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2007年02月08日 イイね!

【試乗インプレッション】 フォルクスワーゲンゴルフGT TSI =3=

「ゴルフGT TSI」レポートは今回で最終回。
最後は装備や使い勝手の面についてと、バイヤーズガイドをお届けします。



まず室内の居住空間ですが、体格の良い大人4人でも不足のない広さが確保されています。
写真は自動車雑誌のように魚眼系のレンズで撮影していないので、少々狭苦しく見えるかもしれません。
しかし、身長184cmの私が運転席で適切なポジションを取った後に、その後ろの席(つまり右後席)に移動しても膝元には空間の余裕が残されています。
やや太めのピラーに囲まれた室内は、安心感に満ちたもの。このピラーの太さが運転視界をスポイルしている面も否定は出来ませんが、居心地としてはとても快適。華美な装飾やパッと見だけ惹かれる真新しい造形が無いだけに、いつでも長い期間飽きずに安心して使える室内空間と評したいと思います。
 
 


ラゲッジスペースは6:4分割可倒式リアシートの採用により、フレキシブルに使うことが出来ます。
ダブルフォールディング式ではないために、リアシートバックを倒してもラゲッジフロアがフラットにならないのは少々残念なところ。
段差が生じるのでやや使いにくい面もありますが、折り畳み式の自転車などは余程大型のものでなければ難なく収納できます。
 
 


インパネ中央にはオーディオとエアコンが備わります。
「GT TSI」にはAM/FMラジオ&CDプレイヤー(CDチェンジャーコントロール機能付)が標準で備わりますが、ここは是非純正オプションのマルチメディアステーションを奢りたいところ。
その構成はHDDカーナビゲーション、DVD/CDプレイヤー、ミュージックキャッチャー、AM/FM/TV受信機能となります。
大容量のHDDはルート検索やリルートの速さに優れ、かつCDなどの音楽を収録することも出来ます。
オプション価格は252,000円と、国産車で同種のメーカーオプションを注文するのと大差ありません。
 
エアコンは運転席/助手席独立温度調整式フルオートタイプが標準装備。特に長距離ドライブなどでは助手席の乗員は運転操作をしているドライバーよりも暖かさを求め、逆にドライバーは動いている上に眠気を防止するためにも涼しさを求めます。
こんな時、それぞれが最適な温度を選べる独立式エアコンはとても重宝。助手席のパートナーと快適な時間を過ごすことが出来ます。
 
 


運転席回りの小物入れは日本車と比較すると少々手狭な印象。
センターコンソールには蓋付きのボックスが備わりますが、その容量は深さこそあるもののやや不足気味に感じる方が多いかもしれません。
なお、この蓋はアームレスト機能を兼ねており、前後方向スライドに加えて高さ調整も可能です。
このほかにはルームミラー後ろにサングラスホルダー、助手席前にグローブボックス、運転席インパネ右下のボックス、セレクターレバー後方に2本入ドリンクホルダー(間仕切りを取り外してトレーとしても使用可)、ドリンクホルダー機能付きのドアポケット、といったところ。
財布や携帯電話などをちょっと置いておこう、という場所がいまひとつ無いような感じです。欧州と日本の生活スタイルの違いが車の収納スペース設定にも現れているのでしょうか。
もっとも容量が絶対的に不足している、というわけではありませんが。
 
 


女性ユーザーも多いであろうゴルフ。
バニティミラーは運転席/助手席ともに立派なものが備わります。
スライド式のカバーを開くと、ルーフに備わる照明が点灯します。このように上から照らす方式は、ミラー使用時に眩しさを感じさせません。
一方で化粧直しなどの際は顔に影が出来るということで嫌う方もいらっしゃるようですが、その辺の使い勝手は実際のところどうなんでしょう?
 
 


運転支援装備としてはABS(アンチロックブレーキ)は当然として、積み荷や乗員の影響による荷重変化に対応して制動力を自動配分するEBD(電子制御ブレーキ圧配分システム)や、急ブレーキ時の踏み込みを補助するブレーキアシストなどを装備。
また、滑りやすい路面などでの挙動を保持してくれるESP(エレクトロニック・スタビリゼーション・プログラム)も装備しています。
更に「GT TSI」には長距離ドライブで便利なクルーズコントロールも備わっています。
 
万一事故に遭遇してしまったときの被害を低減させるパッシブセーフティ面では、エアバッグの充実装備ぶりが目立ちます。
ステアリング/インパネ前面に備わる運転席/助手席エアバッグは当然として、フロントシートのみならずリアシート用も含めたサイドエアバッグも標準装備。
シートベルトは全席3点式、ヘッドレストもフロントのむち打ち低減タイプを含め、全ての席に備わります。
また、小さいお子さまがいるご家族には嬉しいISOFIXチャイルドシート固定装置も用意されています。
 
