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2007年05月02日 イイね!

【試乗インプレッション】 ルノー グラン・セニック (2)

ルノー グラン・セニック」のインプレッション、第2回は走行性能などを中心にお届けしましょう。



エクステリアも個性的な「ルノー グラン・セニック」ですが、インテリアもなかなか興味深い造形となっています。

デジタル表示のセンターメーターを採用したインパネは運転席の正面にメーターナセルが鎮座していないので、広々した印象。
メーター自体の視認性も悪くなく、大きめのスピードメーターはもちろん、タコメーターもデジタルのバーグラフ表示式。もっともその見栄えは"未来的"というほどではありませんが。
シルバーの加飾プレートが奢られたセンターパネルにはエアアウトレット、エアコン操作部、そしてCDプレーヤー一体型AM/FMラジオが配されます。
また運転席側にはエンジンスタートボタンとカードキースロットを装備。その昔はこうした部分が左ハンドル仕様のまま導入されたことも輸入車では珍しくありませんでしたが、きちんと右ハンドル対応されています。

トランスミッションはマニュアルモード付きの4速オートマチックのみを設定。いわゆる"インパネシフト"形状なので扱いやすく、積極的なマニュアルでのギア選択による走りも楽しめます。



エンジンは排気量1998ccの直列4気筒、DOHCで可変吸気バルブタイミング機構付。
最高出力は98kW(133ps)、最大トルクは191N・m(19.5kg-m)というスペックですが、トルクについては2000rpmで最大トルクの90%を絞り出す実用型エンジン。
ちなみに燃料はプレミアムガソリンが指定されており、燃料タンク容量は60リットル。
スペックをもう少しご紹介すると、車両重量はベースグレードで1560kg、グラスルーフ仕様は1620kg。つまりパワーウェイトレシオはベースグレードで11.7kg/ps、グラスルーフ仕様は12.2kg/psとなります。

さて、実際にドライバーズシートにおさまってみると、明るく見晴らしの良い空間がそこには広がっています。
フロント/サイドともに大きなグラスエリア、そしてシェードを開けるとグラスルーフからも太陽の光が室内に降り注ぎます。
その室内は気品と明るさを巧くバランスさせたベージュでコーディネートされているので、自然と室内の誰もが華やいだ気持ちを抱くのではないでしょうか。
 


カードキーをスロットに挿入してスタートボタンを押すとエンジンが目覚めます。
次にA/Tセレクターレバーを「P」から「D」へとシフトしますが、この時点でパーキングブレーキは自動的に解除されています。
写真のように運転席左下にレバーは備わりますが「電動パーキングブレーキ」を備えているので、エンジンを切ると自動的にパーキングブレーキが作動し、「D」もしくは「R」にシフトするとリリースされる仕組みになっています。
 
スタートさせてみると、2人乗車では全く不足のないスタートダッシュを見せてくれます。
この時の試乗ではあまり都心部を走る機会は無かったのですが、先にも記したように低回転域でトルクフルなエンジンゆえ、ストレスなく走ることが出来るでしょう。

空いた高速道路に乗り入れてみると、とても安定感のある走りを体験できます。
もっとも、ノイズについてはもっと抑えてほしいというのが本音。大きめのドアやリアゲート、ダブルサンルーフなどボディの開口部が多いこともありますが、日本製の中・上級ミニバンにはこの点では一歩及びません。
また、決してパワー的に余裕しゃくしゃくというわけではなく、更にミッションもやや古典的と言わざるを得ない4速仕様のため、追い越し加速や多人数乗車時には高回転までエンジンを使うケースもあるでしょう。
そんな時にやや盛大になるノイズは少々残念なところです。



装着タイヤサイズは205/60R16、グラスルーフ仕様の場合はアロイホイールが標準装備となります。
この時のクルマにはミシュランの「ENERGY」が装備されていました。
ここは各オーナーさんが自らの行動範囲や運転パターンに合わせて、タイヤを好みのものに変えてみても良いかもしれません。
もっともフランス生まれのルノーですから、心情的にはシューズもフランス生まれのミシュランで揃えたい気持ちにもなりますが。

試乗の中では急な峠越えも体験。
やはりパワー的には不足を感じる場面が無きにしも非ずでしたが、それよりも感心したのはフットワークの高さ。
最近ではドイツ寄りになったと言われるフランス車の乗り心地ですが、やはり"しなやか"なフランス流儀のフットワークは健在でした。
日本では一時期、車高の高い車が増えるに従ってコーナーリング時のロールを抑えることにやっきになったメーカーもありましたが、実はロールには「良いロール」と「悪いロール」があるものです。

この辺の細かいところはプロのレーシングドライバーさんやテストドライバーさんに語っていただくのが一番なのですが、私のようなレベルのドライバーでも多くの車種を乗り比べるとハッキリ気づかされます。

つまり「ロール」というものは自然の法則によるものなのですから、それを一切許容しないというのは無理があるはずです。
事実、ロールを徹底的に抑えることが売り文句の足回りを備えた某高級セダンを試乗した時に、クローズドコースで200km/h近い速度でのコーナーリングをしたときも見事に車は地面に吸いつくように駆け抜けました。
しかし、室内には当然の如く旋回Gがかかっているわけで、運転していて何とも気持ち悪さを感じたものです。つまり「無理に押さえつけた"悪いロール"」はコーナーを駆け抜けても歓びが無かったのです。

閑話休題。

ということで「ルノー グラン・セニック」には良いロール感があります。
ゆえに峠道を走ることは苦にならないのですが、如何せんややアンダーパワーであることと、それに輪をかけてミッションが4速という点が残念でなりません。
 
まとめてみると走りや乗り心地については次のような感じでしょうか。


■気に入った点
明るく開放的で居心地のよい室内。運転視界も良好。
しなやかな乗り味。

■残念な点
高速移動や峠道ではもう少し欲しいパワー。
4速仕様のオートマチック。

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