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今回の四国西半周でも思ったのですが、日本中どこに行っても見かける"モノ"があります。

それは全国をネットしている企業の看板。
写真の「ジャスコ」もそのうちのひとつですし、あとは「吉野家」や「LOWSON」、「ヤマダ電機」など。

これらは各地方で絶大な集客能力を誇り、地元商店との軋轢が生まれていたり、地元小売業の衰退を招いたりしている場合もあります。
こうした側面については地元小売業界の努力不足という部分もあり得ますので、あえて今回は深く掘り下げるつもりはありません。

ただ、これら企業の店舗や看板は、全国の風景を画一的なものにしてしまう効果を生んでいるように思います。
特に各社とも色のきつい看板を採用しているので、これら店舗が軒をならべる地方市街地のバイパスや幹線道路沿いは、どこもかしこも同じような光景になってしまいがち。

例えそこに長年培われた風景があったとしても、例えばたった一店舗の「ジャスコ」が出店することで、"ピンク色"が第一印象になってしまいます。
　
思えば2005年、横浜市はみなとみらい21地区に本社機能の移転と大規模小売り店舗の建設を計画していた「ヤマダ電機」に対して、受け入れを拒否するという英断を下しました。

理由としては同地区の交通混雑悪化に対する懸念と、黄色い大型店舗による景観破壊の恐れが挙げられました。

私個人としてこの決断は正しかったと思います。
都市部でこのような英断がなされたことに感心するとともに、地方でも独自の"街づくり"のために景観や環境に対する政策を考えてみる必要性があるのではないかと思っています。