 


さて、車としてとても大切なことは、初心者でもベテランでも、老若男女、体格問わずにきちんと運転出来るかどうか。
その点は一昔まえよりはボディが大きくなってしまっているとはいえ、ゴルフの美点としてきちんと守られています。
 
装備面ではまず、チルト&テレスコピックステアリングを装備。
ステアリングが上下方向のみならず、前後にも調整出来るので、あらゆる体格の方が正しいドライビングポジションを得られます。
チルトステアリングは今や常識的装備ですが、意外とテレスコピックステアリングは特に日本車では未だに高額車両にしか備わっていないもののひとつ。さらなる普及を望みたいところです。
 
 


そしてもうひとつの注目がシート。
座り心地としては往年のドイツ車に比べると少々落ちたかな、とも感じられるのですが、それでも満足出来るレベルではあります。
調整機能もしっかりしており、特にハイト調整はレバー操作なので女性でも楽々でしょう。シート一体型の上下調整なので、どの高さに合わせてもシートに対して正しい着座姿勢を得ることが出来ます。
こうした調整機能と先程のステアリング調整機能を合わせることで、ほぼ100%の方が正しいドライビングポジションを得られることでしょう。
 
 


最後にご紹介する装備はブースト計。
この動きで「GT TSI」ご自慢のツインチャージャー(スーパーチャージャー+ターボチャージャー)の存在を実感できます。
もっとも、ブースト計というと「こんなにブーストかかってるよ、だから速いんだよ~」という使い方(?)が一般的かもしれませんが、逆に「GT TSI」の場合はこのメーターの動きを極力マイルドに抑えるための、逆の意味での燃費計なのかもしれません。
もちろん本当の燃費計はメーターパネルに備わり、瞬間燃費と通算燃費を表示してくれますが。
 
 
このようにご紹介した「フォルクスワーゲンゴルフGT TSI」。
先進のエンジンとミッションは、確かに高い運動性能と燃費性能の両立を実現してくれました。
また、排気量数値で車のグレードや性能を決めつけることが古典的概念であるということも訴えているように思います。
もっとも、このツインチャージャーが自動車の環境性能向上にとって決め手になるとは思えません。しかし、今出来ることとしては技術的にもある程度成熟したものを組み合わせているので信頼感があり、かつコスト的にも安価なので普及させるのも難しくないという利点があります。

一刻を争う自動車のさらなる環境性能向上という課題に対して、これはこれで今の段階におけるひとつの答えである、将来に向けた第一歩になるであろうと思います。
 
さて、気になる価格は消費税込みの車両本体価格で305万円とされています。
これまでの「GT」に比べて僅か3万円の価格アップでおさまっている点は褒めるべきでしょう。日本的な感覚では「300万円を切って298万円!」という方がインパクトがありますが、営業政策的にやりそうなこの値付けをせずに305万円としたことは、これがギリギリの線だったと捕らえるべきかもしれません。昨今のユーロ高も背景もあるとも予想されます。
 
この値段、皆さんはどのように感じられますか?
同じゴルフでいえば、あと40万円出すと動力性能で高いパフォーマンスを誇る「GTI DSG」に手が届きます。
一方、ひとつ下のグレードにあたる「GLi」よりは23万円高いプライス。
 
国産同クラスのハッチバックよりは50万円程高いプライスタグが掲げられた「ゴルフGT TSI」ですが、私個人としてはゴルフの方がお得なように感じられます。
誰が乗っても安心して運転しやすい車の造り。先進の機能を秘めているという満足感と、満足出来る動力性能。
そして現実的にはリセールバリューの面ではゴルフ有利ではないかと思います。
また叙情的な面では、長く付き合えそうなのは圧倒的にゴルフという印象を持っています。
 
そして気になる燃費性能。
今回のテストドライブは約300km、その全てを東京都内と近郊の市街地および首都高速で過ごしました。
もちろん渋滞にも遭遇、取材撮影のために低いギアで高回転を使うという場面も多々ありました(こうすると低い速度で高回転を示すタコメーターの動きやエギゾーストノートを収録できます)。
その結果は12.1km/Liter。

車両重量1410kg、排気量1400ccのツインチャージャーとDSGが見せてくれた実力の片鱗。
皆さんはこの燃費をみて、どのように感じられますか?

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各種取材やウェブサイトを中心とした制作業務を行なっています。 主なテリトリーは自動車/モータースポーツ、飛行機などの交通関係。 自動車は乗用車からトラッ...
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