交換の現場を見てきましたが、やはりそこには熟練の技と経験、豊富な知識の有無で作業クオリティに格段の差がつくという現実があります。
これはモータースポーツという特殊な世界だからではなく、一般市販タイヤの世界でも全く同じ。見た目は変わらないように見える2セットのタイヤがあったとしても、質の高い作業で組まれたタイヤと、機械を操作できるだけという程度の素人同然の人が組んだタイヤでは、確実に乗って違いが生じますし、これが時間の経過とともに場合によっては大きな安全性の差にさえも繋がってしまうこともあり得るのです。
デフレ社会、先行きの不透明感と、日本経済は閉塞感の真っ只中。そんな中、最初は感覚的に安さを求めていた消費者ですが、いつのまにか安いが当たり前になってしまっているように感じます。特にタイヤはクルマと異なり、見栄えの差は商品同士で小さく、かつその真の性能を試してから購入することも出来ません。おのずと値段が注目を集めることになるのですが、今一度「商品と作業の質」について考えてみてから、購入を決められてみてはいかがでしょうか。
前述のように、クルマはタイヤの性能以上の領域で走ることは出来ません。そんなタイヤに自分の、そして大切な人の生命を載せているのですから、仮に“安物買い”をしてしまったとしたらなら、失うものは“銭”だけでは済まなくなってしまうこともあり得るのですから。
日産フーガ 350XV|サマータイヤ購入・装着
Posted at 2012/06/18 23:47:13 | |
トラックバック(0) |
日産フーガ (Y50) | 日記